風土記シンボリック

王水の国の拓かれた土地で
斜面が人々のほうを向いて喋った
押し黙る木々はきまぐれな季節に縛られ
嘘つきの猟師が硝石を舐めた
明日は小人族の閲兵式
そして来週には台風が来る
希望があさましく濡れている梅雨、
道祖神の傍らで
下級官吏のあばら骨がむき出しになっているのだ。

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