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甲子園から学ぶ日本の部活教育

 こんにちは!心も体も共に育む 共育コンサルタントの金澤です。

 夏の甲子園が今日から開幕ですね。今年で101回目、日本の伝統行事であり、高校球児の大目標でもあります。私は甲子園球場には何回も足を運んだことがありますが、夏の甲子園は見に行ったことがありません。今年は時間を作って行ってみようかな・・・でも暑いしな・・・と二の足を踏んでおります。私が行ったら、暑すぎて本気で死ぬんじゃないかな。。。

 さて、先日岩手県決勝で大船渡高校の大エース、プロ注目佐々木朗希くんが投げなかったことで社会問題化していることを取り上げましたが、

【大船渡高校の佐々木くんはなんで「投げないとダメだ」と言われてしまうのか】(7月29日投稿)

 全国高校野球選手権(甲子園)、全国高校サッカー選手権(国立)、全国高校ラグビー選手権(花園)など、みんなが目指す大会というのはたくさんあります。ここでみなさんぜひ考えて欲しいのですが、


 なぜこういった全国大会を目指すんですか?


 目指すなら高い壁の方がいいから? とんでもない。今の実力に関係なく本気で目指せる人ならいいですが、多くの人にとって高すぎる目標設定は現実感を持たず、目標効果が出ません。結果、辛い練習を課したときに、それをクリアするときに自らの意思で乗り越えようとする力学が働かず、苦痛・トラウマ・負の感情を生むきっかけにすらなり得ます。

 一生に一回の機会だから? そんなこと言ったら全てのことが一生に一回です。高校生活そのものが一生に一回なのに、そのほぼ全てを部活に捧げることが本当にいいことなのかは考えているのでしょうか。


 高校の部活動で、本気で全国大会を目指すような人は、全国大会を目指す「本当の目的」をはっきりと持つべきだと私は思います。

 たとえば、プロになってお金を稼いで親を楽にするため。子どものときに勇気をもらった尊敬する人のように、自分の後輩に勇気を持ってもらうため。スポーツで本気で取り組んだという経験を積んで、社会に出たときに自分の糧とするため。

 本当の目的は人それぞれです。でも、ただ大会に出る、という目標だけでは、どこかで壁に当たります。そしてその壁を突破する原動力が根性だけになります。これこそ、日本の古き悪き部活動の因習だと思います。一方で、人それぞれその部活に参加する目的をしっかり明確にすれば、より力やパフォーマンスが発揮され、結果も良くなり、壁に当たっても前向きに取り組むことができるようになります。

 この「本当の目的」を、きちんと子どもたちに投げかけ、考えてもらうような共育(これこそ共に育む、です)をやっている部活動はどれくらいあるのか?私が今まで生徒たちから聴いてきた部活動の様子では、実に5%もないと思います。本当に数えるほどです。

 でも、部活動ってこの働きかけなしには成り立たないと思うんですよね。そうしないと、その部活で得ることって、基本的にはスキルだけになってしまう。そして高校の部活で得たスキルって、多くの人が将来あんまり使いませんよね(使っている人は、入った部活と自分の目的や好きなことがちゃんと重なっていたのだと思います)。

 私も中学校が卓球と化学研究会、高校でアメフト(3ヶ月)でしたが、仕事には全くと言っていいほど生きていません(科目は国語と社会だし笑)。メンタル面で学んだことはありますが、それは結果論であり、自分で意欲を持って取り組んでいたらもっとたくさんのことを得られていたでしょう。


 甲子園に実際に行って、夢舞台に立っている高校球児たちは全力で応援したいと思います。でもその裏に、ほぼ全ての高校球児は甲子園に行けていないという事実もしっかり見つめるべきだと思います。

 彼らは部活動から何を得ているのか。それ相応の時間を費やして、果たしてなんのために部活動をやっているのか。

 私は、部活動をやるにあたって、「本当の目的」を大人が子どもたちと一緒に考える働きかけを入れてほしい、それでこそ部活動の目的が果たされると提言させていただきます。


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