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「ホップステップだうん!」 Vol.164

今号の内容
・巻頭写真 「ルピナスの丘」 江連麻紀
・続「技法以前」138 向谷地生良「子供のいる風景」
・ 伊藤知之の「スローに全力疾走」 第93回「2019年お正月のべてる」
・「2019年私のトリセツ」 宮西勝子
・福祉職のための<経営学> 026 向谷地宣明「べてるもいつか潰れる」
・ぱぴぷぺぽ通信  すずきゆうこ「向谷地さんの弱さの情報公開 効果あり」


ルピナスの丘

浦河に遊びに行ったら立ち寄ってほしい場所のひとつです。

べてるのメンバーやスタッフにどんな場所か質問すると、季節の移り変わりを感じながらゆるやかな気持ちにさせてくれる場所、浦河を一望できて心が解放されてほぐれる場所、リセットできる場所と、答えてくれました。

このとき一緒に訪れたべてるのメンバーの久保田さんはここに来ると身体の空気の入れ替えができて元気が出ると言われていました。

みんなにとってもちょっと特別の場所のようです。

(写真/文 江連麻紀)

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続「技法以前」138 向谷地生良
「子供のいる風景」

昨年11月、べてるのメンバー、松原朝美さんが女の子を出産しました。名前は「美来」ちゃんです。

ここ最近、川村家や向谷地家も含めて、べてるの第一次ベビーブーム(1990年~2000年)に生まれた“べてるの子供たち”が続々と親になり、べてるの若手スタッフも含めて、さながら第二次ベビーブームの到来をもたらしています。その中で、朝美さんの「美来」が生まれました。

早坂潔さんと宣明(長男)、彩良(長女)、お友達

生活費のほとんどをパチンコ代に使ってしまうメンバー、幻聴さんに、子育てもままならないメンバー、父親の飲酒のトラブルによって毎日が修羅場で、さながらシェルターとしての役割を持っていた浦河教会の宮島牧師の家族、向谷地家、川村家は、自分の子供とメンバーの子供が入り乱れて暮らしている時期もありました。

そのように、べてるにはいろいろな“親”がいました。それでも、“どんな親でも子は育つ”という思いで、子育てを支える地域ネットワークを育んできました。そんなこともあって、第一次ベビーブームの時には、写真にもあるように、川村先生の家の庭で運動会も開かれました。そして、たくさんの“べてる菌”を浴びた子供たちが、世の中に巣立っていき、第二次ベビーブームをもたらしているのです。

運動会の風景(1998)

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