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痺れる腕

寝苦しいのは暑さのせいばかりではない。

呼吸が苦しい。

酸素が足りない。

いや過呼吸気味だろうか。

走ったあとは気分が良いが
その夜は
3kmの代償なのか
痺れる腕のせいで
寝付けない。

ソファに移動する。

呼吸性アルカローシスの症状かな。

ゆっくりしろ。

もしかしたらこのままパニックになるかもしれない。
そう考えるとますます腕が痺れる。

助産師の手にはなっていない。

冷静になれ。

死にはしないし、仮に死んだって…。 

窓を開けた。
冷たい風。

ゆっくり、ゆっくり。

息を止めろ。

朝を迎えた。

話しかけられるのが辛い。
こんなに貴重な時間なのに努力しないと
相手に向き合えない。

早く出かけてしまいたい。

話したくない。知っている人間とは。

新幹線は短い距離でもグリーンに乗ることにする。

時間を調べて
近い将来の入学に向けて
大学のキャンパスへ行くつもりだ。
実現可能性はわからない。
昔持っていた情熱は無くなってしまった。

それを詳しく説明したくない。
聞かないで欲しい。

私は限界かもしれない。

でも限界を越えるまで
新幹線で旅をする。

帰ったらまた走ろう。

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