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語学書の著者のコラム

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ベレ出版語学書の著者による、本を書くこと以外のお仕事の話、教えること、ことばにまつわること、言語について。
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2022年1月の記事一覧

第4回 「なぜ勉強しなくちゃならないの?」

こいけかずとし(フィロソフィア英語教室代表) 好きな科目ならともかく、好きではない科目をなぜ勉強しなくてはならないのでしょうか? 教室でも生徒から尋ねられることがあります。 結論から言うと根本的な理由は見つかりません。 勉強しない生き方を選択することも可能です。 しかし目的によっては勉強をする必要が出てきます。 だから勉強する理由はどのような目的をもつか、によって決まります。 つまり、「何のために生きるのか?」という問題を考える必要があるわけですね。 人生の意味こ

第3回 心の4機能と英語学習

こいけかずとし(フィロソフィア英語教室代表) 第2回ではユングの性格タイプ論から外向と内向について紹介しました。 ユングの性格タイプ論にはもうひとつの重要な要素があります。 それは心の4機能です。 心の4機能ユングは心の機能を思考・感情・感覚・直観の4つに区別します。 思考と感情、感覚と直観はそれぞれ対立する機能です。 人は4機能のうち、ひとつの得意な機能を優先的に使います。 優先的に使う機能は主機能となり、残りは補助機能および劣等機能となります。 例えば思考タイプ

第2回 外向・内向と英語学習

こいけかずとし(フィロソフィア英語教室代表) 第1回で紹介した多読多聴は応用の幅が広く、とても良い学習方法です。 しかし私の経験上、多読多聴がすべての人に向いているとは言えません。 性格と好みが人それぞれ異なるように、向いている英語学習の方法も人それぞれ異なります。 そこで第2回のテーマは「外向・内向と英語学習」です。 ユングの性格タイプ論外向・内向とは心理学の三大巨頭の一人、ユング(1875-1961)の性格タイプ論における心的態度の分類です。 ユングはスイスの精神科

第1回 手段を目的に変える 英語多読多聴の鉄板素材

こいけかずとし(フィロソフィア英語教室代表) はじめまして。こいけかずとしです。 普段は英語教室で小学生~大学受験生および社会人を対象に英語を教えています。 この連載では英語学習と心理学を組み合わせて何かおもしろいことをお伝えできれば良いなと考えています。 第1回のテーマは「手段を目的に変える」。 簡単に言えば「学習手段そのものを楽しもう」ということです。 具体例がないとわかりづらいですね。 ひとつの例は多読多聴です。 多読多聴とは文字通りたくさん読んでたくさん聴く