【経営企画座談会レポート】現場を動かす、経営企画になる方法を話し合ってみた!

2023/7/4に、営業職39年を経て、経営企画に移った桝森さんと、経営企画と現場の分断をなくす方法をディスカッションする座談会を開きました!

経営企画コミュニティでは、1ー2ヶ月に1回、メンバー同士の深い座談会が行われています。
オフレコだからこそ話せる、自社の取り組みなどを思う存分話していただく会のイベントレポートです。(具体的な内容は、オフレコな内容もあるので、議論した人たち限定。)

「現場を動かす、経営企画になる方法」というテーマにとらわらず、経営企画の役割、課題、ツールの導入、管理の重要性、データの利用方法、意思決定のプロセスなどについて、2時間、じっくり話し合いました!

まずは自己紹介と、最近の課題感を共有

  • Sさん

    • メガバンク出身で、海外でのCFOの経験を持つ。その後、経営企画に従事し、50歳手前で転職。現在の役職では管理業務が中心となっており、経営企画のKPIと営業のKPIの整合性についての課題感を持つ。

    • 困りごと:経営企画のKPIと営業のKPIがかみあっていない

  • Tさん

    • 経営企画を2年務めており、その前はウェブマーケティングと旅行会社での営業を担当。経営企画の業務において、前任者の不在やコロナ禍の影響、営業との橋渡し役としての役割など、様々な課題に取り組んでいる。

    • 困りごと:営業がいけると思った数字が根拠なかったり、弱い。それ違いますよね?というコミュニケーションは刺さらない。

  • Hさん

    • コミュニケーションを円滑にするためのKPIの普及を目指している。KPIを効果的なコミュニケーションツールとして活用することの重要性を強調。

  • Mさん

    • 企業広告の専門家であり、40年以上の豊富な経験を持つ。経営企画になったら、いろんな会社に聞きに行き、ネットワークを使って機関投資家に相談しに行き、管理のことが熟知してきた。営業は管理の重要性をわかっていないので、半年に1度、役員研修している。

    • 困りごと:創業者が1代で作ったKPIがいまでも通っており、チャレンジはあまりしていない。進捗管理は制度高い。

  • Yさん

    • BtoB SaaSスタートアップの経営企画を担当している若手。データベースのエキスパートとして、上流の意思決定フローの最適化を目指している。

    • 困りごと:現場への受け渡し。現場にどう伝えるか。信頼関係構築方法、現場のエクセルを解読する方法→泥臭いことをして、信頼を作った。具体的には、異常なデータを検知できるシステムや、自動化されたものを作った。現場の動きを解ったのでよかった。

議論へ

現場に管理の重要性を浸透させるには?
数字は勝手に集まらないので、現場にデータを入れてもらうためにはどうしたらいい?現場にとっては手間でしかないので、データを入力する人にばらつきがある。財務とかじゃない、手前の数値が大事なんじゃないか?

Tさん
「現場の手間を増やさずにシステム化した。が、作業は今までのままでできるようにした。」

Mさん
「現場はわからなくていいと、粗利で割り切っている。部門営業利益で出している。一円あたり営業利益まで出している。給料高い人が集まると、高い集団と安い集団で結果が変わる→SaaSだと分かりづらいので、その方法だとできないが・・」

Tさん
「現場の役員にすら、伝えてない数字は結構ある。事業を伸ばすのが最優先なので、ストレスを与えないよう、一切公開していない。現場に予算は持たせつつ、予算は与えない」

Mさん
「営業職は、自分で決める癖がついてしまっているので、意見が反すると気に食わない。現場に意思を表してくださいと伝えるが、出てこないし、意思のある営業は1割もいない。1割のトップ営業職の判断軸を理解し、聞き出すために、話しやすい雰囲気を作ることが大事

現場もKPIを伝えることが理想とわかっているが、どうやって伝えればいい?発表数値と乖離がある場合どうする?

Mさん
「5%の乖離は健全だが、10%以上の乖離で社員を納得してもらうのは大変。7-8%の乖離までにおさえないとガバナンスできない。人の気持ちを挫かずに伝えることが大事で、ランクに応じた稼ぐ予算のガイドラインがある。粗利に基づいて作っており、部門にいる人の数と予算によって、ランクがきまっているので、人件費がカバーできている。人件費は販管費で管理して、決算でひっくり返している」

Mさん
「私は9拠点800人に実際に会いに行って勉強した。IPO準備の時に、過去のログもすべて調べたときに、意思決定の背景を知り、好きになった。新CFOが入ってCEOがロジカルに変わった」

管理部のモチベーションは何?経営企画の採用は難しい?

Yさん
「コーポレートはキャリアアップがないし、上もつまっている。会社が大きくならないと管理部のキャリアアップなんてない。会社に依存するキャリアになる。採用しようとしてもコーポレートガバナンス、取締役会の運営など、専門性がある。かっこいいスペシャリティは、中小はない。中小は何でも屋=専門性がない、というのはネガティブにうつる人もいる」

Hさん
「経営企画、管理、という言葉が嫌い。管理という言葉にポジティブイメージもっている人はいない?!IR、IPO準備、マネジメント、など、やっている業務の名前でいいとおもう」

そもそも、経営企画、とは何なのか?!経営企画の主観を入れずに経営を支えることは可能?

Hさん
「経営企画=意思決定の素材を渡すのが経営企画の仕事?経営企画の意思や主観をいれずに、絞った情報を提示すること?」

Yさん
「そもそも、データを集計している時点でその人の主観が入っているから、主観を入れないって難しい。自分は、横断的にデータを全て見せる、事実のみ見せている。その上で、オプションや施策を全て見せるようにしている。」

Tさん
「私は、忙しい経営者のために、まずは経営者にヒアリングして、自分で10個を選ぶ段階で意思や主観が入っているので、極力主観を排除するようにしている。主観をいれたら間違うことがあるので。秘書レベルに社長とのコミュニケーションを密にしているので、できているところもある。」

Mさん
「IPO準備のために管理部に配属されるまで、株との関連性があまりにわからず、理論でしかわからなかった。株主の気持ちを現場に解らせることが重要と思ったので役員研修を行った。市場構造を3パートに説明する研修が一番反響があり、取締役まで参加必須にした。」

今までの業務を崩さずにサービスを導入させるには?
入力工数が1/5になるって本質なの?生産性の方が大事じゃない?

Hさん
「アウトプットとインプットの割り算の計算式をあげることが大事。インプットが楽になっても、アウトプットが増やすかどうかが別問題。コスト削減とアウトプットは独立関係にある。ただ、アウトプットの好奇心がない中で、お金が増える以外でモチベコントロールすることは難しい」

様々なトピックで議論いたしました!
話し合ったテーマ

  1. 経営企画とKPI: 経営企画の役割として、KPIの設定や管理が重要であるが、KPIが現場と経営層での認識が一致していないケースが多い。

  2. 現場のデータ収集: 現場からのデータ収集の重要性とその方法について議論。データ収集の効率化やその重要性の共有の課題。

  3. 経営の本質: 経営とは何か、意思決定の重要性、人材配置など、経営の本質について。

  4. ツールの導入: 経営企画や管理の効率化のためのツール導入の重要性。しかし、ツール導入の際の現場の抵抗やツールの使いこなしについての課題。

  5. 人のモチベーション: 経営企画や管理の役割を果たす人々、特に、コーポレートガバナンスや上場に関連するモチベーションについて。


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