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目標達成のために最適なKPI振り返り頻度は週1回?! 営業活動のKPIについての調査結果を共有します

ビーワンカレッジ代表の広瀬(@hirose_yoshi)です。

ビーワンカレッジは、KPIマネジメントツールの「Scale Cloud」を提供する企業です。事業全体の数値を部門横断的にすべて可視化することで、いま最も優先すべきKPIがわかり、チームプレーでビジネスをグロースさせるクラウドシステムです。(特許取得済 特願2019-57483)

詳細は以下の動画をご覧ください。

今回は、先日弊社が行った調査「営業組織のKGI/KPIと管理方法」の結果について、私広瀬の考察を交えて紹介していこうと思います。

<調査概要>
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年8月31日~9月6日
調査対象地域:全国
対象者:営業活動のKPIに関わる営業担当(管理職)・経営企画担当72名

今回の調査は、営業活動のKPIに関わる営業担当(管理職)・経営企画担当72名を対象に行いました。回答者の役職は以下の通りでした。

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目標の達成要因として、「設定したKGIの目標数値の水準が的確だった」と答えた人は全体の40.74%

営業のKPIに関わる72名に、2021年4~6月における目標の達成率を聞いたところ、そのうちの37.5%が「達成した」と回答し、62.5%が「未達成だった」と回答しました。

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達成要因について、「設定したKGIの目標数値の水準が的確だった」と回答した人は達成した人のうち40.74%、「設定したKGI指標が的確だった」「KPIによる進捗管理と改善行動をスピーディーに行えた」と回答した人はそれぞれ37.04%でした。

目標の達成要因

一方、未達要因については、「KPIによる進捗管理と改善行動をスピーディに行えていなかった」と答えた人が35.56%、次いで「設定したKGI指標が不的確だった」と答えた人が31.11%、「KGI達成のための適切なKPIを引けていなかった」と答えた人が26.67%という結果でした。

目標の未達要因

適切なKGIと適切な目標数値を設定し、それを達成するための適切なKPIを設定して、そのKPIによる進捗管理と改善行動をスピーディーに行うことが目標達成に向けてのポイントになりそうだという印象を受けました。

KGI指標として「成約数・受注数」「売上・MRR(月次経常収益)」「成約率・受注率」を設定する企業が多い

営業のKPIに関わる72名に、「営業活動のKGIとして設定している指標」について聞きました。「成約数・受注数」が29.17%、「売上・MRR(月次経常収益)」が27.78%、「成約率・受注率」が20.83%の順に、より多くの企業で設定されていることが分かりました。

設定しているKGI指標

各指標について、従業員別での設定有無を調べたところ、会社の規模が大きくなるほど、上記3つ(「成約数・受注数」「売上・MRR(月次経常収益)」「成約率・受注率」)にKGIを置いている傾向が高いことが分かりました。

従業員数とKGI指標

3つの共通点としては、営業活動の「結果」により近い指標であることで、一方、それ以外(「商談数」以降)はその「結果」に至るプロセスにおける「行動」により近い指標と言えます。

KGIは「Key Goal Indicator」を省略したもので、日本語に翻訳すると「重要目標達成指標」となり、最終目標(ゴール)を意味します。
上記の結果により、KGIとして「結果」という最終目標により近い指標を設定していることが確認されました。

また、営業のKPIに関わる72名に、「営業活動のKPIとして設定している指標」について聞いたところ、「成約数・受注数」が44.44%、「成約率・受注率」が43.06%、「売上・MRR(月次経常収益)」が37.50%の順に、多くの企業において設定されていることが分かりました。

設定しているKPI指標

KPIについてもKGIと同様に、従業員数が大きくなればなるほど、上記3つにKGIを置いている傾向が高いことが分かります。

従業員数とKPI指標

KGIに対して、KPIとは「Key Performance Indicators」の略で、日本語に翻訳すると「重要業績評価指標」です。KGIが最終目標(ゴール)であるのに対して、KPIはその目標達成に向けたプロセスにおける達成度を把握し評価するための「中間目標」になります。

上記の結果では、KGIとKPIともに、「売上・MRR(月次経常収益)」「成約数・受注数」「成約率・受注率」の3つの指標を設定していることが多いことが判明しました。
これは、KGIの達成に向けたプロセスにおける中間目標があまり設定されていない可能性が高いことを示唆しています。

目標達成した組織の7割が「週1回程度」のKPIに基づいた振り返りを実施

KPIの振り返り回数と目標達成率について聞いたところ、目標を達成した営業組織のうち70.37%が、「週1回程度」の振り返りを行っていることが分かりました。
目標を達成した組織であるほど振り返りの頻度が多いことがうかがえます。

振り返り回数と目標達成率の関係

目標管理ツールとして半数以上が表計算ソフトを使用、一方で表計算ソフトと他ツールでは目標達成率に開きあり

営業のKPIに関わる72名にKPI管理の方法について聞いたところ、「表計算ソフト」が65.3%と、他のツールに比べて利用割合が多いことが分かりました。

KPIの管理方法

また、それぞれのKPI管理方法と達成率の相関について調べたところ、表計算ソフトを使っている人の目標達成率は27.66%と、他のツールと比べて低いことが分かりました。

それぞれのKPI管理方法で苦労していることを聞いたところ、表計算ソフトでは「表計算ソフトのファイルやシートが増えて煩雑になる(42.55%)」、BIツールでは「KPIツールを現場がなかなか使いこなしてくれない(60.00%)」、予算管理ツールでは「現場がなかなか情報を共有してくれない(28.57%)」「入力されているデータが正しいのかがわかりづらい(28.57%)」との回答となりました。

表計算ソフトでは、多くの人が使い慣れている一方で複数人で使用するにはメンテナンスが煩雑になること、BIツールでは、使いこなすには高度なスキルが必要になること、予算管理ツールでは、細かいKPI管理まではできないことが多くデータの取扱が難しいこと、スプレッドシートでは満遍なく苦労するということがうかがえます。

KPI管理方法と苦労していること

「最終結果として得たいKGIと、KGI達成のためのプロセス」を可視化するKPIがなかなか区別されていない現状と、最も使われている管理ツールによる目標達成率が低い事実

今回の調査は、営業チームにおけるKGI・KPI設定について調査することで、営業チームにおける目標管理の現状と課題を明らかにすることを目的に行いました。
調査の結果のなかで、「最終結果として得たいKGIと、KGI達成のためのプロセス」を可視化するKPIがなかなか区別されていない現状や、全体の6割以上が利用している目標管理ツールによる目標達成率が、他のツールに比べ低いことが明らかになりました。

目標管理ツールとして適切なのは、達成までのKPIを可視化できるものです。調査結果内でも、その条件に合う「スプレッドシート」と「BIツール」を利用している営業チームの目標達成率が高いという結果が出ました。
ただ、BIツールは使いこなすのに高度なスキルが必要で、振り返りの月に1回程度になってしまって、調査結果で出ているような週1回の振り返りには使いづらいかと思います。一方、スプレッドシートは週1回の振り返りには使えるものの、満遍なく課題があります。

目標管理ツールは、「チームの誰もが随時確認できる」状態を整え、たとえ迷ったときも、KPIによってプロセスの良し悪しの分析をできる環境を整えることが重要だとも言えます。

弊社が提供する「Scale Cloud」は、KGI達成までのKPIを、チームの誰もが、随時進捗を確認でき、改善行動をスピーディーに行え、その振り返りも行えるKPIマネジメントツールです。

もしご興味を持っていただけましたらお問い合わせもお待ちしています!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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