ずっと10-FEET中毒。/ 10-FEET (2023.10.28) at Zepp Sapporo / "コリンズ" TOUR 2023
10月28日、土曜日。朝起きて思った。やっぱ10-FEET見たいなあと。見れるか半信半疑で昼過ぎに会場のZepp Sapporoに当日券の抽選券を取りに行き、そしたら入れて。で、観たライブがもう最高過ぎた。
なんかもう「良かった」で言い表せないくらいの夜。今まで何度も10-FEETのライブ見てる中で、自己の「過去最高」を間違いなく更新。昔の頃の方が良かった。こういう話をすると、過去にすがることもあったりするんですけど、「今が一番良い」って思えること、めちゃくちゃ良いと思います。ましてや、好きなバンドが時が経っても「今が一番良い」って状態にあるのは、ファンからしたらもうたまらんです。
ライブの様子については、自分もフォローしているシリアスファイターさんが早速記事をあげておりますので、是非それを読んでください(誰)。この方、自分にはかけらもない(爆)純粋な気持ちが文章に溢れていて、毎度良いなあと思いながら読んでます。マジで思ってます。
シリアスファイターさん、勝手に載せてすみません…。
そして、最高の夜を何も書かないのはどこか勿体ないので、なんで、自分は思ったことを書いていこうかと思います。
10-FEETのライブはやばい
率直に言いますが、
10-FEETのライブはやばい。
やばいって言うのは、どこか安直すぎる気もします。が、やばいのだから言っちゃう。
何がって、信じられないくらいのプラスのエネルギーが10-FEETのライブにはあるし、それゆえ元気になれる、更に生きることに背中を押してくれる、そして明日からもまた頑張ってみようかなって思える。
ここに行きつく気がする。色んな人が色んなバンドにこういうように思うことあるかもしれないけど、僕は10-FEETにそういうふうに思います。「人に元気を与える」のは、生半可な気持ちではできない。社会人になって仕事をしてちょっとそう思った。かなりの体力、熱量が必要なこと。それに生きてて思うけど、周りに対する余裕って意外とそんなにない。けれども、それをしつつ、演奏もしつつ、あの曲、この曲が聴きたいというリクエストにも応える。裏には計り知れないくらいの苦労があるかもしれないけど、けど、それを表で容易にやってのける10-FEETってバンド。やばい。
自分は、初めて10-FEETを観たのは、2009年のライジングサン。つまり「フェスで初めてライブを観てそこからワンマンに行くようになったバンド」。フェスで見た印象は、ライブもかっこいいし、話術も巧みでMCもおもしろい。その印象。そして、シングル「hammer ska」のリリースツアーで初めて10-FEETのツアーに行った。フェスで受けた印象そのままに最高のライブだった。ちなみにその時の対バンは、ザ50回転ズだった。
しかし、10-FEETの今現在のワンマンの実態。とにかく曲をたたみかけていくのだ。昨日のZepp Sapporo公演、全30曲を演奏した中で、MCと呼べるMCの時間、たったの「2回」。8曲目「Freedom」と9曲目「quiet」の間と、15曲目「シエラのように」と16曲目「深海魚」の間。この2回のみである。そして10-FEETのライブといえば、スマホのライトを掲げたり、その場でしゃがんで一斉に立ち上がったりっていう場面がけっこう映像としてあがってたりすると思います。しかし昨日は、23曲目の「goes on」のラスサビ前で1回オーディエンスをその場にしゃがませた以外はなく、とにかく曲をたたみかける怒涛の展開。
音が途切れない。とにかく曲を畳みかけていく。TAKUMAも水分補給を曲の途中でするくらいに曲間を空けず畳みかけていく。下にセットリストを載せてますが、本編最終ブロック、『ハローフィクサー』、『その向こうへ』、『RIVER』、『第ゼロ感』、『1sec.』、『蜃気楼』、『goes on』、『ヒトリセカイ』、『VIBES BY VIBES』とノンストップで続くアンセムの応酬は、ついていくだけで必死。こっから更に「誰にも頼まれてないけどアンコール始めます!」と咄嗟に2曲増えてしまうのだから、もうさすがの一言に尽きる。
ここまでくると、バンドとオーディエンスで「3人 対 2000人」のような構図に見えなくもない。昨日も『1sec.』の1番Aメロで曲を一回止め「お前らまだまだやれるんちゃうん!!」ってフロアを煽り、曲をやり直すTAKUMA。だが、決してその構図にならない。煽りながらも必ず背中を押してくれる。あくまで「3人 と 2000人」なのが10-FEETのライブなのだと個人的に思ってます。
勿論MCも話せばそれはそれは面白い。個人的に何回も見て面白いなと思うTAKUMAのMCを下に載せときます。面白いし良いこと言ってる。
小箱、Zepp Sapporo
今まで何十回とZepp Sapporoには行ってるけど、初めて「Zepp Sapporoって小さい」っていう感覚になりました。
「Zepp Sapporoは埋まらない。」たまによく聞く話である。「たまによく聞く」ってどっちなんだ。まあ置いといて、自分の好きなバンドのひとつHEY-SMITH。2018年から2019年にかけて行った50公演超のアルバムツアー。その中で唯一売り切れなかったのがZepp Sapporoだった。これはボーカルの猪狩秀平が自身のYouTubeチャンネルでも話していることなので、例えとして書いてもいいでしょう(ライブ当日も言ってた)。2017年にMy Hair is Badの対バンツアーに同会場にゲストで出ていた04 Limited SazabysのボーカルのGENも、その日のMCで「Zepp Sapporoは鬼門」と話していた。ちなみにその日はSOLD OUTしていて、そのことをマイヘアを称えていた。
そんな「Zepp Sapporoが売り切れない」なんてことを微塵も感じさせないバンド、10-FEET。直前には2階後方立見チケットまで販売される状況。わかっていたけれど、場内に入れば見渡す限り人、人、人。それもフロアパンパンに。
昨日、自分は2階最後方の立見エリアでライブを観てました。一番後ろから会場全体を見渡すこの俯瞰的に捉えるような見方。なんか好きだったりするんです。ライブに行き始めた頃の10代、20代初めは、とにかくステージの近くでアーティストを観たい、モッシュ・ダイブ、声をあげたり、なんでもやってやる、って見方でした。20代後半くらいからなんかのタイミングで見方が一気に変わり、気づいたら今の見方が自分の中で定着してました。
その一番遠くから見ているはずなのに、精神的なステージへの距離感が全く遠く感じない。そして、Zeppにいるのに、キャパ数百人のハコで生まれるようなあの一体感、吸い込まれるような感覚を感じる。そして全く隙間のないオーディエンスで埋め尽くされたフロア。すごいコンパクトな空間に見えて、Zeppにいるということを忘れるくらい。初めて「Zepp Sapporoって小さいんじゃないか!?」って感覚になりました。
『第ゼロ感』のイントロで震える
土曜日のライブ、ずっと最高到達点にいるようなライブだった。その中でも、『第ゼロ感』のイントロが流れた瞬間のあの尋常じゃない盛り上がりに身体が震えあがった。
映画SLAM DANKの曲を10-FEETが担当することが発表された後、YouTubeでやってる不定期番組「しげおとたくまのフタリセカイ」で、HEY-SMITHの猪狩がTAKUMAに「まだ売れるのか」って言ってた。
まだまだ売れる。『第ゼロ感』の一番初めの同期音源が鳴った瞬間の地鳴りのような歓声。ヒット曲だから、有名曲だから、確かにそれもあるかもしれない。けれども、そういったもの抜きに、なんかもう衝動から出るような。あのフロアの一体感、一番後ろから見ていて鳥肌がたった。
違う意味で身体が震えたのは、『蜃気楼』の時。
曲の受け取り方は、人それぞれだと思います。
「蜃気楼」とは、「大気の密度の違いで光が異常屈折を起こし、その結果起こる現象」のことを言います。蜃気楼って何って考え出すと、話が長くなりそうになるし、語彙力ないので伝えれる気がしないのでやめます。ただ、この曲を聴くたびに、大人になったことに少し切なくなったり、こんなはずじゃなかったとか思ったり僕はするんです。子供の頃に比べたら感情表現だってその頻度は減り、他の人より劣ってる。無邪気なんて言葉は自分の対極にあるし、1人でいることにあまり何も感じない。でも、だからといって大人になったことを否定するわけではなく、まあでもこのまま生きてていいのかなって思う。今から何かが劇的に変わるようなことはないけど、それでもいいんだな、みたいなことを思ったりします。それが、このメロディーと合わさってなんかグッときてしまいます。大好きな曲です。
好きな曲繋がりで。
好きな曲に『1sec.』もあります。
1番Aメロからの歌詞を見てみましょう。
英語詞ですね。和訳を見てみましょう。
めっちゃ激しいサウンドに乗せて歌うこの曲。
アメリカで食べ過ぎて太っちゃった、と。
最高。
「蜃気楼」から雰囲気まる変わりですが、初めてこの曲の和訳を見たとき、10-FEETってバンドがもっと好きになりました。あと、ラスサビ前のギターのフレーズがめっちゃ好き。ライブで絶対弾かないけど…爆。
ライブから2日経ってもまだあの夜を思い返しては10-FEETを聴いて、そしてこうやってnoteの記事を書いちゃってるあたり、10-FEETに心を奪われております。
つまり、ずっと10-FEET中毒なんです。
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