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立ち上げ10ヶ月で100社導入!〜D2C SaaS EC ForceをPMFさせたお話〜

#1_はじめに 

はじめてのnoteで緊張しています。
株式会社SUPER STUDIOの真野と申します。

今回小松さん( @ShoheiKomatsu )のお誘いで SaaSビジネス Advent Calendar 2019に参加させていただきました。
14日目を担当させていただきます。
Advent Calendarについては小松さんのこちらの記事を。

SUPER STUDIOを5年前に共同創業し2年半前にEC ForceというSaaSビジネスを開始し、立ち上げ10ヶ月で100社導入を達成した方法と、その後に何をしてきたのか、赤裸々に書かせていただければと思います。
全編、起業ストーリーです。

#2_なぜSaaSビジネスをはじめたのか

会社立ち上げ当初は、今と全く逆のB2Cビジネスをしていました。
私と林(現CEO)で起業しようと話していた時に、B2Cのビジネスの着想を得て会社設立の準備をはじめました。
しかし、私と林にはB2Cビジネスの経験がなく、グロースが上手くいかず、金銭的体力も限界にきてしまい、2年半前にB2Bビジネスへのピボットを行いました。 

ピボットの背景はそんな簡単な話しでありませんでした。

ここからは少し生々しい話をします。

ピボットの大きな理由は、ビジネスサイドであった私と林に事業を立ち上げる力がなかったことが理由でした。
開発の責任者として創業メンバーで参画してくれた、花岡(現COO)、村上(現CTO)には苦しい思いをさせてしまいました。
彼らはビジネスマンとしてプロフェッショナルであり、すでに世の中的には「成功者」であったため、ビジネスが立ち上がらないことで本当に申し訳ない気持ちにさせてしまいました。

この状況を打破すべく受託案件をもってくるものの、2人は「それなら自分たちでもやれるので意味がない」と受託を拒否続けました。
これは当然の判断であったため、創業メンバー4人で「本当にやりたいことは何か」を話し合いました。

話し合い中で、花岡は過去自分がやってきたビジネス経験から「労働集約的ビジネスは絶対にやらない。ストックビジネスしかしない」という強い意志を持っていました。
その想いとストックビジネスの本質を聞き、このビジネスモデルでいくべきだと思い、ピボットを決意しました。

そんな時、起業家の知り合いから「ECメーカー事業を一緒にやらないか」と声がかかり、詳細を聞くと、やりたかったストックビジネスができるとわかり参入することにしました。

これがD2Cの市場に参入した第一歩であったと後から知ることになります。

EC事業がはじまりました。
我々の役割はオープンソースシステムを使ったEC基幹の開発と運用でした。
ECの知見がゼロだった我々は、手探りでノウハウをためていきましたが、広告運用が上手くハマり、商品が市場にうけ、売れに売れ、システムもバックヤードもパンクしかけましたが、粘り強く事業を進めました。
嬉しい悲鳴でしたが、スタートアップの我々には全てが大変で苦しい状態が続きました。
売上としては1年で10億規模の商材となりました。

はじめは倉庫などは外注せずいけるでしょう、と安易に考えていたため知り合いの小さな倉庫を借りていたのですが、商品在庫がたまり倉庫・物流の重要性を痛感したのをキッカケに、ちゃんとしたフルフィルメント外注をしていきました。

コールセンター作業も、はじめは林が対応するという暴挙に出ていましたが、(案の定パンク)そのおかげでコールセンターを軽視せず、「ECの心臓部」であると体感できたことは大きかったです。

フルフィルメント管理を進めた時くらいから、当初の我々の役割からどんどん変化してしまい、最終的にはシステム開発と運用の他に、なぜかOEM・在庫管理、広告管理、キャッシュ管理、フルフィルメント管理全てを担ってしまいようになりました。
結果、メーカー主が事業方針を切り替え、コストもかかっていたのでスケールより縮小の選択を取り、クローズする結果となりました。

そうした流れから「どうせならこのタイミングで溜まったノウハウを活かしたECシステムを作ろうじゃないか」となり自社オリジナルEC基幹システム「EC Force」が誕生しました。
※ネーミング秘話などはまた機会を見てアウトプットします。

やはりその背景には花岡の想いであり、創業メンバー全員で決めた「労働集約的ビジネスは絶対にやらない。ストックビジネスしかしない」という意思決定がオリジナルシステム作るキッカケでした。

この時、SUPER STUDIOがSaaS事業に参入した瞬間でした。

#3_ゼロイチをどのように行ったか

世のベンチャー企業プロダクトは他社のシステムを研究し、そのシステムをディスラプトすることをしがちですが、我々は徹底して自社で欲しい機能だけを作り、開発を進めました。 
自社EC運用の経験からしか得られない機能開発が良いプロダクトを作れた要因であり、正直100ショップ導入まで競合の存在すら知りませんでした。

そしてβ版が出来上がったときにやったことは3つでした。

1)メーカー事業で知り合ったメーカーや広告企業に機能を見てもらった。

2)1)で繋がった方から、業界で有名な企業を紹介してもらった。

3)広告企業や有名企業が欲しいという機能を最速で実装し、2)に売り込んだ。

このサイクルを回した結果、最速で業界の「正解」にたどり着き、徹底して開発を行ったことから、業界で名を聞く5社に使っていただくことができました。

また、ここで大事なことは、良いと言われたことをそのままを鵜呑みにして開発を行ったのではなく、繰り返しになりますが、自社ECの経験から「なぜ良いのか」を現場の一人として、同じ目線で本当に共感することができ、事業者と共創しながら開発ができたことが「正解」にたどり着いた要因でした。
そのため、開発のコミュニケーションコストも圧倒的に少なく、信じられないくらい短期間での実装を実現しました。

しかし、簡単に5社にたどり着けたわけでなく、代表の林がメーカー事業時代に関係者と徹底して関係値を築き、EC運用のにがい経験も共感することができたため、話しを聞いてくれる方が多く早期に有名な事業者と繋がっていくことができました。
創業者が業界行脚して掴み取った受注でした。

また、「最速の開発」を実現したのがSUPER STUDIO創業メンバーの二人、
花岡と村上です。
花岡は元NTTデータで最年少マネージャーを経験しており、プロジェクトマネジメントのプロであり、プログラマーでもあったので村上との連携は抜群で完璧に構築をしていきました。

さらに、花岡は一人で大きな実践をマーケティングの世界で残しており、EC業界のコスト構造のハック、現在我々がたどり着いたビジネスモデルの設計から構築までを担いました。

村上は現在もアメリカに在住し、アメリカの決済に強い日系IT企業に勤めていたため、開発力はもちろんのこと、ECでは一番の肝である決済連携も問題なく開発できました。
村上がアメリカにいなければ最新の技術での機能開発はできなかったと思っております。

※ちなみに決済API連携数は現在までで業界No.1だと思います。

二人の活躍によりシステムは完成し、林の行脚により初期のクライアント構築を果たせました。
この時から徐々に、業界にはEC Forceの噂が広がり、紹介をいただくことが増えてきました。

#4_小さな市場での営業拡大方法

土台は整いました。この間小さな受託で小銭を稼ぎ、リファラル採用を頑張っていた私の出番がやってきました。

前職もベンチャー企業でIPOまでいた経験から新規事業営業の闘い方は熟知していました。
競合が10社以内であれば勝率を上げることができると確信しているので、そのノウハウを書いていければと思います。

当たり前のことなのですが、下記5つを徹底してやりました。

1)市場を知る
当たり前ですが、自社が存在している市場を知ることが重要です。
意外と表層的な研究しかしていない人もいるので注意が必要です。
とにかく現場に出て、仮説検証を繰り返し、自分たちの立ち位置を理解していくことが大事です。
EC Forceはセルフサーブ型でもなく、EC基幹でもあるため複雑性が高く、費用も安くなく、他社システムからの移行が多いことから外資SaaSと同じ位置にいることを認識しました。
これにより営業戦略が大きく変わり、マーケティング手法も整理されていきました。

※こちらはSaaS営業のプロ141氏( @DJ_141 )が教えてくれました。

上記以外に、もちろん市場理解をするため整理はしてきましたが、2noteくらいの量になりそうなので割愛します。笑

2)競合を知る
これが一番大事です。
営業中に比較されてしまう企業がどこか、同じ市場で一番売上を上げているところはどこか、を深くまで研究します。
やり方はいろいろあると思いますが、基本的にはWEB情報は基本中の基本としてあまり意識せず、現場の情報を集めまくります。
上場している企業がいれば有価証券報告書、決算資料を徹底して読み込みますし、その内容が本当なのか、関係者にヒアリングしまくります。

これにより現在の自社ポジションが理解でき、闘い方を把握することができます。
ここで大事なのが、絶対に自社が一番ということではないこと。
他社を陥れて優位に見せる方法はいくらでもありますが、それは一過性です。
どこに差別化があるかを認識するために研究を重ねてください。
決して他社を悪く言いたいがために研究するものではありません。

3)キーマンを知る
競合企業内や業界でのキーマンを知ることが大事です。
どの市場にも必ずそういったキーマンが存在するので、必要であれば接触しさまざまな情報交換を重ねることをオススメします。
カンファレンス情報やセミナー、業界飲み会などの情報はキャッチアップできるようにしましょう。
キーマンからの情報と紹介の破壊力は圧倒的です。

4)仲間(パートナー企業)を増やす
意外と難しいパートナー企業との関係値構築。
関係を強めすぎると色が付き、広がりが生まれないし、利害関係者となると経済条件で揉めたりしてしまうケースもあったりとなかなか難しい問題もはらんでいます。
しかし、パートナー構築が上手くいくと自社採用を強化しなくても、外部で営業してくれる方が増えるので認知拡大、売上拡大に確実に繋がります。

ありがたいことにEC Forceは紹介が特に多いプロダクトのため、私はこのパートナー構築の優先度を高め、関係値構築を強めてきました。
その結果は着実に効果をみせ、本当にパートナーの皆様に支えていただけるプロダクトに成長してきております。

5)認知を広げる
上記にある通り、紹介を強化したため立ち上げ10ヶ月で紹介のみで100ショップに導入をいただくことができました。
SaaSビジネスであり、ECシステムの後発でこの結果を生んだことは素直にすごいと思っております。
何よりも買っていただいた企業様が「本当に欲しかったプロダクトだ」と言っていただけることが本当に嬉しかったです。

また、この結果からさらに認知を広げるため、事業者の皆様にご協力をいただき、対談記事を出させていただく機会も増えました。

認知拡大のために行っている施策が、下記です。
・WEB広告(ホワイトペーパー、製品LP)
・セミナー(2018年は月1回以上開催、2019年はほぼ月1回開催)
・対談記事

これによりさらにEC Forceの名前が広がり、紹介+問い合わせが増加し新規導入も増えました。
D2C市場にしっかりと刺さるということもわかりました。
マーケ部分はとにかくPDCAを回して最適な打ち手を打ちまくっています。

※対談記事例(バルクオム様・N&O Life様)

上記1〜5をフェーズ毎に繰り返し、EC Forceは2年で200ショップ以上のクライアント様に導入をいただくまでに成長しました。

#5_新規市場の舞台イメージは “キングダム” 

前職の経験から新規市場の闘い方は熟知していると言いましたが、その具体的内容を最後の章で話します。
表題にあるように、わかりやすいイメージは「キングダム」の舞台。
新規市場で勝っていくのは、自分たちを主人公にした国とり合戦であると思っています。

自分たちの現在の立ち位置を把握し、どのように隣国(競合)を統一していくかがベンチャー市場を勝ち抜くために必要な要素と考えています。

-システム移行
#4で勝率を上げる方法を書きましたが、EC Forceプロダクトのブレイクスルーはどこにあったかと言うと、「システム移行」にありました。
EC Force販売当初に導入いただいた5社の噂を聞きつけ、業界大手から声がかかり既存システムからの移行が相次ぎました。

システム移行は簡単でありません。
個人情報を移行する必要のあるECシステムでは、本当に神経をすり減らす作業となります。
花岡、村上だけでは抱えられない量の受注がきてしまい、受注量を下げる必要がありました。

いわゆる「THE ベンチャー企業」であれば品質を下げて大量生産することもできたと思いますが、元NTTデータで大手企業の品質開発を得意としている花岡はそれを許しませんでした。

花岡の「ベンチャー企業だからこそもっと丁寧に品質にこだわろう」いう信念があり、「大手品質×ベンチャースピード」開発が実現していきました。

EC Forceの品質の良さは、この信念から来ているのです。

一時期、「紹介のみ」しか受け付けられない状況になり、EC Forceは一見さんお断りプロダクトで敷居が高いと思われるまでになりました。

そんなとき入社をしてくれたのが、現在のEC Force事業部長、川崎です。
川崎はIT未経験でしたが圧倒的な行動量で、花岡からSE・PMとしてのノウハウを吸収し、EC Forceを熟知し、大型のシステム移行PMを一人でやり抜き、EC Forceの次のステージを作ってくれました。
本当に大変であり、努力のいる行動だったと思っています。
今EC Force事業部は川崎が大黒柱となり、どんどん成長を続けています。

-仲間集め
国とりに必要なのは仲間です。
川崎が入社したころは10名規模だったSUPER STUDIOは営業拡大を機に採用も強化。
私は営業の他に採用も得意だったためリファラル採用により一気に20名ほどを採用していきました。
ここについてはまた別のnoteでアウトプットしようと思います。

-THE MODELの導入
販売も拡大し、仲間も増え、EC Forceは軌道に乗ってきました。
さらに効率化を図るため、世界最強の営業部隊Salesforce社が実践する「THE MODEL」を採用することにしました。
SFAの導入とMAの活用により営業を科学していきました。

以前よりSaaS ビジネス Advent Calendar2019 で皆様が書かれているように、THE MODELの本質を見誤ると、全く機能しないフレームワークであるため、注視しながら実践を重ねました。
現在は安定してきており、上手くいっている感覚を掴めてきたのでこちらも機会をみて別のnoteで書こうと思います。
SaaSビジネスを拡大させるための土台が整ってきており、国家統一の目標に近づいてきていると感じています。

今ではさらなる営業強化を目指し、SaaS営業のプロフェッショナルである141氏( @DJ_141 )からノウハウ共有をもらっています。

このようにEC Forceは国内No.1のD2C特化プロダクトを目指し、国産SaaSとして世界進出を目標に邁進しています。
一緒に国家統一を目指したいメンバーを大募集しております。
少しでも興味ある方いましたらご連絡ください。

長くなりましたが、SUPER STUDIOを起業し、SaaSビジネスをPMFさせてきた話しはこちらで終わりにできればと思います。
書き足りなかった部分もあるので、またの機会にアウトプットしていきます。

最後にこのnoteで書ききれなかったことや、文字に起こせないオフレコの話しを下記イベントで話そうと思いますので、ぜひご参加いただけたらと思います!

↓参加表明は下記facebookイベントページから


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株式会社SUPER STUDIO 共同創業者・エバンジェリスト D2C特化SaaSである「EC Force」を広告宣伝なしで100ショップに導入した立役者である傍ら、採用人事として5年間で組織をほぼリファラルのみで100名程度まで拡大。D2Cの啓蒙活動を行っている。
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