Phantom Movie 第1幕
///Phantom Movie///
映画は、
現実を切り取り、
丁寧に貼り付けたものだ。
実在する人物が、そこに新たな価値を生み出す。
映画とは、実在する人物が創り出すフィクション。
フィクションであり、ノンフィクション。
脚本。
舞台。
配役。
背景。
BGM。
監督。
ジャンル。
雰囲気。
文化。
全て、映画がまとわりつく。
映画が、僕を魅了し、人生を狂わせた。
ショパンの別れの曲が流れている。
最高の愉悦も、
残酷な日常も、
全てに意味があるのなら。
人生は美しい。ライフ・イズ・ビューティフル。
笑顔は、人を喜ばせ、安心させるため。
映画は、僕たちを楽しませ、悲しませる。
こんな日常が、
こんなひとときが、
永遠に続けばいいと思わせてくれる。
こんな悲劇が、
二度と引き起こされないように教訓を与える。
僕は魅入ることもあれば、
垂れ流すこともある映画。
僕にとって、
それは日常になった。
僕の身体に染み込んでいくあの言葉。
僕の心を震わせた、あの少年少女。
ドラマティックに憧れ、
自分の対比に驚かされる。
教養としての映画。いや、違う。
映画は僕にとって娯楽でいい。
映画がなくてもいい世の中かもしれないが、
そうであるならば、
僕はその世の中を楽しむことができない。
僕を癒してくれた。
僕を奮い立たせてくれた。
悲しませてくれた。
全てを与えてくれた映画。
僕の人生は映画であり、
僕の身体は映画で作られていてもいい。
いや、まだそんなことは言えない。
でも、そうありたいと願う。
最高の映画とはなんなのだろうか。
静けさの中に、意味を持たせた。 余韻。
台詞に意味を持たせた。 伏線。
僕にとって映画はサプリだ。
僕にとって映画は全てにおいての歴史だ。
映画は、遺産という歴史だ。
負の遺産でもある原爆ドーム。
映画ひろしまは、
実際に被爆した者が演じた。
映画は復興だ。
過去を記録し、
それを全世界に共有する。
最上の魅せ方だと思う。
事実、史実に基づく作品も有れば、
原作が小説の作品もある。
小説を無視してしまうシャイニングもある。
全くの創作でも人々を魅了する作品は
無数に存在しているし、
事実、
全く共感できない作品もまた無数に存在している。
映画は未来だ。
SF作品だけではない。
映画の未来であり、
同時に見知らぬ誰かと共有する作品もあるだろう。
そして、愛する人と、
家族と、
友人と映画を見ることは、
まさしく僕らの人生の一部に映画が侵食してくることになる。
僕らが映画を観ている
という時間がまた切り取られ、
僕の頭に残る。
匂いが、記憶を呼び起こすように、
映画が、当時の場面を呼び起こし、
誰と、どこで観たかさえ想起させる。
僕が映画を観る理由を挙げればキリが無い。
ただ観るからであり、どうしても観たいからである。
そして、強いてあげるなら、
ある作品を見つけるためだ。
至極の傑作でも、不朽の名作でもない。
僕の、頭の片隅にあるあの作品だ。
名前も、ストーリーもおろそかで、
全くわからない。
俳優も、女優もわからない。
その作品が、
僕を映画の世界に迷い込ませた犯人であり、
僕が映画を観る理由なのである。
///to be continue..///
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