アヤと言う女の子 34頁
あそびをせんとや産まれけむ
たわむれせんとやむまれけん
遊ぶ子供のこへきけば
わがみさへこそゆるがるれ
後白河法皇のこれが座右の銘だ
2人でベッドに横たわり
アヤが横臥 僕の首に腕を回し鼻を押し付けている
「ありがとう」 アヤのアルトの声が耳にダイレクトに
「なにさ?」
「親に逢ってくれて」首筋にキスをされた
「遅すぎたくらいだよ」
「そんな事無い、凄く安心した」
「僕も安心したよ」 僕の上半身に身体を預けてキス
「そうなの」 右腕で頭を支え僕を見降ろしてる
「うん、すんなり受け入れて頂いて」
学生起業家で、トレーダーなんて自分の娘に近づけたくない一番妖しい奴じゃん
「そんな事無いよ、涼次はちゃんと働いているし、稼いでる」
種銭の事をご両親には言えないけどね、まぁ、僕の実家が昔はそこそこ大き目の事業をしていたから、そこらだと想われているでしょう
「種銭まで自分で稼いでるんだから、もっと偉い」
「本当? 褒めて褒めて」
「いよっ涼次偉いよ、日本一」
「アヤとずっとこうしていたいね」
「私はそのつもり、涼次が可愛いおじいちゃんになって、そうしたら外でも手を繋いでイチャイチャデートするの」
「良いね、それ最高の遊びだね」
「あそびをせんとや 産まれて来たんでしょう?」
「そうだよ、いつも笑って楽しくて楽ぅで、好きな女の子と一緒に居る為に」
「いつもいつもだと飽きない?」
「アヤは面白いから飽きない」
「涼次も面白いから飽きないよ」
「邪魔じゃない?」
「邪魔に為らないように気を使ってるじゃん涼次」
「そうかなぁ いつもbestを模索してるだけ 近づく離れるの感覚も何となく感じるじゃん、そこ、お互い様だし」
「そだね、お互い猫科だから、一人で居たい時は一人になるし、呼ばれなくても傍に寄り添う事も在る」
「思考チャートの広がりと深さと」
「それを赦す経済状況を涼次が与えてくれているから」
「与えてなんて居ませんよ、お金なんて流れて来るもの、二人で楽しく使えば良い」
「申し訳ないと想う事もあるの」
「そんな事を想わないでよ、今の状況自体も御縁なんだから、それで良いじゃん」
「そうなのかなぁ」
「お金を得るために、僕は努力をしてない」
「してないのかーぃ」
「遊んでるんだ、ゾーンに入って、そうしたら自然にお金は流れになって入ってくる、それがどんどん太くなってくる」
「そういうものなの?」
「アヤもマーシャルアーツでゾーンに入るでしょ?」
「入る事もある」
「そんな時って楽しいじゃん」
「うん、めっさ楽しい、雑念が一切抜けて、目の前の事だけになって、やがて無に為る、身体が自動で動く、頭の中は楽しいって意識だけ」
「それ(笑)」
「そうなんだ」
「うん、親父に経済的にいびられて、いびられてたまるかから始めた銭儲けだけど、だんだん楽しくなってきて、気が付いたら、お金一杯あったよ」
「お金を稼ぐことも遊び?」
「楽しんでいるから広義では遊びだと想うよ そしてアヤと居る事で、この空間時間を維持したいから、もっとお金を稼ごうと 想わないな」
「思わないの?」
「もう自動的に流れて来るから、意識はアヤに使ってる、それが一番楽しい」
「恋も遊び?」
「遊びって一番真剣にやることだと想うのよ、銭稼ぎよりアヤに真剣なのさ」
お邪魔でなければ、サポートをお願いします。 本日はおいでいただき、誠にありがとうございます。