【032】カスタマーハラスメントにおける弁護士活用
こんばんは。300カモです。
市役所相談などでよくあったご相談。
「横の部屋の人が夜に洗濯機を回して本当にうるさい!管理会社も対応してくれない。。どうしたら良いんでしょうか」
近隣トラブルのご相談です。
9割の弁護士はこの相談を聞きながら渋い顔をするでしょう。
法的に構成できず法的に対応ができないから。
文脈は違いますが,カスタマーハラスメントでも同様です。
人格攻撃など一定のハードルを超えないと違法性を帯びず法的構成(慰謝料など)が難しい。
でもここには確実にニーズがあります。
カスタマーハラスメントとは
カスタマーハラスメント(Customer Harassment:カスハラ)とは,消費者や顧客がモノ・サービスの提供者に対し度を過ぎた嫌がらせをすることです。
「客は神だ」と履き違えた客が犯す迷惑行為ですね。
僕は○○ハラスメントというラベリングは多過ぎてあまり好きじゃないですが,カスハラは概念整理としてとてもわかりやすいです。
たとえば弁護士業でもカスハラはあります。
弁護士は潜在的か顕在的かは分かれるとしても,紛争に関連して携わることが多い。
どうしても感情の矛先が弁護士に向くことがあります。
「なんで!どうして!」と。
やれるだけのことはやっていますが,法的な黒を白にすることは出来ません。
無力感と同時に理不尽さも感じます。
しかし,弁護士案件(僕の場合は)結局はクライアントも僕に対しての不満というよりは,そうした事態に陥った自身の行動や現在の状況に対しての不満なので,カスハラに発展したような経験は一度もありません。
一方で,継続的なサービスを提供する方は事情が違います。
カスタマーハラスメントこそ弁護士が使える
昨日,今日と,エドテックスタートアップの方と熱い議論をかわしていました。カスハラについて。
その方は学級担任も含めて教員経験がおありの方です。
経験からいうと教育現場はかなりカスハラが多いと。モンペ(モンスターペアレント)の問題です。
保護者の中には自分が「客」との認識で教員へクレームを言う方がいます。
もちろん教員もミスはしますが,保護者はそれを許さない。
また学校ではなく塾となると,より「客」との自覚が強くなって,クレームの悪質性も増す傾向にあると。
そこで「弁護士としてお役に立てますか?」
とお聞きすると,「モンペとの間に入ってくれるだけで教員や塾の先生は救われる」とのことでした。
そんな単純な話なのか。
もちろんスクールローヤーとして関わる弁護士がいれば教育現場でのカスハラ案件対応をしているのだと思いますが,
全国的には全く普及していません。供給(弁護士)不足です。
なぜ供給されないか。
理由は大別して2つありそうです。
弁護士費用と,迷惑で疲弊はするが違法性がなく弁護士が受任しづらいこと。
まず弁護士費用。地域により異なるかもしれませんが,カスハラ交渉であれば着手金15万円前後が一般的な相場感ではないかと思います。
教員の方や塾の先生が自身でこの費用持ち出しはかなりきついはずです。
また,違法性がない案件は法的請求(慰謝料等)に構成できず,着地点が見えないので弁護士サイドも受任しづらいとの実態もあります。着手金をいただいたものの案件の終期が見えず,割かれる時間を考えると受任に躊躇してしまう。
一方で,教員や塾サイドとすると弁護士介入のメリットがかなりある。
図式化するとこんな感じでしょうか。
疲弊するけど違法じゃない。
近隣トラブルと同じで,ここのフォローがかなり薄い印象です。
「疲弊」をなくしてカスハラを解決する
違法状態ではなく疲弊をなんとか解消できないか。
エドテックの社長と熱い議論をしていました。
まだ練っている最中ですが,ビジネスモデルを思いつきました。
新しいチャレンジです。超激アツです。
いろいろ見ていると,タイムリーにもこんなビジコンがあるとのこと。
エントリーしない手はない!
損切りをしたらその2日後にこんな面白い話になり驚きです。
じょうたい まがお → もえる
なかま +2
4人でビジコンには出る予定です。新しい仲間2人とビジコンを。
カスハラ。弁護士資格を活かして解決したい。