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【011】広告法務とは【全体像編】

こんばんは。300日カモです。
もう金曜日ですね。毎週あっという間です。
今日は1日久しぶりに人とも会わず,1日弁護士業をしていました。
頭が法律なので,ようやく僕が注力する広告法務について書きます。

広告法務とは


広告法務とは,広告表現(コピー,デザイン)の法規制に関わる法務分野です。

弁護士に「どんな分野に注力していますか」と聞いて,
「広告法務」と答える人はあまりいません。
それぐらい広告法務はメジャーな分野とはいえません。

関わる方の業種でいうと,
広告代理店の方だけでなく,デザイナー,Web制作,ライター,動画クリエイター,SNSコンサルや運営代行,マーケター,経営コンサル・・・
などなど多岐にわたります。
業種でなくとも,企業の「広報部」の方は全て私の潜在顧客です。

また,今はまだ営業開拓できていませんが,
規制当局側も潜在顧客です。

簡単にいうと,モノ・サービスの広告や宣伝に関わる方

広告表現には法規制=「釣り」防止


僕が広告法務に興味を持ったきっかけは,昔から胡散臭い広告が好きだったからです。

好きというと語弊がありますが,
あの手この手で嘘くさいことをいう広告を見て,
販売努力というか,せこさというか,なんともいえない感情になっていました。
少年誌の最後に載ってる札束の風呂の入っているあの写真。
半月で激ヤセしているビフォーアフター入りのダイエット食品。

全部「そんなわけないやろ」と思いながらどこか興味を惹かれる。
それで僕も何回か釣られて商品を買ってしまったことがあります。

そう,その「釣られて買う」ことを防止すること,
つまり「釣り防止」が広告表現の法規制の最大の目的です。

最近は個人の発信力が高まり,
それに伴いSNSやWeb上の広告はカオスです。
違法な広告がほんっとうに蔓延っており,
最近流行っているあの黒い化粧品は広告も真っ黒(違法)です。

違法広告を見たとき,僕の感情は,
昔のような販売努力に感心する気持ちも残ってはいますが,
公憤の感情も持っています。許せません。

昨年,改正薬機法が施行され課徴金制度が導入されました。
しかし当局による規制では追いついておらず,
広告プラットフォーマーによる自主規制も非常に重要です。

広告法務を切る「3つの観点」


クライアントさんから「広告規制って難しい。何を調べたらいいかわからない」とよく聞きます。
確かに,「薬事チェックしてください」という相談であれば,薬機法メインで検討すればよく,
弁護士以外でも詳しい方はたくさんいます。

しかし,「リーガルチェック」となれば話は別。
対象となる広告に関連する法令を全て網羅的にチェックする必要がある。

僕も広告法務に注力し始めた頃,弁護士向けの広告法務の実務書を何冊か読みましたが,正直体系の整理がわかりづらいです。
景表法メインで書いてあるもの,
広告法務の関連法令を羅列しているもの。
ケーススタディばかり書いているもの。
なかなか全体像を掴みにくかった記憶があります。

今は僕は広告関係のご相談をお受けする際,
適用法令の絞り込み→各適用法令毎の適法性検討
の順で思考しています。

そして,難しいのが適用法令の絞り込み。
ここも,次の3段階で思考しています。

1:モノ・サービスのカテゴリによる絞り込み
2:販売相手による絞り込み
3:販売手法による絞り込み

この3つがあれば大体網羅的に検討できます。
薬機法や健康増進法の検討が必要かどうかは1の話です。
2や3は,広告だけでなく広告の打ち方までヒアリングする必要があります。

今後,広告法務が広がることを期待して,
広告コピーの法規制について時折書いていこうと思います。

ではみなさん1週間お疲れさまでした。
最後に今日のステータス。

11日目ステータス

成長なし^^;


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