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自立支援型デイサービスで、日本を元気に|ポラリスの成長を支える企業文化と経営基盤に迫る!

各業界で先進的な、ユニークな経営をされているお客様をご紹介するCNOブログ「一歩先の明日へ」が始まりました。

第1回目にご紹介するのは介護業界から。
自立支援に特化したリハビリ型のデイサービス事業を行う株式会社ポラリス様です。(以下、ポラリス)

現在、全国約70拠点に事業所を構え、「自立支援型」の介護を日本全国に広げる、業界のパイオニア的存在です。
車椅子生活を余儀なくされた要介護認定の利用者さんが、リハビリプログラムを通して再び自分の足で歩けるようになることを目指す、ポラリスのデイサービス。

要介護度が下がり、以前のように自力で日常生活を送れるようになることで、ご本人も、ご家族も、日頃ご利用者様を支援するスタッフも、ハッピーになれる。
さらには国の社会保障費用も抑えられる。

関わる人みんながWin-Winになれるポラリスの活動は、今、介護業界に大きなインパクトを与えています。

転倒防止サポーターがついた歩行訓練機『Pウォーク』。
歩くことを忘れない習慣づくりも自立支援の基本となる。

とはいえ、自立支援のようなハイレベルのサービスを提供するのは、決して容易なことではありません。
車椅子で移動する方が楽にも関わらず、あえて歩けるように介助する。
時には厳しいコーチと化して、ご利用者様のリハビリ指導をする。

こうした手間隙かけたサービスを提供しながら、社員のやりがいを高め、企業として成長していくために、どのような工夫をされているのか。

今回は代表の森社長に、その背景や思いについてお聞きしてきました。


※文中にお客様の生の声を動画でご紹介しています

ポラリス正面玄関より。森社長への取材を開始!

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ライティング担当
Chatwork CNOブログチーム 
株式会社ストーリーテラーズ 高野美菜子
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成長を意識した経営基盤づくり

取材を通じて、ポラリスの成長の鍵は“変化や競争環境に強い”経営基盤づくり、特に“人材への投資”を追求していることにある、ということが見えてきました。

【ポラリスのサービスを支えるポリシー】

  • ご利用者様への真心のこもったサービスには一切手を抜かない
    (手間隙がかかり非効率になっても、自立支援のためにはその労力を厭わない)

  • 働く人材こそが「自立支援」介護の源泉であるという信念のもと、社員の教育やフォローといった人への投資を惜しまない

とはいえ、
ご利用者様や社会にとって良いことだとわかっていても、「大変でしんどい」ばかりでは社員のモチベーションや経営は続かない。

【事業継続に欠かせない要素】

  • 成果が感じられてそれが利益に繋がる事業であること

  • ビジネスモデルやメソッドが確立されていること

  • 負担の大きいサービスであっても無理なく続けていけるような労働環境があること
    (調整業務、情報共有、事務作業といったノンコア業務と社内コミュニケーションついては、ITを使って徹底的に効率化する

このように“理想と現実の難しいバランス”をうまく舵取りしながら、会社を継続的に成長させていくというスタイルが、ポラリスの事業成長の理由であり、他社が模倣できない差別化ポイントになっているようです。


介護業界の課題=「人材不足への対応力」

ポラリスの経営の真髄を理解するために、介護業界の課題、特に人材まわりについて簡単に見ていきましょう。

実際、介護業界の人材不足とはどの程度なのでしょうか。
厚生労働省のサイトに見やすいグラフがありました。

厚生労働省:ケアの質の向上、職場環境改善、人材不足の解消。現場にイノベーションを起こす 介護ロボットの可能性と、その先にある未来 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202204_00001.html

高齢化がさらに進み、労働生産人口がどんどん減っていく中で、これだけの不足数はたしかに深刻です。。

森社長はこの現状をどのように捉えられているのでしょうか?

【人の採用】

  • 労働人口の減少により業界を超えて人の争奪戦が始まっている

  • 人材確保できないことによりサービス提供ができない事業者も増えてくる

  • 「採用」「育成」「定着」の力がこれまで以上に求められる

  • それを支える採用教育体制と労働環境整備が必要

【人の活用】

  • コロナなどの外的環境への対応力が問われる

  • 急激な動員数の増減変化にも対応できる「人員配置の最適化」が求められる

  • それを支えるオペレーションの仕組化が必要

お話をお聞きする中で、
以下のような介護業界の風潮が見えてきました。

【業界の風潮】

  • 人の「採用」と「活用」という大きな課題への対策・体制がとれていなかったり、課題に気づかず(もしくは目を背けて)目の前の業務をこなすことだけに終始している経営者が多い

  • 今まで何とかなっていたので、いつまでもアナログ体制のまま、ITの優先度が低い

しかし急速に進む労働人口減少やコロナ禍での学びを教訓に「今後は待ったなし、この課題を先送りにはできない」と森社長は業界全体に対して警鐘を鳴らします。


医療の守備範囲から外れたリハビリ難民を救う

ここで森社長のポラリス起業の原点についてご紹介しましょう。

もともと外科医だった森社長は、脳梗塞を患った祖母の介護をきっかけに、ある想いを抱くようになりました。

リハビリをすれば歩けるようになる高齢者を、手取り足取り世話することで、歩けなくしてしまう日本の介護業界のあり方に、大きな疑問を感じました。

今後高齢化が進む中、このままでは、寝たきりの高齢者がどんどん増え、日本の介護保険料も莫大になっていく。

将来的に大きな社会問題になるはずなのに、元気に日常生活を送れるようになるための高齢者の自立支援を、当時は誰もやっていなかった。
これは何とかしなければいけない、と思いました」

そこで森社長は、2000年に京都でリハビリ特化型クリニックを創業。
ここから、ポラリスはスタートしました。

パイオニアである森社長の思いをお聞きしました。


今ではグループで70拠点を超え、自立支援の実績も積み上がり、介護保険の卒業生をどんどん輩出されています。

ポラリスの自立支援により要介護度・要支援度が改善した割合。改善度の高さが歴然。


「非効率と効率のバランス」

創業以来「ご利用者様の自立支援」を徹底的に追求してきたポラリス。
ご利用者様へのサービス提供には、一切の効率を求めません。すべてが一球入魂、全力投球。

例えばご利用者様を車に乗せて送迎する時。

一般的な介護施設であれば「車椅子に乗ったご利用者様を、そのまま車に乗せる」ため乗り降りにかかる所要時間は2分程度で済みます。

ですがポラリスでは、ご利用者様をあえて車椅子には乗せず、
「◯◯さん、ちょっとでもいいから、歩いて車に乗れるように頑張ってみましょうか」

と声をかけ、スタッフがご利用者様の体を支えながら、一歩ずつ歩いてもらって車に乗り込みます。
そうすると、2分で済む乗り降りが、10分かかってしまうことになりますが、この手間を惜しまないのがポラリスのやり方です。

ご利用者様が、自分で車まで歩いて移動できるように支援
ポラリスの自立支援への思いが詰まった言葉

ご利用者さんも頑張らないといけないのですが、寄り添う介護スタッフの負担も大きい。いったいどんな人がどんな思いで働いているのでしょう?
気になってお聞きしました。


①現場のICT抵抗感をなくす(いかに導入の困難を乗り越えたのか)

現場の実務負担を鑑みて、社内の報連相などの情報共有、調整業務、事務作業については、チャットシステムを使って徹底的に効率化したい。

とはいえ、アナログな介護の現場では、ITツールは敬遠されがち。ポラリスでも最初の頃は『そんなITツールを取り入れても、現場では使えない』という懐疑的な雰囲気がありました。

「この状態で無理に導入を進めても、意味がありませんから、まずは現場がチャットを取り入れやすくなるよう、様々な工夫をしました。
まず、ITツールへの現場のハードルを低くするために、仕事以外のことを気軽に投稿できるチャットグループ『ポラトーク』を作りました。」

いわゆる、社内SNS、デジタル社内報です。」

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◯◯さん、先日赤ちゃんが生まれたそうです!
おめでとう!
週末会社でバーベキューに行ったら、とても美味しかったよ!今度やるからみんなも来てね!
今日は保育園で子どもが芋掘りをして、とても喜んでいました!
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この取組みが奏功し、ポラトークは、いつでも誰でも投稿できて、たくさんの『おめでとう』や『ありがとう』が飛び交う、社内の大切なコミュニケーションツールへと成長しました。

森社長のポラトークについての思い入れは強そうです。


②いつでも、どこでも、お互いの時間を奪い合わない連携方法

「この仕事において大切なのは、本部と現場、現場間の社内コミュニケーション。
ポラリスは現在全国に70拠点もあり、その上この数年間のコロナで、コミュニケーションが分断されてしまったことで、超加速度的にICTツールによるコミュニケーション促進に取り組む必要がありました。」

本部で働くスタッフ。子育て中のママ社員も多い。

ポラリスの社員は、ご利用者様の送迎や対応など、全員が現場で忙しく働いているため、時間を合わせて(いわゆる同期型で)ミーティングすることがなかなかできません。

そこで、各々が都合の良いタイミングで情報を共有できる“非同期型”のコミュニケーションツールとしてのチャットが、重要な役割を果たしたのでした。

業務が落ち着いたタイミングで、どこからでも自由に確認ができ、後から検索して何度でも見直すことが出来る。
お互いの時間を奪い合わないコミュニケーションがありがたい。」

PCやITツールのトラブル対応もチャットでサポート
車両トラブルや事故対応についてもチャットでサポート

ご利用者様の様子が劇的に改善した事例についても、全てチャットに載せて共有する。社内に一体感が生まれる瞬間です。

昔ながらの連絡帳も不要に。

“自分たちの仕事が楽になる、楽しくなる”といった実感が現場に芽生えてからは、みんなどんどんと使いこなせるようになりました。」

ポラトークではご利用者様の卒業報告が一番盛り上がる


③社員の孤立を防ぎ、サポートしやすい体制をつくる

「全社員が同じフロアで仕事をしていれば、各自の様子や変化にすぐに気づくことができますが、当社のようにある程度の規模になってくると、それが難しくなります。

その点、チャットで自由に発言できる環境を作ることにより、少しネガティブな発言をした社員にもすぐに気づき、周りがフォローすることができるので、とても助かっています。」

コミュニケーションの総量が増え、各自の状況が見える化されることで、社員の孤立を防ぎ、周囲がサポートできる環境を作り出している。

こうした積み重ねが、働きやすい職場環境円滑な人間関係を生み出し、社員の離職を防ぎ、定着率を高めるための取り組みとなっていることが理解できました。

「質が高くて、負荷も高いサービスを運営するには現場同士のコミュニケーションがなによりも大切。ただそこに時間をかけ過ぎるわけにもいかない。お互いの時間を奪い合わない(非同期な)コミュニケーションは、私たちのような事業には欠かせません。」


④勤務時間以外は反応しなくてOKというルール

「いつでも、どこでも自由にコミュニケーションが取れる。その一方で勤務時間外は社長の書き込みに反応しなくていいというルールを明文化し、徹底していますw」

と森社長。

日本人は真面目なので、どうしても、社長の発言に対応する優先度を上げがちになります。そうすると、サービス残業や労基的な問題も発生してしまうため、良くありません。

「勤務時間以外は社長の書き込みに反応しない」
このことを社長が明言し、ルール化する。たしかにこれは社長でないとできない仕事ですw

このような工夫の甲斐あって、今では呼吸するように社内でチャットを使いこなしているポラリス。

「他社のチャットツールを使ったこともありますが、アナログな現場では使いこなすのが難しかったです。その点、Chatworkの機能はシンプルで、IT嫌いが多い当社でも使いやすい。今ではなければ仕事がまわらないくらいに欠かせない存在になりました

ここまでチャット推しな森社長にとって、チャットとはどんな存在なんでしょうか?

なるほど、わかりやすい喩えです。
それは手放せない存在ですね。


道を切り開くために 〜 やれることはなんでもやる

「ポラリスに行けば、歩けるようになる!」
「ポラリスに行けば、前のような生活が送れるようになる!」

口コミで噂が広がり、入居したいご利用者様や両親を入所させたいご家族が年々増え続けているポラリス。
自立支援のためのサービスを日々考え抜いて研ぎ澄ます。世に広める。
そのためにやれることはなんでもやる。
理念ファーストで先頭を走る。

そこに続く「ヒト」が活躍して成果や利益を上げられるように、現実的な経営基盤として人材やITへの投資といった経営努力をする。それに加えて介護業界を活性化させる活動や関係省庁に対するロビー活動、自治体との連携活動に奔走する。
まさしく「なんでもやる」に繋がっていることがよく理解できました。

最後に森社長に、今後の思いをお聞きしました。

「ポラリスは、手厚い介護を提供しません。それは人にとっての幸せが、自由に歩ける日々の中にあることを知っているからです。

でも実際は、現場の社員はみな、色々な葛藤を抱えながら働いているのではないでしょうか。お給料はそんなに変わらなくて、今よりもずっと楽な職場はいくらでもある。

そこまでやらなくてもいいのでは?」とケアマネさんから理解されない場面もよくありますから。

そんな中で、この自立支援型サービスを世の中に広げていくには、私たちが実績を出し、啓蒙し続けるしかありません。

賛同し、実践してくれる「人」があってこそサービスが提供できるからです。

経営基盤の構築も日々試行錯誤しつつチャレンジし続ける

そのために、これからも「人」を育て、活かすことに注力していく。
さらなるサービスの磨き込みに集中できるよう、ITツールを使って社内業務を徹底的に効率化していく。

これからも自立支援の輪を社会に広げるために、私たちはチャレンジを続けていきます!」

『ミスター自立支援』は熱い!!!
道を切り開く、命をかける、とはこういうことだと感じたインタビューでした。



CNO山口の所感(今回のお出汁)

*お出汁とは…「イケてる企業」の、イケてる理由(先進的な経営をしている、急成長、お客様にも従業員にも選ばれる)を、CNO山口はお出汁と喩えています。

「自立支援を広めることで、介護業界の発展にも貢献する」というポラリスの思想を、自らエヴァンジェリストとなって広めている森社長のインタビューをお届けしました。

  1. サービスの磨き込みや人材育成に労力を注ぎ込んで圧倒的な差別化を生む

  2. 本業に集中できるように、それ以外の事務や管理、共有・調整といったノンコア業務を徹底的に効率化させる

  3. 法令やルールをしっかり守って余計な心配やリスクをなくす

非効率と効率。責めと守り。
バランスが取れたサステナブルな経営スタイルがとてもシンプルでわかりやすく、これは介護業界だけではなく他のサービス業でもお手本にできるのではないかと思いました。
そんなの当たり前のことやん!」と思われる方もいるかもしれません。

しかしまだまだ実践できている中小企業は少ないので、その「当たり前」に向かってド真面目に徹底的に取り組むだけでも大きく差別化、希少性となって成長できていくのではないかと感じています。

徹底的とか突き抜けているという意味では、『ママ幸プロジェクト』も特筆です。ポラリスさんでは働くシングルマザーを支援するために本社に保育園と住居を併設されてます。
施設を建設してしまうと簡単に「やっぱやめよかな、、」とはできなくなりますよね。
森社長のそこまでやるか?という覚悟や意志にはいつも比類なきパワー、特殊能力を感じています。ついていく人は大変かもしれませんがw

保育園と住居が併設された本社正面

今回のインタビューから、一歩先の明日へ繋がるヒントを見つけていただけたら嬉しいです。

社会的意義が大きい事業であるポラリスグループはどんどん成長し、影響範囲を拡大中。Chatworkがその活動を支える一助となれていることを、ものすごく嬉しく感じる訪問となりました。

今回の取材でも、業界部外者の私にもわかりやすくお話しいただき、深い感謝とリスペクトの気持ちでいっぱいです。いつもありがとうございます。これからもしっかりご一緒させていただきます!

次回はポラリス「現場編」として、グループ内の成績優秀な事業所の見学に伺います。

理念のもとで成果を出している事業所が実際にどんなことをしているのか、自立支援デイサービスの現場の動きや雰囲気をレポートします。
お楽しみに!

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ポラリス取材動画全編はこちら!
長尺なので、お暇なときに倍速でご覧くださいw


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