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健康の為の呼吸法

■呼吸

私達が生きているという事は、
呼吸をしているということです。
私達の様な歌手にとっても、スポーツ選手
にとっても、一般的な健康の為にも、
「呼吸」の在り方である呼吸法は、
とても大切になります。

呼吸の在り方は、声の出し方に繋がります。
それは、日常会話だったり、歌声だったり。
ボイストレーニングというと、つい歌声の為だけに
感じてしまいますが、呼吸や声を考える事は、
自分自身と向き合う作業や自分の体を知る事に
繋がるのです。

■体の使い方

声を出すにせよ、呼吸法にせよ
自分の体を知る必要があります。
声を出す、歌う時は、立っていても
座っていても体の重心や軸が大切になって
きます。 今回、オリンピックのトップアスリートを
見ていて、どの競技も体の重心の置き方や
軸の在り方が素晴らしければ素晴らしい人ほど、
うまくいっていたように思います。
勿論、その日のコンディション、メンタルが
大きく左右しますが、それもやはり、
呼吸が関係する部分は大きい様に思います。

<立ち方>
・利き足を少し前に出して前後、左右に
バランスを取れる軸をとります。
オリンピックを見ていても、前後左右に
動きやすい重心の置き方をしていて、
ほんの少しでも瞬間的に重心や軸が
ずれると、特にトップアスリートの世界の
競技では致命的なバランスを崩すという
事になり結果の分かれ道なのかなあと。

<体の空間>
・声というのは、
体全身を共鳴さすので、
イメージとして、自分の体が筒の様に
感じないといけません。
これもまた、前にも後ろにも
左右にも上下にも広がるイメージとも
言うでしょうか。

アスリートとの違いは、
アスリートは瞬発力的な筋力が必要ですが、
声や歌声には伸縮性のある柔らかさが必要に
なります。 例えば応援団の大きな声は
響きでは無くて叫びです。 そして、力みです。
健康の為に目指すものや私の様なクラシカルな歌声には、
力みのない伸縮性のある声に、自然な呼吸法です。
自分の体に負荷をかける事で、
頑張っている感や、やっている感を持ちやすいので
要注意ではあります。

体操選手の演技を見ていても思いましたが、
トップアスリートでも、ほんの0コンマいくらのずれが
自然の原理のバランスを崩し、うまくいかなくなるのです。
恐らく人間関係も、小さなズレが重なると上手くいかなく
なるのとも似ているかもしれません。

■トレーニングの在り方

これはスポーツとかも同じですが、
練習時間や回数が問題では無くて、
ひとつひとつの作業を感じながらトレーニング
しているかが大切です。 例えば、時間や回数だけで
バットを振って素振りしても、きちんと感じて
素振りをしていなければ、単に悪い癖をつけるだけに
なったりして、何もしなかったのと同じ事に
なるので、単にオートマチックに練習したり
トレーニングするのは意味がありません。

歌にせよスポーツにせよ、技術的な問題より、
精神や心から来る問題が、問題となって身体に
現れている事が多いのです。
例えば骨折以外や生まれながらに、病気や障害で
無い限り、多くの場合は、精神や心の不調から
身体に異常がみられる様になる事が多いのです。

日常の体の癖も、歌う時の無意識の癖も、
それは、力みによって手でバランスをとっていたり、
日常の癖で体の一部が硬かったりするのです。
呼吸法もボイストレーニングも、
自分という個と向き合う作業であり、
自分という個の自分の体を知る作業に
繋がります。

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