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「A型の人は、コロナ罹患で重症化しやすい傾向がある」という発表について

フランダース赤十字の発表によると、イタリアとスペインのCOVID19罹患者1610人について、DNAに特徴的傾向があるかどうかを調べた研究について、一つの特徴が明らかにされた。

この研究によると、血液型がA型の人は、他の血液型に比べて重篤化する可能性が45%高くなっている一方、O型の人は35%少なくなる、ということが示されたという(ヘッダ画像参照)。

フランダース赤十字社はこの内容について、「血液型A型だから重篤化する、ということを言っているのではなく、罹患者で重篤化した人々の属性について分類した結果に過ぎない」とし、血液型A型の人たちがパニックを起こさないよう呼びかけている。

2020/06/19(金)公表のデータ

感染が判明し入院している人の数: 340(前日比:-4)
のべ感染者数:60.476
新規感染者数:128
ICU収容患者数:55(前日比:-5)
のべ退院者数:16.751(前日比:+27)
のべ死亡者数: 9.695(+10が病院、WZCは+2(うち陽性確定は50%):計+12)
R値(再生産率)*:0,89(6月12から19日までの平均値)

データ元:https://covid-19.sciensano.be/sites/default/files/Covid19/Meest%20recente%20update.pdf

ここいら(所謂「西欧」)では、日本だと世間話レベルの「血液型占い」が存在しない程度に、一般の人らが自分の血液型を知らないのが普通である。

そもそもこのネタも、
「連日、コロナ禍は数値的に抑え込まれている傾向が続く、と報道されているが、実際のところ新規感染者は微増している。"減少傾向"という当局発表を信じて良いの?」
という、一般市民からの疑問に答える形で報道されていた。

その中で「VRT(フランダース国営放送)科学ジャーナリスト」であるKoen Woutersは、自分自身もA型であるんだけど、と言及した上で、

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「A型だから重症化するとか、罹患するリスクが高いとか、そういうことを示した研究では全くないので、パニックを起こさないように」と呼びかけた。

日本人はA型が多いんだから、この結果を表層的に受け取るとそれこそパニックになりそうではあるんだよなあ、とか、

欧米人はO型の方が多い、って聞いてたけど、ほんとだったんだなあ、とか、

疫学的統計の扱いやら解説やらは、十分に留意して発表せねばならないのだなあ、とか、

そういったことについて思いを馳せた次第である。





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