移住初日のこと

就職先の四国へは夜行バスで行きました。特に金銭的に困っていたわけではないのですが、せっかくの機会だし利用してみようかなと。

三列シートでもなんでもなかったので、体は痛くなるし、興奮しすぎて眠れなかったのであまりいい思い出はありません。

そんなこんなで県庁所在地の駅に着いたのが朝8時半ごろ。そこからさらに電車を使って、就職先の最寄駅に着いたのが午前10時半。バスで就職先に着いたのは昼すぎでした。

あれ?こんな遠かったっけ?改めて考えてみると疑問なのですが、接続が悪かったのでしょうか。途中食事をしているからかもしれません。

これが地方交通の実情です。ということにしておきます。


就職が決まった際に一度職場訪問しているので、「町」を訪れるのは2回目なのですが、山奥をバスでひたすら走っていたと思ったら、トンネルを抜けると開けた町が現れる。

自分の文章力のなさが不甲斐ないですが、桃の花でも生えていれば山奥の桃源郷といったところでしょうか。「町」はそういう場所でした。

その日は町を一通り案内してもらい、家が決まるまでの宿へ。宿といってもコテージで広さは十分。シャワーもついているので通年で住んでいる人もいるぐらいです。ここには3週間ほど住みました。宿泊料はあまり覚えでいないのですが、大した額ではなかったはずです。


でもね、夜うるさいんですよ。深夜に周りから音が聞こえる。クトゥルフ的な儀式かと思ったら、猪とか鹿が騒いでいるだけでした。たまに壁に体当たりするから慣れるまで時間がかかります。

あと、ひたすら寒い。3月下旬で、四国はそこまで寒くないはずですが、山間部は違います。雪も積もるんですよね。パウダースノー初体験は北海道ではなくこの「町」でした。

その年は特に寒かったようで、エアコンがないため、3週間はほぼ布団にくるまって過ごしていた記憶があります。


あと、ロフトの天井に頭ぶつけたら、前歯が欠けました。