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ローマ建築様式

ローマ様式はルネサンスに始まる古典主義建築の源泉となった。

ヨーロッパをはじめとする西方世界において、極めて重要な位置を占めるローマ建築は、古典期のギリシア建築がほとんどひとつの彫刻のように捉えられ、自己完結的であるのに対し、ローマ建築では、建築物相互の関係性、社会的要求、美的要求、その他の要素が複合して成り立っていると考えられているそうです。

そのため、ギリシア建築といえばすぐに周囲から孤立した神殿を思い浮かべるが、ローマ建築では神殿でなく、神殿やバシリカなどを包含したフォルム、円形闘技場、公共浴場などの公共施設が想起される。

また、精密に構築されたローマ水道、水道を架けるためのアーチ、建築物の天井を覆うヴォールト、ドーム、橋などの優れた土木・建築工学は、古代ローマの文化水準の高さを物語っている。


ローマ時代の始まりは、紀元前753年のローマ市の誕生まで遡ります。紀元前509年には共和制へ移行し、その後さまざまな変遷を経て、最終的には1453年に東ローマがトルコに滅ぼされるまでおよそ2000年間も続きました。

一方ギリシャは、紀元前146年にローマが地中海を統一するまで続きます。つまり紀元前は、数百年に渡りギリシャとローマは同時に存在したのです。

ローマの技術革新
建築様式の歴史の上では、ローマの時代に建築・土木技術上の画期的な技術革新があります。それが a)アーチ b)ヴォールト c)ドーム の出現です。


a)が「アーチ」です。
b)のようにアーチを延長したものが「ヴォールト」になります。
c)のようにアーチを一回転させると、それが「ドーム」となります。
いずれも上からの重みを支える力が強く、小さな材料で大空間を構築することができ、ローマ時代以降の巨大建築を可能にした革新的な技術といえます。

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ギリシャ建築では柱と柱の間の距離はその上に掛け渡す石の大きさで決まりました。ですから、この様式で大きな部屋を作ろうとすると巨大な石が必要になるか、もしくは部屋が「柱だらけ」になるかのどちらかでした。

しかしながら、ローマ人の発明した上記の新技術は、小さな石材(やレンガ等)を組みあわせることで巨大な空間に屋根を掛け渡すことが可能になったのです。それらの特徴を表している例として、3つ

ニーム

(1) ニームの水道橋 (ポン・デュ・ガール)紀元前22年

ここでは、3段になった「アーチ」を見ることができます。ところで、この橋はどのようにして作られたのかわかりますか?まずは木材で錦帯橋(岩国)のような枠組みを作り、その上に石を積んで、その後に木製の型枠をはずすとあのようなアーチの形ができるのです。

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(2) コロッセオ(コロセウム)紀元80年ごろ

アーチが奥行き方向に連続するトンネル状、カマボコ状の構造を見ることができます。これが「ヴォールト」です。ちなみに、コロッセオの柱にはギリシャ建築の成果が見事に採り入れられています。拡大写真をご覧いただきますと、1階の柱がドーリア式、2階の柱がイオニア式、3階の柱がコリント式になっています。このあたりも建築様式がわかっていると楽しめる部分ですね。

パンテオン

(3) パンテオン 紀元120年ごろ

ここではアーチの回転体、お椀型の構造をご覧いただけます。これがご存知の「ドーム」というわけです。

この時代になると技術革新が進んで、パンテオンはなんと直径43.2m、ちなみに高さも43.2mという大空間を造りだしています。しかも頂部にはハイテク技術を誇示するかのように、ご丁寧に直径7mの穴が開けられています。


ローマ様式を取り入れたホテル

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シーザーズ パレス ラスベガス ホテル & カジノ
(ラスベガス/アメリカ)


ラスベガスのストリップ(大通り)に面して並ぶ巨大ホテルの一つが、この「シーザーズパレス」です。

「シーザー」は紀元前1世紀にローマの支配者だった人ですから、ホテルの名前からしてもうほとんどローマですが、実はホテル本体よりも、あとから増築されたショッピングセンター「フォーラム・ショップス」の方がよりローマを強調したつくりになっています。

「フォーラム・ショップス」は室内の大空間を持つインドアモールとなっていて、ヴォールト型の天井にプロジェクターで様々な空の色を投影します。モールの要所にはドーム天井になった広場(フォーラム)があり、中央部のロータリー状になった場所にはローマ彫刻が設置され、それが一定時間ごとに立ち上がったり演説を始めたりというアトラクションも用意されています。

大通りに近い部分にはパンテオンを模したホール「The World of Caesar」もあり、ローマの雰囲気を盛り上げています。

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グランド ホテル パレス
(ローマ/イタリア)

あの『ローマの休日』でへプバーンがアイスクリームを舐めていたスペイン広場の約500m近くのあたりに、「ここにもコロッセオ?」と錯覚しそうなシルエットのホテルがあります。それが、「グランド ホテル パレス」です。

ほんものより小さめですが、おおらかに湾曲する壁面、建物外周に連続するアーチに(純粋種ではありませんが)「ローマ建築」の雰囲気が漂っています。

アーチから生まれる曲線のつながり、それによって空間がうまれ形が出てくる。ヘアーでも毛先と毛先の空間に女性像イメージのコントロールヒントがあります。。。

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