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エルディ
2015年3月20日 19:59
彼女は変わっている。食べ物から声が聞こえるという。こんなパターン初めてだ。ぼくは笑顔で受け止めようと思うようにしている。しかし目には現れているようだ。彼女は、ぼくの怪訝な目つきを見逃さない。そして、いつもではない、ときどきだ、と彼女は自分は変人ではないのだと弁明する。いやいや、問題は回数ではないのだけど……。今日は、その「ときどき」らしかった。街の古い喫茶店。テーブルには焼きたてのホッ
2014年4月10日 18:33
俺は今、かつてないほどのすがすがしい気分に満たされている。これを特殊能力と言わずなんと言おう。心の大きな空白を埋める力を手に入れたのだ。いや、そんな小さな話ではおさまらない。俺が、この俺が世界を変えられるのだ。ことの顛末はこうだ。数時間前・・・真夜中。俺はベットに横たわり、相変わらず眠れずに天井をぼんやり眺めていた。不眠が俺を腐らせていくのか、腐っていく過程で不眠症になった
2014年6月2日 23:23
【音声版】鼻毛スイッチ(作エルディ)
Otoyaさん
忙しくて読むヒマがないフォロワーの皆様のために、音声化してみました。ところどころたどたどしいですが、許してやってください。とてもクールに朗読して頂きました。これでPC作業中や通勤中にも楽しんで頂けるかと思います。(注1)音声化しただけでシュールさが増しておりますが、再生時にどんな事態が起こっても責任は持ちません。 #ナンセンス #シュール #短編
2014年5月17日 22:52
(投げ銭式です。無料で最後まで読めます)空前のボブヘアブームと言っても過言ではあるまい。いや、もはやルールと言うべきか。なにしろ、私以外みんなボブヘアなのだ。女だけではない。男も子どもも。老いも若きも。老若男女、ボブヘアなのだ。時の移り行きはここまで早いものなのか。うつ病で2ヶ月仕事を休んでる間にこんなことになっていようとは。私は上司からのパワハラ、同僚からの嫌がらせ、部下からの
2014年5月5日 21:42
ときは十七世紀 。イングランドの片田舎 。りんご農家に若い娘がいた 。娘はその美貌で村中に知られていたが 、何せ奥手であったため 、数多の求婚を断っていた 。娘は家のりんご農家の仕事に