中国の社会問題「内卷」について。若者はどうやって生きていけば良いのか
今の中国社会で社会現象となっている「内巻」と呼ばれる現象について紹介しましょう。(けっこう前から書きたかったのですが、延び延びになってました。)
「内巻」という言い方は、昨年の流行語の紹介でも言及しました。
元々は、involutionという社会学の専門用語です。簡単に言うと、
みんな頑張ってるから自分も頑張らないと追いつけないという考えの下、限られる資源のなかで頑張れば頑張るほど競争がますます激しくなる状態
ということ。好卷啊(巻いてるね)、太卷了吧(巻きすぎじゃないの)などのいい方も普及しています。その状況をわかりやすく伝える写真がこちら↓
中国のトップ大学で撮られた、図書館が閉まった後に寮に戻る学生たちの一枚です。その「巻き」ぶりがすぐにネットで話題になりました。図書館が閉まるのは夜も遅く、その帰り道の自転車でもPCを開いて勉学しなきゃとは恐れ入ります(危ないでしょう)。
そして、最初は進学や上位大学の中で発生する競争から定着した言い方で一部の人たちでの言い回しだったのが、社会人になってからの会社内でも同じような状況が続くことから一気に社会全体に広がりました。
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