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中国のECサービスでの上半期ビッグセールバトル「618」が盛り上がってきた

以前に「双十一」こと11月11日のEC販売促進キャンペーンを紹介したことがありますね。

日本ではあまり報道されてないかもしれませんが、下半期の11月11日のセール「双十一」とともに、上半期の6月18日「618」にもEC大手がビッグセールキャンペーンを開催します。

このセールですが、早いところでは5月下旬からすでに始まっているのです。

そしてアリババのTmallとタオバオのキャンペーンも6月から正式に始まりました。

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↑Tmallのキャンペーンカレンダー。日替わりで特売が用意されてる

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↑タオバオのキャンペーン宣伝

ちなみに、タオバオとTmallの違いをよく聞かれるので簡単に説明すると、TmallはB2CのサービスでタオバオはC2Cまたは承認されてないB2Cの店舗です。
ユーザーからすると、タオバオからの検索ではTmallの商品が出ますが、Tmallからの検索ではタオバオの商品が出ません。
これはユーザーのニーズから設計されています。Tmallを利用する人はオフィシャル店舗や認定店舗を求めてます。一方でタオバオは、欲しい商品であれば出店者を厳しくしないという判断で表示されます。

今回Tmallセールの一つの目玉は、アップルのオフィシャル店舗が初めてTmallのメインイベントに参加したことです。

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↑前回の「双十一」ではクーポン券を配ることでセールに参加しましたが、今回はメインイベントの「300元ごとに40元引き」のイベントに参加しました。

この前代未聞の大サービスにより、ついに世界中でiPhone11シリーズが最も安い国になったと思います。(もっと安いところありますか?)

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↑iPhone11は4779元(約73,500円)から

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↑iPhone11 Pro Maxは8359元(約128,600円 )から

iPhoneは中国で苦戦してましたが、今回はとにかく売れてます!

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↑販売開始5時間で売上高5億元(約77億円)に到達。

他にも面白いデータがあります。

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↑赤が口紅の販売曲線で青がマスクの販売曲線。マスクと口紅の相関関係が面白い、そして今回のセールでは1時間で49万の口紅が売れました。

タオバオの「618」セールに向けて、データからたくさんの興味深い事実が挙げられています。

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↑ちょっと長いので面白いやつを抜粋して訳します。

・初日の6月1日は子供の日で電子辞書や学習用の端末、問題集の販売数が10倍成長。喜びますかね…子供の気持ちは複雑だろうに。
・データで分かる中国の広さ。同じ夏日で除湿機の販売が例年の13倍で加湿器が23倍。
・全国では福建省が最も金庫を買うところと判明、売上高が約200%の成長。
・1時間で54万匹のザリガニが販売されたことで、ザリガニの天敵は猫であることが判明(Tmallのキャラクターが黒い猫なので)
・1時間で販売されたアイスクリームがすでに昨年1年間の北京での降雪量を超えてます。
・ファンの購買力から、ドイツがすでにサッカーのW杯チャンピオンになりました。(ドイツのグッズがバカ売れ、イケメンだからでしょうか)
・児童書の「小狗钱钱」(Money oder das 1×1 des Geldes)の販売が大人気の「小猪佩奇」(Peppa Pig)を上回って、児童書販売ランキングの1位に。

もちろん「618」はアリババだけのイベントではありません。他のECサイトでもセール・イベントが行われています。

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↑こちらはJD。199元に達したら100元引きってなかなか魅力的ですが、計算がものすごく面倒。

このセール、6月18日までしばらく続きますので、その間に他にも面白いことがあったら紹介したいと思います。


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