ココはとうきょう。vol.3

この冬は暖冬だった。　

いい加減だし巻きをしっかり巻けるようになりたいと思い、週2回ぐらいは挑戦するけど、いまだに納得がいく形にはなっていない。

King Gnuの白日が流行って、髭男のPretenderが流行った年だった。僕はMrs.GREEN APPLEの点描の唄が気に入った。

山手線の新駅ができた。渋谷にスクランブルスクエアができた。といっても生活には全く影響はない。

何百回登っただろうという、このちょっと息がはやくなるくらいの家の前の坂道を登る帰路。口ずさむのは、相変わらず丸の内サディスティック。別にあんな世界観に憧れて東京にきたわけではない。どこに暮らしていても、夜のテーマソングだ。

大きな変化といえば、大好きな先輩が辞めてしまったこと。それぐらい。
タイに旅行に行って、マンションを更新して、スマホを新しくした。とにかく出費が多い冬だった。
それぐらいしか書くことがないぐらい、僕の東京の2年目は平穏に終わろうとしていた。

よく、今の日常は、5年後の非日常だといっている。
だから、今が少しつまらなくても、ちょっとだけしんどくても、フォーカスを変えて楽しんでみたら？という、自分に対する人生の提案だ。

でも、こんなに劇的に、先月と今月の生活が一変することは想定していない。少し心がざわざわした。

人と人がファイティングポーズをとっている。多くはネット上でおこっていた。
東京に限った話ではないのだろう。でもこの瞬間に東京にいられることは、不謹慎だけど少しだけわくわくする。歴史の1ページの中にいる感覚だ。

今日は何をしよう。もちろん家でできること限定だ。さすがにだし巻きは自粛期間にうまくなるだろうか。外に出てよくなったら、回転寿司をたべたい。