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社会人1周年記念エッセイ 「ココはとうきょう。」①


地上駅を出発した電車が、いつのまにか地下鉄に切り替わっていることには、いつもながらに気がつかなかった。目線はずっとスマホで頭はまだ7割ぐらいしか駆動していない。
出勤するときには明るかった外は、帰る頃には真っ暗になっている。夕暮れのありがたみに気づくのは、決まって土曜日の17時だ。

肉体は敏感。肌が荒れたり、首が痛かったり、脇腹に肉がついたりする。ストレスとか疲労とか食生活とか、大事だと教わってきたことが、本当に大事になる年頃。

やる気と無力の往復回数が、大人と子供を区別するものだとして、多い方が大人か、少ない方が大人かを決めるのはすごく難しい。

季節感は大事だ。季節を感じられないと、感性が腐ってくる気がするし、1年にメリハリがなくなる。そして、季節を大切にするのが日本人だと思うし、みんなもそう思っているみたいだ。
花見、花火、クリスマスは中でも特別で、ただでさえ高い東京の人口密度が、さらに10倍、100倍へと膨れ上がる様は、(というか、わざわざ自分達で膨れ上がらせる様は、)左の口角がぴくっとするぐらいには、滑稽に感じる。

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