外付けのカラダ

 うちでは庭が広いということもあってコンポストを4台置いてある。そのうちの1台は私個人のごみを捨てるためのもので、漬物用の壊れたバケツを簡単に改造して使っている。コンポストを置いた理由は3つある。環境問題を考えているということと、畑に土をリサイクルできるということ、そして自分のごみを管理するためだ。

自分のごみを管理する - 自分が何を食べるか、どんなごみを作ったのか、どんなごみが残ったのか、その観察はすごく面白い。アーユルヴェーダを勉強するようになってからもっと色々な角度から考えることが出来るようになった。例えば、今日はギーを作った時に出る油カスをコンポストにいれた。これは菌の分解力をあげてくれるだろう。まるで外付けの体の中を観察しているようだ。

 野菜のヘタだったり、油カス、飲み終わった茶葉などが糧となり、微生物が土に分解する。コンポストの中を定期的にかき混ぜて、カビの状態や空気などを入れる。中の湿度・温度などの管理によって分解力、生み出される土の質が決まる。

あれ? それはアーユルヴェーダでいえば、アグニ(消化力)とオージャス(活力?)の関係に似ているのかもしれないなんて思った。

なのでコンポストを始めてから、食事の後の後処理も、コンポストが分解しやすいように細かく切る。罪深くも野菜を腐らせてしまった時もコンポストの栄養になると思えば、うれしい罪悪感(?)になる。なんだか愛しさまでわいてくる。

そのうちまた庭の糧となり、それが繰り返されていく。そんな自分の鏡のように映しだす、私の身の回りにある小さな世界が垣間見えた。


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