見出し画像

デブが一念発起してジムに通って痩せる話②

25歳位までは「結婚するかも…」と思った彼女もいたが方向性の違いという仲の悪いバンドみたいな理由で別れて以来特定の彼女もおらず、誰にも見せる必要がなくなりそれまで以上に肥大する下っ腹…そもそも奥手だった性格も手伝って卑屈になり、齢38になって結婚もせずに赤提灯のカウンターで酒を飲む日々。

そんな生活も気楽でそれなりに気に入ってはいたのだけれど、たまたま酒の席で知り合った人が大飯食らいの大酒飲みだったのに世間一般的に痩せている方に分類できる体型を見て
「体質がそもそも違うんだよな…」
といういつもの負けデブの遠吠えを心のなかで叫んでいました。
ね?卑屈でしょ?
でもちょっと詳しく話を聞いていたら週3~4回、ジムで筋トレしながら走って体型を維持していると言うのである。

なんて事だ…、怠惰で卑屈なデブである私は痩せてる人の努力を知らず「どんなに食っても太らないんでしょ、ケッ!」と先入観だけで罵っていたのである。
「金を払って走ったりするなんでアホ。走るだけなら近所を走ってればいいじゃねーか」と走りもせず、それらしいロジックで今の今まで何もしてこなかった自分を恥じた。
「自分が痩せられるチャンスはコレが最後かもしれない…無駄金になるかもしれないがとりあえず俺もジムに行こうかな…」と、麻布の隠れ家的オーセンティックバーよりも重いであろうジムの入り口を、その知り合った人に一緒に開けてもらい、人生初のジムでのダイエット生活が幕を開けたのである…

通う事にしたジムは最近流行りの24時間365日開いているタイプのジム。
やはり付きっきりでテカテカのトレーナー(イメージ)に「さぁ!あと10回!!」とか励まされながら運動するのだけは性に合わない…というか人見知りなのであまり人と接したくない自分には「ジムは開けてるけど勝手に運動して行ってね」とほっとかれる方が精神的に楽だと思ったのも、こういったジムをチョイスした理由である。
月額は約7,500円(税込)。
年間契約だとちょっと割安になるが年間契約にしたら絶対契約したことに満足して来なくなると先読みして月極契約にしている。
貧乏性だが自分の内なる怠惰モンスターを38年も飼っているのでこういう危機管理は万全である。

最近のジムは契約もネット上。
しかも出入り口のカギの代わりは顔認証ってんだから驚きである。
実はスタッフに「このジムに通いたいんですぅ…」なんて申し込んで「ハッ、デブが無駄な努力してんじゃねーよ」って思われたらどうしよう…と危惧していたのでこの辺のハードルの低さも自意識過剰デブには優しい。
ジムのHPで顔を登録して、支払い方法を指定すれば自動的にアカウントが作られ、ハイ、もうジムに通い放題の環境が整ってしまったのである。

まぁ最初だけアテンドしてくれた先輩ジム利用者に器具や更衣室の位置など教わり、こうしてジムに通うデブが完成したのである。

続く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?