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2023年3月の記事一覧

詩30「あした暗黒星雲のほとりで」

詩30「あした暗黒星雲のほとりで」

つま先から死後硬直が始まって
つらい日々に
さよならができる
嬉しい
そのとき
窓の外から
鳥の羽音がした
ものすごく
たくさんの
鳥みたいなものに
あおむけにされ
たましいだけを
抜き取られた
わたし


いろんな世界の、いろんなひとの意識が固まってる何かにアクセスして、中に取り込まれる。愛も戦争もごちゃまぜの集合体だ。わたしの記憶も分断される。がりがりと歯車で摺りつぶされる。夏休みのアサガオ

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詩29「コールマイネイム」

詩29「コールマイネイム」

彼女は最近重くなってきた子供を暖かくして前に抱き
真駒内駅に向かうことにした
真駒内駅は札幌の地上に出ている地下鉄駅
バス乗り場があるから待合室は広い
そこに行こう、と鏡を見る
化粧をしていないそばかすのある赤い顔だ
まだ十代に見えるのか十代なのかわからない

なまえをよんで

彼女が待合室に行くと、真ん中にストーブがあり、
ほどほどに人がいた
外はひどい吹雪になってきたから、逃れて入ってくる者も

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