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泳げこいのぼり被災地の空に 重富と3.11 ⑧

ビールを注ぎながらビールを継ぐ「麦酒伝道師」を目指している重富です。
これから少しの間「重富と3.11」について振り返ってみようと思います。「地震・津波」についての内容や映像が出てきます。

仙台・石巻へ

仙台市内から石巻までは、渋滞するので3時間かかると聞いていましたの、仙台南インターを朝6時頃に通過するつもりだったのですが・・・ 結局8時頃の通過で、南部道路経由で石巻にむかいました。

案の定、朝のラッシュと、被災地渋滞に巻き込まれ、石巻についたのは11時前 。こにはテレビ画面でみた光景が広がっていました。しかし、それ以上に衝撃的だったのが「におい」です。例えが悪いのですが、クーラーボックスに、釣った魚を入れていて 、数日たって開けた時の感じの匂いが、町中に充満しています。でも、この匂いは「魚」だけのにおいではないはず。動物や○○の死臭も・・・

この瓦礫と匂いの中で、被災者の方は生活をされておられることに気が付きました。 窓を開けて走っていたのですが・・・口の中が、小さなほこりや砂利で・・・ マスクを付けている意味がよくわかりました。ほこりや砂利にも臭い匂いが 染みついているようです・・・・

目を覆いたくなるような情景が、目的地に向かえば向かうほど酷くなっていきます。 車は、内陸から沿岸のほうに向かっているからです。そして、目的地「渡波地区」の【渡波中学校】に到着しました。 

車を降りて、F先生を探しに学校の校舎に入って行きました。 1階は、清掃はされてはいましたが、津波の被害で泥だらけになった痕跡がありました。
2階の職員室に入り、F先生を探しました。すぐに見つかり握手を交わしました。  

真っ先に、牛田中学校の生徒会のメッセージをお渡ししました。すると先生が「是非見て欲しい」と、被災した校舎の中を案内してくださいました。  

被災校舎と校庭から海岸の被害状況
※当時のそのままの映像が流れます。
広島を出発して20時間後に遭遇した、被災地の姿でした。

F先生と「こいのぼり」の設置場所について検討を始めました。 当初は、国旗掲揚台に掲げては・・・から始まりましたが、掲揚台だと、多くても2セット(6匹)が限界に思われました。

先生、長いロープを持って来たので、どこかに数十匹規模で掲げませんか? 

この提案に、F先生も大賛成。避難所の方々や、石巻の人にも見える場所がいいですねと、校庭や校舎をあるきまわって、掲げれる場所を探して回りました。

道路に面した場所は、みてもらうには最高ですが、掲げる柱がありません。 プールの上に掲げる案もでましたが、子ども達と一緒に設置するには危険です。

最終的に、さきほど見せてもらった校舎と体育館にロープを張って、その間にこいのぼりを掲げる案で決まりました。  

その案を、校長先生に許可を得ないと先には進めません。 F先生は職員室に戻って行かれました。 およそ10分くらいの時間だったと思いますが、とても長い時間に思えました。

「許可がおりました」  ホッとした瞬間でした。
設置方法を先生と再度確認しました。

●大きなこいのぼりは、こちらで設置はすませておく。
●子ども達が登校して、下校時間に手伝ってもらう。

今は12時です。子ども達は2時に登校してきます。

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渡波中学校は、避難所になっており、丁度お昼の時間でした。
倉庫に、パンと牛乳があったのでこれが昼食なのかなと・・・    

こいのぼりの設置作業に取り掛かりました。

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その⑨につづく・・・