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クラフトビールの違いって何?~ビアスタイル編~

こんにちは!
クラフトビール専門ポータルサイトを運営しているビールの縁側です。

最近コンビニやスーパーでもクラフトビールをよく目にするようになりましたね!

クラフトビールって、デザインがカッコ良かったり、種類がたくさんあって、見ているだけでもとても楽しいですよね。
ですが、種類が多いからこそ選ぶのに迷ってしまったり、「そもそも何が違うの?」と疑問に思ったりする方も多いのではないでしょうか?

ビールの味わいに違いが生まれる理由は様々ですが、大きく分けると原料と製造工程の違いに分けることができます。

クラフトビールに挑戦してみたい!と思っているビギナーさんにもお好みのビールを見つけていただけるように、今回は「エール」や「IPA」など代表的なビアスタイルでの味わいの違いをご紹介します!


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”ビアスタイル”とは

そもそも”ビアスタイル”という言葉自体が、耳馴染みが無い方も多いかもしれません。

「ラガー」や「ペールエール」だと、どうでしょうか?

缶ビールのラベルやCMでも「キレとのど越しのラガー」や「香り華やかなペールエール」などの表記がされていることがあります。

この「ラガー」や「ペールエール」といったビールの種類のことを「ビアスタイル」と呼んでいます。

この「ビアスタイル」は世界で150種類以上あるともいわれており、ビールの原料や製法、生産地などで細かく分類されています。

日本では長い間「ラガー(ピルスナー)」というビアスタイルの人気が高く、大手メーカーからもラガービールが多く販売されていましたが、最近ではクラフトビールのブームの流れもあり、コンビニやスーパーなどでも様々なビアスタイルのビールを手軽に購入できるようになりました。

このビアスタイルは飲食店でもほとんどのお店で記載されているので、お好みのビールを探すなら、まずは「ビアスタイル」をチェックするのがおすすめです!

主なビアスタイルをご紹介!

IPA

「IPA(アイピーエー)」は、インディア・ペール・エールの略で、やや高めのアルコール度数と、強いホップの香りと苦味が印象的で、熱狂的なファンが多いビアスタイルです。18世紀末頃のイギリスで、インドにペールエールを輸送する際、劣化を防ぐ役割のあるホップを大量に使い、アルコール度数を高めにしたといわれています。ブルワリーによって、個性的なホップの香りや苦さの違いも楽しめます。

ペールエール

「ペールエール」は、イギリス中部のバートン・オン・トレントで生まれた伝統的なビアスタイルです。当時のビールはほとんどが濃色だったため、それよりも「淡い(ペール)」という意味で、ペールエールと呼ばれています。エール特有の豊かな香りと、心地よい苦味が特徴的。あまり冷やし過ぎず、グラスに注いで、じっくりと味わいたいビールです。

ヴァイツェン

「ヴァイツェン」は、小麦麦芽を使ったドイツの伝統的な白ビールです。小麦と酵母が織りなすバナナのようなフルーティーな香りと、苦味をほとんど感じない、やわらかな口当たりが特徴的です。酵母入りのヴァイツェンは、グラスに半分注いだ後、缶や瓶を軽く振って酵母を混ぜ、残りをゆっくり注ぐと、より濃厚で深い味わいが楽しめます。

ピルスナー

「ピルスナー」は、世界中で最も普及しているビールで、日本の多くのビールがこのビアスタイルです。透明感のある明るい黄金色に、真っ白な泡、ホップがきいた爽快な香味が特徴的。気取らない雰囲気で、自宅での食事から、居酒屋、アウトドアまで!ゴクゴクのどごしを楽しむ定番のおいしさで、どんな料理にも合わせやすいビールです。

スタウト

「スタウト」は、ロースト麦芽によるコーヒーのような香りと苦味が特徴の黒ビールです。スタウトには「強い」という意味があり、ロンドンで流行したポーターがアイルランドに伝わり、アルコールを強化してつくったことが起源です。スタウト特有の重厚な味わいや、モルトの香りが際立つように、少しぬるめの温度で飲むのがおすすめです。

フルーツビール

「フルーツビール」は、果実やフルーツ果汁を使ってつくられるビールです。日本のクラフトビールでは、地元産のフレッシュなフルーツを使ったビールが人気で、桃やマンゴー、りんご、みかんなど、使用されるフルーツも多彩です。食事と一緒に飲むことはもちろん、デザートと合わせたり、季節ごとに登場するフルーツビールで、旬を楽しむこともできます。

ベルジャンホワイト

ベルギーの伝統的な小麦のビールで、白く濁っていることから「ホワイト」と呼ばれています。副原料に、コリアンダーシードとオレンジピールを使っているので、スパイシーで華やかな香りとフルーティな酸味が特徴的。小麦ビールの仲間のヴァイツェンと異なる点は、麦芽にしない小麦と大麦麦芽の両方を使用してつくること。口あたりが軽くなめらかで、苦味も少なく飲みやすいビールです。

ケルシュ

「ケルシュ」は、ドイツのケルン地方で伝統的につくられているビールです。上面発酵のエールですが、下面発酵のラガー並みの低温で熟成するため、フルーティーでありながらも、すっきりとした味わいが特徴です。ケルシュは、ビールにはめずらしい原産地統制呼称があります。1986年に「ケルン協定」が結ばれ、ケルン地方の限られた地域で生産されたもののみ“ケルシュ”と名乗ることができます。それ以外は“ケルシュ風”と呼ばれ、日本のクラフトビールでも人気のスタイルです。

アルト

「アルト」は、18世紀頃からドイツのデュッセルドルフで発展した銅褐色のビールです。アルトとは、ドイツ語で「古い(old)」の意味。下面発酵ビールより古くからつくられていることに由来します。上面発酵のエールですが、下面発酵のラガー並みの低温で熟成する製法で、フルーティーな香りが特徴です。原料には濃色麦芽を使い、ホップの風味も効かせているので、香ばしく濃厚な味わいが楽しめます。クラフトビールでも、よくつくられているスタイルです。

ポーター

「ポーター」は、イギリスのロンドン発祥の黒ビールです。18世紀初めのロンドンで流行していたブレンドビールから生まれました。濃厚な味わいで、ロースト麦芽のコクと甘味が特徴のビールです。名前の由来は、ロンドンの荷物運び人「ポーター」が好んでいた説や、パブに樽が到着した時の掛け声が「ポーター!(届いた)」だった説などがあります。ポーターには、やや濃い茶色の「ブラウン・ポーター」と、黒色でシャープな苦味の「ロブスト・ポーター」があります。

デュンケル

「デュンケル」とは、ドイツ南部のミュンヘンでつくられる下面発酵のダークビールです。デュンケルとは、ドイツ語で「暗い」の意味。その名の通り、やや焦げ茶色をした濃暗色のビールです。ホップの香りと苦みは控えめで、ロースト麦芽によるカラメル香とまろやかな味わい。比較的すっきりとした飲み口です。発祥地を冠して「ミュンヘナー・デュンケル」と呼ばれることもあり、単に“デュンケル”という場合は、バイエルン地方のダークビール全般を指します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

思っていたよりもたくさんの種類があるなぁと思われたのではないでしょうか?

今日からクラフトビールを飲む際には、ぜひ「ビアスタイル」をチェックしてお好みの味わいを見つけてみてくださいね!

またお好みのビアスタイルがある方は、好きなところをぜひコメント欄から教えてください!


次回の『クラフトビール豆知識』では、ビールの原料と製造工程での味わいの違いをご紹介しますのでお楽しみに!

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