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『Beep21』「LUNAR ETERNAL BLUE」ライナー・ノート シナリオ担当・重馬 敬氏が語る思い出話 -後編-

メガドライブミニ2の発売に合わせて
収録タイトルの秘話を振り返ってきた
『Beep21』メガドライブミニ2臨時増刊号も
いよいよラストスパート!

27年前のBEメガ読者レースの
最終1位作品でもあった
「LUNAR ETERNAL BLUE」は
メガドライブミニ2収録作品の中でも
やはり高い評価をみなさんから
得ているように感じます。

「LUNAR ETERNAL BLUE (ルナ -エターナル ブルー -)」(ゲーム アーツ / 1994年12月22日発売 / 9,800円 ※当時 / メガCD専用) ©1994 GAME ARTS キャラクターデザイン / 窪岡 俊之

後編はなんと2万文字近い大ボリュームです!

そんな「LUNAR ETERNAL BLUE」の
シナリオを担当した重馬 敬氏の
振り返りコラムは、前後編になる
大ボリュームとなり、いよいよ今回
後編を公開することができました。

▼前編はこちらから読めます

前編は1.3万文字超の大作でしたが
その後編はなんと2万文字近くの
さらなる大ボリューム!

最後に語られるみなさんからの質問への
回答の中には、「LUNAR」シリーズに
関する初公開エピソードなども
明かされています。

当時メガCDでプレイした人も
そして今回メガドライブミニ2で
初めてプレイした人もぜひ最後に
読んでほしい内容となっています!

万感の思いをこめてどうぞご覧くださいませ。

※本記事はこちらから読むことができます。メガドライブミニ2についての話題が凝縮された『Beep21』メガドライブミニ2臨時増刊号はここでしか読めない当時の開発秘話が満載!メガドライブミニ2関連記事を「すべて」ご覧いただけますのでどうぞお見逃しなく!

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さて、「LUNAR ETERNAL BLUE(以下LUNAR EBと略)」のエッセイ後半です。
前半はシナリオ制作が遅れてしまった言い訳のように思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、けっしてそんなことは……すみません、そうです、言い訳です。

でも、あの、やっぱり劇場版アニメクラスの物語を作るのはそれなりに時間が……あ、はい、すみませんでした、ほんとに……。

前回に続いてネタバレ全開になります。
まだプレイしていない方は、ぜひ終わらせてから読んでください。よろしくお願いいたします。
あと前回とおなじく、ちなみに、が多いです。書いているうちにいろいろと思いだしてしまうんですよね。

故・宮路武さんの思い出

——さて、そんなわけで、「LUNAR EB」のシナリオ作成は、ゲームアーツさんの開発室に机をもらってそこで進めていました。
いまとは時代が違って会社に泊まり込みとかあたりまえの時代。わたしは、なるべく自宅に帰るようにしていましたがそれでもかなりの頻度でここで夜をすごしました。

ゲームアーツ社員の方々も何人かはかならずといっていいほど深夜お仕事していて、とくに天才プログラマと名高い宮路武氏は、武さん自宅があるんだろうか? と疑問になるレベルでいつもいらっしゃいました。
武さんとは、昼間はお互いに忙しくまた文芸班はかなり自由にやらせてもらっていたのであまり接点はありませんでした。ただ、深夜、それぞれの休憩が重なった時にすこしお話していました。話題はやはりゲーム制作についてで、本当に”創ること”が大好きな少年のような方だな、と感心していました。

正直、武さんがいうプログラミングのお話は難しくてさっぱりわからなかったんですが、メガCDの複数のCPUをたたくのは面白いんですよ〜、とニコニコされていたのを覚えています。時にはゲームシステムやゲーム構造について講義をうけるような感じになりこれがその後のお仕事にどれだけ役にたったことか……。武さんが若くして亡くなられたことは本当に残念です。もっともっといっぱいお話しておけばよかったと後悔しています……。

ちなみに、シルフィードのときかガングリフォンの時かは忘れましたが、ゲーム アーツさんが開発中のゲームをテストプレイさせてくれました。これがヘボゲーマーの自分にはあまりに難しくて難しくて一面すらクリアできない。泣きながら武さんに「ノーマルモードでこれはひどい! イージーモードつけてください!」と抗議したことがあります。武さんはにこやかな顔で首をふり「いいですか、シゲマさん。うちはねゲーム アーツなんですよ」と答えました。カッコイイとはこういうことですね。

プロットとゲームの制作

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