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『Beep21』-セガハード列伝- #0回 メガドライブの秘密を追え!

歴代のセガハードの話をする際は
セガハードの父とも言える
佐藤秀樹氏の名前が必ず出てきますが

実はそれぞれのハードの裏側には
今まで世に出てこなかった話や
隠されたエピソード
そして開発現場の苦労話など
発掘するべきものが
まだまだたくさんあるようです…。

今回『Beep21』でスタートする
「セガハード列伝」

この連載記事では
第三研究開発部(※当時)の中に
あった部署である
デザイン設計課
機構設計課
など当時の関係者の証言を交え
今までに世に出ていなかった
エピソードの数々を発掘していく予定です。

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この時代のセガの研究開発部

セガの研究開発部は当初は
ハードを開発する部署
ソフトを開発する部署という
大きな枠で仕切られていたものが
1985年頃から以下のように
編成されたと言います。

◆第一研究開発部
AM(アーケードゲーム)のソフトウェア開発
◆第二研究開発部
コンシューマ(家庭用ゲーム)のソフトウェア開発
◆第三研究開発部
コンシューマの筐体、その他周辺機器の開発
◆第四研究開発部
アーケードゲームの筐体開発
◆第五研究開発
メカニカル、回路設計(中の回路基板等)の開発

その後1987年頃に
第六研究開発部ができ
セガAIコンピュータを開発
1988年には
第三研究開発部から分派する形で
第七研究開発部が設立され
おもちゃ、幼児向け機器を開発
1986年には、鈴木裕氏のスペシャルチームとして
「1研分室」ができ、これがのちに
第八研究開発部(通称スタジオ128)

になったと言います。

このあと1990年代に
各研究開発部は再編され
よく知られているAM2研、AM3研…
といった形になっていくのですが
これらの研究開発部の推移は
また別のところで整理していこうと思います。

この当時の第三研究開発部にあった
デザイン設計課
コンシューマ(家庭用ゲーム機)に
関わるものは一通り担当し、たとえば
テレビCMや、広告キャッチコピー、
筐体設計やパッケージからマニュアルまで
デザイン設計のすべてを担当し

機構設計課は具体的なハードの
機構設計を担当し、製品ができていく
までのすべてのプロセスを見る部署
だったと言います。

この2つの部署
デザイン設計課
機構設計課

セガの歴代家庭用ハードが
どのような検討をした上で
製品化され、形になっていったかを
熟知しており、この当事者への取材によって

たとえば
それぞれのハードのコードネームの由来や
そのハードで何を目指していたのか、
何を想定して作っていたか、など

今まで世に出ていない話を
多数発掘できる
と考えています。

今回の『Beep21』創刊号(パイロット版)
「セガハード列伝」#0回では

まずは当時の関係者から
聞くことができたエピソードの一部を
公開していこうと思います。

メガドライブの当時の社内コードネームとは?

メガドライブのコードネーム
として見たことがあるものとしては
「マークⅤ(ファイブ)」というものが
あるかと思いますが

セガ社内で実際に当時使われていたのは

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