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点滴ルームへようこそ 6

Day 6

今日の担当は、とてもノーマルな感じの看護師さんだった。
いい意味でどこにでもいる感じの人。自意識過剰の反対のパターン。
優しさも笑顔も声のトーンもとてもノーマル。
ふと人生相談なんかをしたくなるような雰囲気がある。
落ち着く。
他の患者さんの担当で通りかかった先日のテキパキ看護師さんが私に気がついて「イトカズさん、調子はどう?あと少しだね、頑張って」と声をかけてくれる。声に張りのあるいつもの元気さだ。
看護師さんそれぞれの個性と患者に与える役割がマッチしている。
この点滴ルームの担当看護師さんは7人体制でやっているようだ。
それが適正なのか不適正なのかは私にはわからないが、それぞれのタイプは違えど満遍なく患者に行き渡っているように感じる。

入り口から2番目の席に座る。
この席に当たる確率が高い。何故だろう?
荷物を入れるカゴが見当たらなくて、コートやバックをどうしたものかと悩んでいた。看護師さんがチェックしに来たときにお願いして持って来てもらおうと思っていたら、窓際に座っていた男性の方の側にカゴが2つあったらしくて「ここにありますよ、どうぞ」と言って点滴スタンドを引きながら私の方へカゴを持って来て下さった。
「すいません、ありがとうございます」とお礼を述べると「いえいえ、大丈夫ですよ」と言いながら元の自分の席に戻っていかれた。
この男性が普段どんな性格の方かわからないが、この部屋の中にいる方は優しい方が多い。
初日に思ったことだが、自分の立場を共有しているということ…
やっぱりそうなのかなと思う。
『辛いのは自分だけじゃない、助け合おうじゃないか』精神?
私はまだ誰かの助けになるような行動はしていない(そういうふうな状況に巡り合ってないから)が、その時は躊躇なく手助けできることなら行動しようと思う。

途中から右隣りに来た女性の方は、手の甲に注射針が刺さっている。
痛そう。
「あぁ、痛い。痛いわ...」と、ひとり言をおっしゃっていた。
見ているだけでも痛そうだった。
私の右腕は内出血していて今日は左腕に刺しているが、左腕も内出血してきたら私もこうなるのかしら…と不安になる。

1時間、YouTubeで世界のホテル情報を見ながら過ごす。
こんな状態なので『酒好き主婦のときどきホテル生活』を中断している。
ホテル生活は可能だけど、お酒が今は飲めないから行っても楽しくないな。
いつ頃解禁になるんだろうか…

ポトフが食べたくて帰りにスーパーに行って材料を買って帰る。
帰ってから気がついたのだけど、じゃがいもを買うのを忘れた。
「あぁ...」
再度スーパー(今度は60歩スーパー)に出向く。
相変わらずうすのろ。

副作用が日々キツくなってくる。
午後5時くらいまでは横になっていることが多くなった。


2023.2.7(火曜日)6日目が終わる。
7日目と続く…


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