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滴る、平凡。

2020.7.20(月曜日) Mundane Monday

退屈でありふれていて平凡な月曜日が始まった。

あまり曜日に関わらない生活様式で生活していても、やはり月曜日は緊張する。シャンとしなければ...いや、シャンとした私に見せなければと無意識に構えてしまう。構えてしまってはいるが、体はまあ正直でどんよりとした体をだらだら動かしながら日々の家庭業務をこなしている。夫を仕事に送り出し、洗濯も終わる頃には表向きだけでも構えたものなどすでに崩れ落ち、月曜日だか木曜日だか何曜日だかわかないような日常になっている。

仕事に入る前の午前中に気分転換を兼ねてスーパーマーケットに行くのが習慣となっている。買う物があってもなくてもとりあえず行く。広い店内を隅から隅までカートを押して歩き回って、今日は特に買うものがないことに気が付く。それでもだらだらと何か面白いものがないかと商品棚を見る。それでもやっぱり買うものがなく、セールになっている野菜を申し訳ない程度にカゴに入れる。カップラーメンの棚を何気なく見ていると、ちょと離れたところから何やら視線を感じる。まともに見ると都合の悪い人だったら困るので横目でそれが誰であるか確認した。都合の悪い人だった。同じマンションに住むクレーマーN婦人。

気がつかないふりをしてそこを離れる。これは私の精一杯の優しさだ。

関わっていくのが正義。

誰かがそう言っていた。嫌でも人と関わっていくのが正義。それは人はひとりでは生きていけないから...らしい。笑っちゃう理論だと思う。

マンションまで帰ってくると、年老いた管理人さんが暑い中で汗をぬぐいぬぐい一生懸命にエントランスの掃除をしていた。「今日は暑いですね」と声をかけると「あぁ〜お帰り。ほんとに暑いね〜」と笑いながら答えてくれた。こういう人こそ私は関わっていきたい人だと思った。彼は抱きしめてあげたくなるほど関わっていきたい人だ。


読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。