見出し画像

酒好き主婦のときどきホテル生活Vol.18

vol.18 出だしからつまずく...それは私のせいではないのだけれど


春をすっ飛ばして、厚かましくもやってきた夏のような4月中旬。
長袖のブラウスの下にはうっすらと汗なとかいておりました。

[ HOTEL VISCHIO OSAKA(ホテルヴィスキオ 大阪)]

今回の逃避先

ヴィスキオとはイタリア語で『宿り木』だそうです。なんだか洒落ているのか、気障なのかわからないネーミングだ。いつもこのホテルの前は通っているし、1階にあるカフェには時々お邪魔しているのだけど、中に入ったのも泊まったのは初めて。初めてのところは、こんな厚かましい私でも少しドキドキするってもんで、ドアマンのおじ様に「いらっしゃいませ」とご挨拶をされるのも久しぶりかもしれなないなぁ。いつもドアマンなんていないようなホテルが多いから。チェックイン時間は15時。10分前にはロビーに着いていたんだけど…順調に進んでいたチェックイン作業が途中からカオスな作業に突入していたあのであります。私はホテルの会員であるので、会員証を提示するとポイントが貯まるわけです。それを提示してポイントつけてもらったのはいいのだけど、担当の方が、16,100円分をつけなきゃいけないのに16,000円分と打ち間違えて、「すいません、100円分つけ忘れましたので今のを取り消して再度付け直します」とおっしゃる。私は100分のポイントなんて1ポイントくらいかな?と思ったのでもういらないと思ったのだけど、熱心に勧められるのでやり直してをしてもらったら、そしたら、なんとなんと、今度は読み込む端末にエラーが生じてしまいました。係の人は、何度も何度も試行するがさっぱり動かず、私はもう早く部屋に入りたくて仕方なかったので「もう100円分はいりません」と言ったら「そうですか…」と納得してくれると思っていたら、向こうは意地でも100円分付け足さないと気が済まないらしく、何度も何度も試行してすでにチェックイン時間から30分以上も経過…「一旦、部屋に入りますので、結果がわかったら電話ください」と言って部屋に入ったのはもう13時40分くらいになっていた。40分の損失だよ。部屋でお疲れワインを飲みながら、こちらがもういいですと言ってるのになんであんなに頑張るんだろう...と考えていた。後になってクレームが来ると嫌なのだろうか…なんなら『クレーム言いません』と一筆書いてもいいなとさえ思っていたら、電話が鳴った。

お疲れワイン

「なんとかできそうなので、ロビーに降りて来られることがありましたらフロントにお寄りください」と言われたので、買い物に行くついでがあったのでフロントに寄って、またさっきやった一連の作業をしたら、またエラー!私は呪われているのか?それともこの係の人が呪われているのか?どっちかだ。そう思って「本当にもう100円分のポイントはいらないですから」とまた言ったら、「本部に確認してなんとか致します」と言い出した。「明日のチェックアウトまでに、解決できると思います」と言うので、私はもう「はいはい」としか言う元気もなく買い物に出掛けた。そして追加のワインやらビールやらおつまみをしこたま仕入れて部屋に戻り、やっと落ち着いた次第だ。(この話だけで1000文字以上も使ったではないか、すまん)

部屋は、とてもシンプル。
余計なものはない。余計なものがないというのは、物語は生まれない…
という不都合はあるけどね。
ただデスクが広くて椅子はとても座りやすい。
それはとてもありがたいなと思った。

stand.fmの『旅とビールと…』で紹介されていたクラフトビールがあったので買ってきた。
原稿の締め切りが迫っていた案件が1本あったので、それを書きなながら、グイグイ飲む。
うまい。スッキリしたビールがいい時もあるけど、ちょっと濃いめのクラフトビールは疲れている時に本当にウェルカム。
ベアードブルーイングのライジングサン・ペールエールビール

The Baird Brewing Rising Sun Pale Ale

他にスパークリングワイン、ワイン、ビール、おつまみなどを買った。
キッチンマーケットのレジのお姉さんはとても親切で嬉しかった。紙袋が1枚5円だったんだけど、それに入れてもらったら、ビールとかワインが重くて心配だからって紙袋を3重にして入れてくれて「残り2枚分の袋代払います」と言ったら、「いいの、いいの、袋が破れたらワインとか割れちゃうし…」と言って無料で2枚足してくれたのよ。いい人….
ここのレジはとっても嫌な人もいて、以前ちょっと喧嘩になりかけたことがあるんだけど、今日の方はとても良心的。レジ係ってご苦労も多いだろうけど、素敵に仕事をしている方もいるのだ、嬉しくなってくる。
そんな感じだったのでもう嬉しくてスキップでもしちゃおうかなくらいの気分でホテルに戻る。
このホテルはスパがないから、私としては暇。いつもはスパに入るのが目的みたいにはしゃいでいるかななぁ〜。暇なら飲むしかないなと思って買ってきたスパークリングワインを開ける。



夕方の情報番組を見るともなく見ながら、サラミをつまみに飲んでいて、最近のスタエフ(stand.fm)の音声配信について考える。
あれはね、魔物よ。
最初「わぁ〜!」って感じて入って、「ホイホイ」とことが進むんだけどね、
楽しいのはここまで。そこから人間の闇が訪れるのよ〜。
まぁどのSNSでも同じだけど…なぜ人はSNSをやり始めると自分本位になるのか?という人生勉強をさせてもらった感じ(いや、今現在させてもらっている最中)自分本位っていうのは、極端に言うと…いやはっきり言うと…
『私を見てね、見てね、見てね。でも私はあなたのは見ません』ということが成立している。ギブ&テイクのギの字も学んでこなかった人たちがいるのだよ〜。誤解のないように言うと、そういう方ばかりではありませんし、ちゃんとなさっている方もいるんだけど、そういうのが目立つのよね。
そんなことを考えながら、スパークリングワインを飲む。
もっといいことを考えながら飲めばいいのだけど、『正直に飲む』というのがこのシリーズの良さなので、愚痴や批判も何のそのだす。

次に考えることは…
晩ごはん、どこに食べに行こうかな…ということ。
こんなに観光客が多いとメジャーなところはきっと混んでるだろうし、
昭和のオヤジみたいにひっそりとひとり酒を楽しめるところってどこかいな?と散々考える。
ここの近くの別のホテルにあるワインレストランを思いついて電話をかける。「なるべく隅っこの静かな席を...」とお願いして予約した。
よし、晩ごはんまで少し昼寝(いつものこと)
6時40分に目が覚めた(テレビつけっぱなしだった)少しお化粧直しをして出かける。そんなに混んでなかった。混んでいるのは大阪名物のレストランだけだ。よかった。
いろいろ盛り合わせてもらって、白ワインと赤ワインを飲む。



人が入れてくれたワインって何でこんなに美味しいんだろうと思いながら堪能する。生き返る。さっきの愚痴も忘れた(いや、忘れてないけど)ということにしとくか。もう一杯と思ったが、部屋にもいろいろ買ってあるのでささっと食べてささっと店を出る。基本的にひと所に長居してグダグダ飲むのは好きじゃないのよね。
本当の酒飲みは長居しない…というのが持論でもあるけど。
(正解かどうかはわからないんやけど…)
帰りにコンビニでカットグレープフルーツを買ってデザート代わりにする。
なんか、お酒を飲むとグレープフルーツが食べたくなるのが私のクセ。
梅田の夜も賑やかだわ。
数年前のコロナ禍のこの街の物悲しさを思い出すと、別の国にいるような気分になる。あの時は片手で数えるくらいしか人が歩いていなかった。
今はちょっと歩くと人にぶつかるほどいる。外国人もいる、子供も老人も、
夜の街を歩いている。しかも笑いながら。本当にあのコロナ禍っていうのは何だったんだろう。
そんなことを思いながら、商業施設の表に設置してあるベンチに座ってグレープフルーツを食べる。旨い。
ゆっくりのんびりこの景色の中で生きていきたい…と、ふと漏らす。

部屋に戻ってシャワーを浴びて、また飲み直す。
テレビは相変わらずおもしろくないのでパソコンで映画『彼らが本気で編むときは、』を観る。こういう映画がもっとポピュラーになればいいのにと思う。まだ(日本では)トランスジェンダーなどが絡んでくる作品はそれなりの但し書きがつくような作りになっている。普通に男と女の恋愛ドラマのように当たり前に出てくるようになればいいのにと思う。
とてもすんなり頭に入ってくる映画だと思った。
映画が終わって、夫に「花ちゃん(うちの猫)お願いね」とLINEをして、
歯磨きをしてことんと寝た。
雨の音で目が覚める。雷も鳴っている。
しばらくその音を聞いていたけど、またことんと寝た。


2日目。
6時起床。
体の調子がすこぶる良さそうなので、今度は湯船にお湯を張って朝風呂。
雨は上がっていた。
お化粧をして、ホテル内のレストランに朝ごはんを食べに行く。
朝ごはんを食べているのは、ほぼ99%が欧米の方々。ここはひょっとしたらアメリカか?と錯覚するほど。レストランのスタッフも私にも英語で対応している。「日本語でもいいですよ」と私が言うと「あぁすいません。ずっと英語で話していたもんで…」とおっしゃってた。
最初は和食。焼きおにぎりのお茶漬けがあったのでそれを食べた。二巡目は焼きたてピザを食べる。

以前は貧乏性丸出しで、これでもかとお代わりして張り切っていたのだが、その後必ず胃もたれを起こすようになって、最近は腹八分目で止めるようにしている。大人になったもんだ。
コーヒーをテイクアウトして部屋で飲んだら、眼科に定期検診に行かなきゃいけなくてホテルから病院へ行く。
病院から帰ってきてから、stand.fmの収録をする。
ホテルでやるのは3回目くらいだけど、家でやるよりいい感じに録れるのは雑音が少ないからか、密閉性があるからか...などと思う。
冷蔵庫に残っていた最後の1杯を飲む。

これは黒ビール。旨い。



そろそろ現実に戻る時間かなぁ、と少し寂しい。
持ってきてた本を開くと、『ゆっくり生きよう』と書いてあった。
そうだね、ゆっくり生きよう。赤信号だって少し待てば青になる。電車だってこれに乗り遅れても次のに乗ればいい。…そんな気分で生きていこうと思った今回のホテル生活。

11時45分、部屋を出れば、待ってましたとばかりに清掃係の方が立ってらした。12時チエックアウト。
フロントで、100円分のポイントの説明をされた。
「本部に聞いてちゃんと対処しましたので、100円分のポイントは1週間後くらいにちゃんと付くそうです」と言われた。「はい、ありがとうございます」と、私は言う。まるで私が付けてくれとお願いしたみたいではないか...と思うが、まぁいいやと思ってホテルを後にする。


good bye days.



空は晴れて、暑い空気が舞っている。
あぁ、現実やわ。やわわ…

あとがき
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
ホテル代が高騰してきて(今までより5000円〜10000円の値上がり)、この先このシリーズはどうなるか?万博需要でそれ以上の値上がりになるかも...という不安の中、今回も愚痴をこぼしに、そして酒を煽るべく決行と相成りました。
そんなこんなで、もうあくせく生きるのをやめようと『ゆっくり生きよう』をテーマとして、ゆっくりでも自分の芯は硬く持って生きていこうとしています。
それで、私も少しずつ変わります。
変わった先に何があるのか、皆目見当もつきませんが、
どうかご意見、ご感想などあればお寄せ下さい。
今回も相変わらず、勝手なことばかり喋ってますが、「あらまぁ」「へぇ〜」な気持ちで読んでいただけると嬉しいです。

尚、この記事はボイスレコーダーを再生しながらできるだけそのままの言葉で書いています。それによって変な言い回しなどがあるかと思いますが、ご了承ください。
それと、このシリーズはホテルの紹介やお酒の紹介をするのが目的の記事ではないため、ホテルの感想及びお酒の感想などは私の主観によるものです。
詳しく書かないのもそのためで、そこのところはご察しください。

春を通り越してもう初夏のような気候、みなさまご自愛くださいませ。
それじゃ、また次回。
ありがとうございました。



ありがとう



読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。