酒好き主婦のときどきホテル生活 vol.7
vol.7 本当に目立つ人は隠れていても目立つのだ
2022年11月下旬。そろそろ樹々の葉が落ちる頃。
[ HOTEL HANSHIN OSAKA ]
このホテルに泊まるのは2回目。
ここの天然温泉が好きで、身も心も温まりたいと思って…
13時チェックイン。
荷物を置いていつもの通り買い出しに行く。
近所に阪急OASISがあるから便利。お酒とおつまみを適当に買う。
サッカーW杯が始まっているから出場国のお酒を応援のつもりで買おうと思っていたが、なかなかいいのが見つからず断念。
夜はお魚料理の店を予約していて、そこでしっかり飲むと思うので今回はお酒は少なめ(これで少なめ?)という苦情あると思います。あると思いますが少なめです。
あっ、ここに映ってる「BATCH108」というオーストラリアの赤ワイン。これは家から持って来たんだけど、1000円くらいで、ほんとに美味しいのよ。ラベルに作り手のテイスティングコメントが書いてあるのだけど『ノーズはより多くのメンソール、ユーカリ、ミントの特徴を共有し、調理されたビーツ、シナモン、ダークチェリー、カシスも明らかにある。味わいはオーク樽からの柔らかい絹のようなタンニンの特徴を示し、見事に口中に残ります』みたいなことを書いてらっしゃる。素人が素人相手にこういうことを言うと必ず嫌われるからご注意。ただ「美味しい!」それだけでいいと思います。白ワイン(シャルドネ)もあってそっちも以前飲んだけどかなり美味しかった。
グラスは2個持参。
それでは今回も始まります。
おつかれ生です。
ほぼ一気飲みして、酔いがまわらないうちにちょっと仕事。
このホテルの難点はデスクが狭いこと。もっと広い部屋を予約したらデスクも大きいのかしら。
30分ほどで仕事を済ませてお目当ての1回目の温泉に行く。
今回はサ活(サウナ活動)の女子たちはいなかった。おばあちゃんと私だけだった。
貸切状態でのんびりと入る。のんびりとしてたら、寝ながら入るお風呂で沈んで溺れそうになる。汗が噴き出るほど温まってビールを飲みたいところだけどお風呂場にビールはなくて、急いで部屋に戻って缶を開ける。子供の頃はお風呂上がりにはフルーツ牛乳だったけど、大人になるとビールに限る。今はフルーツ牛乳なんて甘すぎて飲めない。夫が風呂上がりにコーラを飲んでるのを見るとね、口には出さないけどいつも「ふんっ」って上から目線で思ってます。はははっ…
極楽状態でしばらく仮眠(夜中はずっとサッカー観戦するので)
17時半起床。
18時にお魚専門のお店「銀平」を予約してあるので、ささっとシャワーを浴びて出かける。
私は本当はお魚苦手なんだよね〜。でも不思議と食べたくなる時があってそういう時は「銀平」に行く。お魚苦手な人がたぶん苦手の原因でもあるであろう「魚特有の臭み」がまったくないのよ。それだけ新鮮なんだと思う。
お刺身、煮魚、天ぷらを食べた。
お刺身は金魚が飼えるんじゃないかと思うくらい大きな器に氷がたっぷりでモミジの飾りもセンス良くて日本料理は見た目も大事だよなぁとつくづく…。
美味しくて完食。ビールもどんどんすすむ。
店内は混んでいたけど、カウンターでチビチビやる。こういう時が一番幸せ。
近くのカウンターで中年カップルがイチャイチャしながら飲んでいた。
あは〜ん、あれは訳ありカップルだなぁ思う。夫婦ならあんなにイチャイチャしないもんなぁ〜。などと思いながら飲むのも楽しい。
途中で夫からLINEが入り「今夜はどこでご飯食べてるの?」「銀平」「僕も行こうかな」「だめ、ひとりで飲ませて」と断る。なんかね、基本寂しがりやなのよ、夫は。
20時過ぎに部屋に戻る。
さっそくネットでサッカー中継を見る。観ているとやっぱり現地に行きたくなる。推しのチームを応援するのも楽しいが、サポーター同士の交流がまた楽しいのだよ。流行病さえなければなぁと今更ながら憎い病だ。
お供はBATCH108とおつまみいろいろ。
朝まで観てた。
2日目
結局連続4試合観て朝になった。
ベッドまわりが散らかってるのを片付けて、シャワーを浴びて軽くお化粧してお楽しみの朝ごはんを食べに行く。以前ここでは洋食セットを注文したのだけど今回は和食セット。
「朝までずっと飲んでたのに、朝から食欲があるのね」と、言われたことがるけど、あるのよ。朝が一番食欲がある。なんでかなぁ、わからないけど。
完食。
ホテルの1階にあるタリーズでミルクティをテイクアウトして部屋で朝の情報番組を見ながら飲む。サッカーについてコメンテーターがいろいろ言ってるのを「それは違うだろ」とテレビ越しに文句を言う。
さて、何をしよう。
すごくいいお天気。
天気のいい日って、どこかに出かけようという気にもなるし、家でのんびり過ごそうという気にもなる。どっちが本当の気持ちなんだろうか…ねぇ。
ラジオをつけて読書をする。取り止めのないラジオ番組で人の声だけは聞こえるけど内容ははっきりしないなぁ。何が言いたいのだろう。
あっ、ラジオで思い出したけど、先週聞いたラジオ番組で人の性格についての話だったと思うんだけど…今は「自分を出す人」と「自分を出さない人」にはっきりと分かれているらしくて、以前は「出す人」の方が優位に立っていて「出さない人」を「暗い」とか「消極的」とか「何考えてるかわからない」とか批判してたんだけど、今は「出さない人」の存在も認められてきて、それは人それぞれの考え方生き方だからどっちでもいいんじゃないのってなってきたらしい。
でも年配者はいまだに昔の考えが改められなくて、若い子に「もっと明るく」とか「自分のやりたいことをはっきり言いなさい」とか「いつも笑顔で」とか言いながら迫るらしいの。
それはダメよね〜とラジオ内で話をしていた。
私の夫もそういうところがあって(今回は夫の登場が多いな)私がちょっとネガティブになっていると「元気出して」「笑って」とか平気で言ってくるんだよね。私は気持ちが低い時はどん底でじっとしていたいタイプで、アイドルタレントみたいに悲しいけど笑顔、辛いけど前向きとかできないタイプなんだよ。あと何年一緒に暮らせばわかってくれるのかしら。
前に出たい人はガンガン目立ちたいわけだけど、出たくない人はできるだけ目立ちたくないわけよ。それは性格の格差ではなくて個性なのよね。
っていうか話は少し逸れるけど、以前勤めていた会社の部長が言ってたことで「本当に目立つ人というのは、おとなしくしていても隠れていても目立つもの」その時ファッション関係の仕事だったんだけど、その言葉がものすごく腑に落ちた。いろんなモデルさんとか見てて、目立つモデルっていうのは本当に地味なのよ。目立つことしなくても中から滲み出る何かがあるのだと思った。誰もが放っておかない「何か」かがねぇ。
そういう意味で目立つことやる人っていうのは、結局そうしないと目立たないからなんだなぁ〜(話が随分逸れました)
今もその考えは変わらなくて、表立って目立っている人より陰に隠れている人にすごく興味を持って見ちゃう癖がある。
多様性、多様性って流行り言葉のようにみんな使うけど、本当に意味をわかっているのかしら?って思う。私も100%把握してるわけじゃないけど、多様性を把握するには自分が持ってる既成概念を崩すことから始まるんじゃないかしら。違う?
ってそのラジオを聞いて思いました。
思い出して甲州スパークリングワインを冷蔵庫から出してくる。日本のスパークリングを飲むのは初めて。
やだ、すごくスッキリしている。日本産のワインもかなりイケるようになってきて嬉しい。心なしか日本酒っぽい風味がある。日本食に合いそうなお味だった。ハーフボトルなのであっという間に飲んでしまった。
おいしかった。また買おう。
チェックアウトまで少し仮眠しよう…
…と、思ったけど朝風呂に行こう。
今日もお風呂は空いてた。私のほかにふたりいただけ。のんびり入る。リラクゼーションルームで少し休憩してまた入る。
そして部屋で風呂上がりのビール。
「SUD」これは初めてもビールだったけど、失敗。
フルーティすぎて喉越しが悪い。ビールの苦味が嫌いな人にはいいのかもしれないが、私、苦味大好きですから…半分も飲めなかった。
パッケージを見てみると、イタリア南部のコリアンダーを使用していて、シトラス香るビールって書いてあるね。
今度からは珍しいからって買うのはやめよう。
なんだかんだとしている間に時間はすぎて、楽しい時間は早くすぎるわ~。
13時チェックアウト。ちょうど24時間滞在したことになる。24時間で日頃のストレスやらなんやかんやををリセット(できたのかな?)
ホテルの近所のスーパーで買い物をして帰る。
「今夜は何にしようか...」なんて考えているうちに現実に戻る。
読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。