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いいかげん杯をしまってしまえ

2023.1.14(土曜日) seek pleasure

いつもなら6時くらいになると西の空がうっすら明るくなるのに、今朝は6時半になっても真っ暗なままだった。
昨夜から降り始めた雨がまだ降り続いているようで、朝陽が顔を出す隙間がない。
ぴちゃぴちゃと音を立てて降る雨は久しぶりで、街全体がしっとりと潤っているのが明かりがなくてもはっきりとわかる。
土曜日の朝にしては少しできすぎのような気がしないでもない。

「せっかくの休日が雨のせいで残念ですね」と言うアナウンサーは誰に向けてこの言葉を言っているのだろうと思う。
先日読んだ何かの本に書いてあった。
『雨降りの日を悪天候と呼ぶのはちょっと違うと思う。雨の日は単に雨が降っている日で、曇りの日は雲が出ている日、晴れの日は太陽が出ている日。ただそれだけのことだ。悪天候というのは、台風や嵐など災害をもたらすかもしれない天候のことをいうのだと思う』

なるほどなと思った。
なぜ人は、テレビに出ているアナウンサーまでもが、『雨=天気の悪い日』と断定してしまうのかが不思議でならない。
『今日は雨の休日です。部屋で本を読んだり映画を見たり、ゆっくりとした時間が過ごせますね』などとコメントするアナウンサーが出てこないものかしらと期待する。

雨だから…ということではないが、昼過ぎからアマレットをちびちびやる。
こんなことをしていたら正月へ逆戻りではないかと思うが、ちびちびは止まらない。
「塵も積もれば山となる」の法則で言えば、「ちびちびもやりすぎるとドバドバになる」ってことは了承済み。
ふわふわして気分がいい、ふわふわして心地いい。快楽そのもの。
マルキ・ド・サドも「新ジュスティーヌ抄」の中で言っている。
『限度を超さぬ快楽なんて、快楽のうちに入るのかしら』
安全牌を握りしめて快楽は味わえないなぁ。

アマレットひとつでサドの信念を貫こうなんて、あまりに烏滸おこがましく安い私であった。





読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。