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実家が「空き家問題」化する前に…民泊で活用できるかも!

はじめに

実家を離れて数十年。生活や仕事のことを考えると、自分もきょうだいも、実家に戻る選択肢は今のところなし。両親も高齢になってきて、近い将来住む人がいなくなりそうだけど、そのときあの家はどうしたらいいだろうか…。
 
しばしば耳にするようになった空き家問題、実はあなたも「当事者予備軍」の一人ではないでしょうか。そこでぜひ考えてみてほしいのが、実家を民泊として活用する道です。

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実家をこの先どうする?

厚生労働省の2023年国民生活調査によると、日本の世帯構成で最も多いのは単独世帯(34.0%)で、2番目が「夫婦と未婚の子のみの世帯」(24.8%)、3番目が「夫婦のみの世帯」(24.6%)。社会人になり、自分の家族を持ってからも親世帯と同居しているケースは今やごくわずか。子どもが巣立って親だけが暮らすようになった実家はいずれ、住む人がいなくなります。
 
ターニングポイントは、高齢になった親が亡くなったり、施設に入ったりしたとき。そのとき、すぐに家を処分できるかというと、将来的には自分やきょうだいの誰かが住むかもしれないし、建物を解体するのにも費用がかかるし、思い入れのある家を簡単に手放せないし…。空き家が社会問題化するほど増え続けている大きな要因の一つは、こうした「住む人がいなくなった実家の行く末を決めかねている人たち」がたくさんいるからなのです。

維持するだけで多大なコストが発生

一般社団法人あんしん解体業者認定協会が運営する解体無料見積ガイド(https://www.kaitai-guide.net/ )が2023年10月、実家がある500人に実施したアンケート調査によると、「実家が空き家になる可能性がある」と回答した人は65.2%。その理由として最も多かったのは、「子どもが全員、実家を離れている」でした。

一般社団法人あんしん解体業者認定協会「実家の空き家問題に関する意識調査」より
一般社団法人あんしん解体業者認定協会「実家の空き家問題に関する意識調査」より

空き家の増加を防ぐために、国では「空き家法」を制定し、周囲に著しく悪影響を及ぼす空き家を「特定空き家」に指定して、市町村が所有者に改善を求めて指導や勧告を行ってきました。そして、2023年12月には空き家の管理や活用をさらに強化するために改正特措法が施行され、「特定空き家予備軍」も「管理不全空き家」として指導を行う対象に。勧告を受けた管理不全空き家は特定空き家と同様に、固定資産税が軽減される住宅用地向けの特例措置が受けられなくなります。具体的には、小規模住宅用地(200㎡以下の敷地)に対する固定資産税の額が6倍になります。


【例】敷地面積100㎡、固定資産税は年額3万5000円(住宅用地特例が適用され、本来の税額の6分の1に減額されている)
⇒市区町村長から「管理不全空き家」として勧告を受けると…
住宅用地特例から除外され、固定資産税は3万5000円×6=21万円に!


家は住む人がいなくなり、電気やガスを止めて1年もすると急速に劣化すると言われています。健全な状態を維持するためには定期的な換気や通水が欠かせませんし、戸建ては庭木の剪定や草刈りも必要。木の枝が伸びて敷地を越えれば隣家にも迷惑がかかる上、雑草が生い茂った庭は街の景観を損ね、不法侵入のリスクも高まります。自分や親族が定期的に訪れて対応できなければ、業者に維持管理を頼むことに。時間、労力、金銭…いずれにしても、空き家には多大なコストが発生するのです。

実家を民泊として活用すれば

実家を処分せず、空き家にもしないためにはどうすればいいか。そこで検討したいのが、民泊として活用する道です。
 
もちろん、民泊事業を成立させるためにはさまざまな条件があります。主なところでも
 
●宿泊利用が見込める立地であること
●古い設備はリフォームが必要
●ご近所の理解
●自身が実家を相続し名義人になっている
 
などが考えられます。
 
ただ、例えばコスト面でいえば、無人の実家を荒れさせないためだけにお金をかけ続けるよりも、民泊事業に向けたリフォーム代や住宅宿泊管理業者への委託費のほうが、前向きな出費といえないでしょうか。

民泊を行える場所は何も観光地に限りませんし、例えば大きなイベントやライブが行われる会場が近隣にある、移住者が増えてユニークなまちづくりの動きがあるなど、ニーズを掘り起こせる可能性は全国いたるところにあります。うまくいけば収益を上げられるようになるかもしれませんし、何より慣れ親しんだ実家が住まいとして生き続け、時には自分や親族も泊まりに行けることは大きなメリット。将来的に、実家にUターンするという選択肢を残すこともできます。

最後に:愛着のある家や地域に新たな風を

ご近所の人たちも、民泊に対して初めは難色を示すかもしれませんが、住宅をきちんと維持管理し、マナーを守った人たちに利用してもらうことで、無人の空き家になってしまうよりもプラス面がはるかに大きいことを理解してもらえるはずです。高齢化が進む街が外から訪れる人たちによって元気を取り戻すきっかけになるかもしれませんし、あなた自身も、民泊運営を通してかつて帰省していたときとは違う視点で地元と関わり、新たな面を知ることになったら、楽しいと思いませんか。
 
家族の歴史が刻まれた思い入れのある実家を負の遺産にせず、民泊によって未来に生かし続ける道を探ってみてはどうでしょうか?

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