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おふねオタクがGWに船に乗って瀬戸内海をぐるぐるする(後半戦)

さて、後半戦のルートです。

播磨灘をぐるぐるしている

ますます生産性が感じられない旅程ですね。
(そもそも旅と言えるのだろうか?)


4隻目 フェリーひなせ(日生港~大部港 瀬戸内観光汽船)

岡山県備前市日生町。
日生諸島に囲まれた日生港は、天然の良港であるとともに、穏やかな内湾では牡蠣の養殖が盛んに行われています。お好み焼きに牡蠣が入った「カキオコ」はこの町が有名です。
簡単にまとめるとクソ田舎です。
隣の赤穂市民がそう言うんだから間違いない。

そんなクソ田舎のはずなのですが、ゴールデンウィークのこの日は少し様相が違うようでした。

切符売り場の外まで行列が伸びている図

午前7時45分やぞ。
天然物の住民より養殖されている牡蠣のほうが多いこの町で、この光景は異常事態です。予約していないバイクや自動車の中には、積み残しの人まで出る事態となっていました。

でも、ここで疑問が湧いてきます。
小豆島に午前9時に着いて、みなさん何をするつもりなんでしょうか?
田舎の朝9時に開いているお店なんてないぞ。
あるいは、
そのまま高松港行きのフェリーに乗り継ぐとか?
そんなことをするのはお前だけ。

そんなに大きくはない 年季も入っている 雰囲気もある
1月に乗った時の乗客は8人でした(マジ)

とはいえ、この航路はお気に入りです。
日生港も大部港も、決して栄えている港ではありません。ですが、街並みもフェリー乗り場も、タイムカプセルのように昭和の空気感を残していて、胸にグッとくるものがあります。

航路も最高です。
町のすぐそばまで山が迫る港を出て、左右に島々が並ぶ日生港をゆっくりと抜け出すと、左右に穏やかな瀬戸内海が洋々と広がり、進行方向には大きな小豆島が目に飛び込んできます。
そのまま船は前にゆっくりと進んでいき、徐々に島の影が大きくなってきたと思ったら、静かな港の姿が見えてきて、船は向きを180度変えながら小さな港に滑り込んでいきます。
そんな、一切の無駄がない、瀬戸内海を楽しみ尽くせる航路だと思います。

港のすぐそばまで山が迫ります
「ひなせ」と書かれた丘とお別れします
左手には「備前♡日生大橋」と牡蠣のイカダ
ちなみにハートマークはマジ名称です
釣りをする人と開発に失敗した別荘
穏やかな海
少しずつ大きくなる小豆島
小島を避けて入港していきます
大部港もすぐそばまで山が迫る
昭和からタイムスリップしたようなフェリー乗り場
朝9時に着いて何するつもりぞ


5隻目 第十一こくさい丸(池田港~高松港 国際両備フェリー)

港でバスを待つこと36分、港でバスに揺られること1時間。
次は小豆島南部にある池田港から、四国の玄関口・高松港を結ぶフェリーに乗ります。

第十一こくさい丸

この第十一こくさい丸は、2021年7月21日から就航の新造船となっています。理由は分かりませんが、姉妹船「第一こくさい丸」のテーマはパンダ、この「第十一こくさい丸」のテーマはゾウさんです。
まさに新""ゾウ""船。

ピカピカの船内、そしてゾウさん
船尾のマストがゾウさん
フェリーの航跡が好き
パンダの第一こくさい丸と反航
命名ルールは二進数なのか?
ここにもブランコ
あっという間に高松港に入港

高松港、これはとてもテンションが上がります。
昭和の空気感を残したフェリー乗り場も良いですが、やはり港は人が多ければ多いほど、活気があればあるほど旅情も高ぶるものです。
港町はこうでなくっちゃ。

ここでお昼ごはんタイムです

高松港周辺をぶらぶらしながらお昼ごはんにしましょう。

今度は「植田うどん」さんにお邪魔しました
港から歩いて10分ほどのセルフのお店です
瀬戸内国際芸術祭に向かって
まことちゃんハウスではなく、女木島・男木島に向かう「めおん」です


6隻目 こんぴら2(高松東港~神戸港・新港第三突堤 ジャンボフェリー)

まずは高松東港から坂手港まで

今回の旅のトリを飾るのは、言わずとしれたジャンボフェリーのこんぴら2です。ジャンボフェリーに乗りたくて、この旅を企画したまである。
じゃあ前半戦はいらないじゃないか。

存在感がジャンボフェリー
年季の入ったファンネル

このジャンボフェリーは、高松港から少し離れた高松東港を出港したあと、小豆島の坂手港に寄港し、三宮からすぐそばにある、神戸港フェリーターミナル(第三突堤)まで4時間半ほどで結びます。
高松駅前から高松東港までは連絡バスが運行されていますし、神戸港フェリーターミナルから三宮までは歩いて10分ほどです。
徒歩乗船にも優しいのは優れている。

まずは高松東港から坂手港まで。
この間は乗客もまばらで、のんびりと過ごすことができました。
島と島の間を通り抜け、様々な船と並走したり、反航したりしながら進んでいきました。

どこかの島へ向かう高速船が見えます
画面内に船が多い
フェリーの航跡が好き
御船印
坂手港が見えてきました りつりん2の姿も見えます
でも君が居ると入港できないんだよね
じゃあね
日生や大部ほどじゃないにしても山が迫っている
坂手港からは多くの人が乗ってきました

坂手港からは多くの人が乗ってきたので、入港したらそそくさと船内に戻って椅子を確保しました。

ここからフェリーは播磨灘を突き進んでいきます。
電波の入りが悪くなるので、大人しく寝ましょう。
気持ちよく昼寝ができるのが船旅の魅力です。


フェリー揺れランキング

今回の旅のフェリーの揺れをランキングにすると、こうなります。

1位 マーレてしま(高速船)
どっさどっさ揺れます。高速船だから致し方なし。
速さは魅力です。水面にも近いため、スピード感が味わえます。

2位 フェリーひなせ・こんぴら2
このあたりは、エンジンのプルプルした振動が伝わってきます。
設計が古い船だから致し方なし。

3位 おりんぴあどりーむ・なおしま・第十一こくさい丸
このあたりは、いよいよエンジンの振動すら分からないレベルです。
新造船と瀬戸内海のタッグ技です。

ちなみに、さんふらわあ(神戸~大分航路)や名門大洋フェリー(大阪南港~新門司港)といった瀬戸内海の夜行フェリーは3位レベルです。深夜バスや夜行列車とは段違いの安定性・静粛性です。ホテルで寝ているのとあまり変わらないレベル。
新日本海フェリー(舞鶴~小樽)だと、エンジンのブルブルした振動に、ゆさゆさした揺れが加わります。でも、慣れたらいい感じのゆりかごみたいでよく寝れます。昼寝もできるしな。
ご参考まで。


続いて坂手港から神戸港まで

プルプルした揺れって、慣れてしまえば意外と寝れます。
ゴツンとした、角が立ったような揺れがない分、個人的には、サンライズ瀬戸・出雲の揺れ方よりも好きです。

昼寝から目が覚めると、右手に淡路島が見えました。
明石海峡大橋を見ようという人が甲板に集まってきます。
私もカメラを首からぶら下げて、甲板に集まりました。

淡路島の風力発電が見えます
橋を見に来たみなさん
フェリーの航跡が好き
くぐりました
街をぶち抜いているみたいで好きな景色
渋滞するぐらいなら船に車を積み込んだほうが賢い
橋と夕焼けとファンネル
橋を眺める人の図

さて、橋を見終えた一般人はそそくさと船内に戻っていきました。
しかし、おふねオタクは、これからも本番です。
首からカメラをぶら下げた同業者は甲板に残ります。
(観測範囲に自分を含めて3人いた)

アンカレイジを撮っていると
おやおや?
きたきた!
デカいぞこいつ!
名門大洋フェリー1便「フェリーおおさかⅡ」です
翌朝5時半着というあまり人権のない船です
向こうも甲板に出て橋を眺めているんだろうなあ
じゃあね
甲板に静寂が訪れます
フェリーの航跡が好き&スカイマーク
神戸の街並みが見えてきます
神戸ベイクルーズの「御座船 安宅丸」と反航して入港します
神戸らしい景色が見えます
旅の終わり、寂しくなるね
と思ったら「こうべエキスプレス」を見つけてテンションが上がる人の図
第三突堤に到着です
お疲れ様でした。またのご乗船をお待ちしております。


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