スマホ見直し期、長男と私
昨年秋に私たち両親を自分なりの言葉で説得してスマホ所有を勝ち取った長男、ここ最近1ヵ月ほどのスマホ依存っぷりは目に余るものがあり、度々苦言を呈してきた。
精神年齢が高くて頭のいい長男には頭ごなしに𠮟りつけてももはや効果はなく、彼を説得するためには論理的に、かつコンパクトになぜそうするべきなのか、を「説明」して「納得」してもらう必要がある。
感情が先走りやすく、ついつい話が長くなる私は苦手なのだけれど。
日々注意喚起したり、夜のスマホ電源OFFなど小さなルールを設定したりと工夫するも大した効果はなく、平日ですらスクリーンタイムが5時間を超え、休日は10時間近い。
基本息子を信じて彼の行動や人生の方向性は一任していきたい、けれど今回のこのスマホ依存に片足突っ込んでる状況は喰い止めたい、できれば早めに。
だから先週末、人生でいちばん大事なこと、時間の使い方や周りのひととの関わり方、今後歩んでいきたい方向に対して今すべきこと、限りある時間の中で取捨選択すべきこと。できるだけコンパクトかつ冷静に彼に話し、そうして1週間のスマホデトックスを提案した。
1週間スマホを完全に電源OFFして過ごす。そうして自分の心境や生活の変化をみてみよう、と。
あんなに時間さえあればスマホ画面に向かっていた長男、意外にもあっさりその提案を引き受け、さらに父にほんまにできるんか?と聞かれて「やり切ったるわ」と、まるでチャレンジングなテストに向かうような心意気で1週間が始まった。
(約束の時間が来たらスマホの電源を自らOFFし、ケースから外して箱にしまって私に渡してくるあたり、律儀で潔い彼の性格が出ているようで面白かった。こいつ、やっぱりやるときはやりよる。)
スマホデトックス数日を経て、私から見た長男のいい変化として
寝る時間が少し早くなり、目を合わせて会話する時間が戻ってきた。そして、表情からなんとなく曇りが消えてスッキリした。
本人の認識としては大して変わらないらしいが、会話の端々から学校で友達と顔を合わせて話す機会が増えているよう。喋りすぎて喉を枯らして帰ってくる。
また彼の手元にスマホが戻ったときにどうなるかは未知だけれど、この1週間で何かしらを彼が感じてくれているんじゃないかと思ってる。
定期テスト前はまた1週間デトックスしよ、と現段階で自ら言っているから。
この問題を考えながら散歩していて気付いた。感情的に「そんなスマホばっか見るな」と叱ったときに「スマホ見るのが何が悪いん?」と返されたときに回答に詰まった私も結局、長男と変わらぬスマホ依存であると。ここ数ヵ月私自身も手放していきたかった、SNSやスマホに費やす時間やエネルギーを。
日常生活をより円滑に楽しむために、便利なツールとして使い始めたはずのスマホ。気付いたらそのスマホに自分の人生が、貴重な時間が振り回されてる。だから少しずつ、私も手放していく。というより、本来の目的を取り戻していきたい。
愛しの息子よ、いつもありがとう。あなたのその冷静でタフなチャレンジング精神がいつも私に大切なことを気付かせてくれる。あなたと対等に話ができるように、私はもっと少ない言葉でも相手の心に響く会話力や語彙力を磨くべく、スマホばっか見てないで本を読むぜ!
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