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きっともっと、利己的でいい

また少し日が空いてしまったけれど、今夏2度目の沖縄に行ってきた。

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8月の初旬、今回は夏の家族旅行で4泊5日の旅。

到着日、夕方に滞在したバケーションレンタルの近くのビーチに喜び勇んで入水し遊んでいたら次男がハブクラゲに刺されました。
幸いにも監視員の方が早急に手厚く処置をしてくださったおかげで事なきを得ましたが、浮かれんぼ家族、いきなり海からの洗礼を受けてその後の海への意識が変わりました。きっと次男が体張って気付かせてくれたんでしょう、家族みんな滞在中にいい具合の緊張感が持てたから。

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今回の家族旅行もバケーションレンタルでの滞在、だから炊事洗濯掃除などひと通りの家事は通常通り。毎日洗濯ができるから5日間の旅でも着替え類は少なく、変わらぬ食生活を維持できるよう米や普段使っている調味料は持参してチェックイン・アウト前後の昼食以外はほぼ家ごはん。

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滞在中に全て終わらせてしまえるから帰宅後の洗濯物山盛り、に閉口することもないし、外食続きで身体が重くなることもない。メリットはたくさんあれど、3日目の朝にバケーションなのになぜ朝ごはんを作ってるんだわたしは、と正直普段と変わらない生活に疲れとフラストレーションがむくむく出てきた。

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子どもたちはまだ寝てるし、旦那さんは朝の釣りに行ってる。よし、車を飛ばして昨日調べたパン屋さんまで行ってやるか。と思い立つも、その前にヨガしたいし、とか洗濯回すか、と出るのが遅くなるにつれ結局身動きが取れなくなり、いつも通り米を炊き、お味噌汁をこしらえたところで起きてきた娘と朝ごはんを食べてた。

家事ばっかしてるし、本当はもう朝ごはん作るの嫌だったんだよねー。
本当は今日の朝ごはん、ごはんじゃなくてパンの気分だったんだよねー。
パン屋さんまで行こうと思ったけど、行けなかったんだよねー。
ひとりで焼き立てパンとコーヒーで朝ごはんを済ませたかったんだけどなー。

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朝のごはんを食べながら、ひとり言のようにそんな言葉たちを溢していたら、娘が

「さっきからずっと○○したかったけどしなかった、て話ばっかりやな。
 ママがそうしたいならすればいい。なんでせーへんの?
 わたしはするし、やりたいこと全部。やりたいと思ったこと諦めへんで」

と言われて、ハンマーで殴られたみたいに目が覚めた。
自分がやりたいことをやらない。決めて動いてるのは自分なんだけど、家族のために、という大義名分を隠れ蓑にしてるのが娘にすら見透かされてた。

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そうしてその昼、ビーチに繰り出して海で遊んでたとき。
旅行中となると、つまみやおやつにやたらとスナック菓子を買う旦那さんと子どもたち。

旅行やパーティなど、家族のイベントとなるとポテトチップスを開けて、ものすごい喰いつきで食べる家族の様子を見ると、毎度複雑な気持ちになる。
言葉にならないざわっとした気持ちを抱きながら、ポテチにぞっこんな行動を醒めた目で突っ込むわたしに、少し気まずそうに家族みんなが弁解する、というのがこれまでの定番コミュニケーションパターンだった。

この日もビーチで取り合うようにポテチに喰いつく家族たちに
「そんなに美味しいならポテチだけ食べといたら?」と可愛げのない言葉を発したわたしに、長男が
「なんやそれは?ポテチに嫉妬してんのか?」
と、至極冷静に返してきた。彼の指摘が図星過ぎて、絶句した。

ですね。
自分の作ったごはんよりも家族の喰いつきがいいポテチに対し、わたしが抱いていたのは嫉妬という感情だったわけで。
自分の食生活の中で「必要ない」と思ってたスナック菓子に嫉妬するって。
わたしって嫉妬する相手が「人」でもない、そんな事実に打ちのめされた。

そして家族のために、家族が健やかに過ごせるように。とわたしが選択し続けてることや物は、まずは自分自身のためであることを忘れかけていたんだなと気付かされた。

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利己的と利他的。
自己中心的な発想でものごとを決めたり、行動すること=利己的、
自分のことを犠牲にして、周りのために動くこと=利他的。

利己的が過ぎると良くない、利他的は圧倒的に善、とされがちだけど、
周りファーストでどこか自分を抑えた行動は、結果的に周囲からの見返りを求めてしまいがち。そして、利他的は善人ぶれるから、それを口実に自分の本音で動かないことを正当化できてしまう。

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自分の意志を取り戻すこと。
利他的を隠れ蓑にしないこと。

今後のわたしの課題。今夏の家族旅行での気付きでした。
そうして気付けたからきっと、変えていける気がしています。

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