謙虚

フラダンスを学ぶ機会に恵まれ、フラを学ぶことは人生学ぶことといっても過言ではないな、といつも思います。フラダンスで使う楽器も自分達で作らせてもらえます。もちろんその道のプロが作ったものはすばらしいけれど、どのように作るか、何を使うか、伝統的にはどうやっていたのか、等を学ぶのはとっても楽しいのです。毎回楽器やレイを作るときは、嫌でも自分と向き合うことになります。そして、出来上がったものには、自分が出ちゃうんですねぇ。

さて、今回はドラム(パフ)を作ったときのこと。パフはココナッツの木の幹をちょうどいい大きさに切り、皮をはぎ、中をくり貫いて作ります。

これがなかなかの大仕事で、すべて手仕事でやるとなると、とても時間がかかります。私のところにきてくれたココナッツの木はとても古いもので、木の繊維がぼろぼろになってしまっていました。

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本来は、底になる部分を残してくり貫くのだけど、私のものは、底になる部分を残すことができず筒状態に。

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クム(フラの先生)に相談したら、接木をしなさい、と。接木??? 正直がっかりしました。やっぱり私っていつもこうなんだよな、うまくいかないんだよな。

底の部分を作るために、友人宅にたまたまあった日本の杉と、大家さん(木材加工を高校で教えていた)が持っていたハワイの「コア」を頂くことができ、結果日本とハワイの木を使って、まさに私だけのパフが出来たのです!

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私は、出来るだけ自分ですべてやりたい性質です。難しくても時間がかかっても自分でやりきりたい。人の手を煩わせたくない。人にやってもらって、自分の思い通りにならないと、嫌。

ただ、出来ないときもあります。まさに今回はいろんな方に助けてもらってようやく出来上がりました。

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自分が出来ないことを受け入れて、相手を信頼して助けてもらう。助けてくれる人がいることに感謝。そして、自分が誰かを助けてあげられるときは、全力で助ける。そんな学びをもらえたパフ作りでした。

謙虚:控えめであり、慎ましいこと。自分自身の能力地位などに驕ることなく譲り、相手に対して素直に意見を受け入れ接すること、またそのさま。

なので、私のパフの名前は Ha’aha’a (ハ、ア、ハ、ア)。

ハワイ語で「謙虚」という意味です。

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*コア・・・ハワイ自生の木。現在は伐採を禁止し植樹が行なわれている。そのため使用できるのは禁止前に伐採されたもののみとなっている。


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【text&photo by Mina from Hawaii Big Island 】

成田水奈 愛知県出身。27歳の時に米国アイオワ州に留学。小学校教員免許を取得後公立小学校で教える。結婚を機に全く興味のなかったハワイ島コナに移住。しかしコナでフラダンスと出会いフラを通してハワイの歴史や文化、自然との関わり方や生き方を学びながら、日系人協会に所属し日系人移民の歴史、功績も学ぶ。離婚後もハワイ島が気に入り引き続き公立中学校で日本語とEL (English Learners)クラスを教える。通訳をきっかけにタマラエネルギーと出会う。自分らしく生きるサポートエネルギーを広めるためアクティベーターとなる。


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