自分の意見を、相手のタイミングで伝える

おむつなし育児を実践していると、今のトイトレの常識と大きく違うことに気づく。

今のトイトレの常識との違いとは?

○「おもらしをしてはいけない」と思っている

「おもらしをしてはいけない」
とまで思っていないにしても、
「おもらしをしてしまうぐらいなら、
トイトレはまだ早い」
とほとんどの人が
思っていることに気づく。

おもらしは、
『尿が出ているということを認識する』
とても大切な経験。

そして
おもらしをしながらも、
パンツで過ごすことで
トイレでするようになってくる。

だから
「おもらしをするからといって
トイトレはまだ早い」
ということは全然ない。

○こちらがトイレへの声かけをし、おもらしをしないように導かなければならないと思っている。

パンツを履きたての子、
もしくは
パンツに慣れている子に対しても
やたらめったら
トイレへの声かけをする。

頻繁に声かけをし、お漏らしを防ごうとすることの弊害とは?

同僚の保育士は、
パンツの子に対して
頻繁に声かけをしていた。

そのうちに、
ある子が
頻繁にトイレに行きたがり、
そして
「トイレに行っても
出ないことが多い」
という報告を受けた。

また、
頻繁にトイレに
行きたがる子に対して
「さっき行ったから行かなくて大丈夫」
と同僚の保育士が
声を掛けている姿も見た。

同僚から報告があったのを
チャンスと捉え、
その日のうちに
直接、同僚の保育士と
以下のような話をした。

○頻繁に行きたがる子に対して、尿が出なくても、さっき行ったとしても
トイレに行かせてあげよう。
トイレへ行きたいと思ったら
「いつでも行ける」
という安心感をまずは与えよう。

○声をかけすぎると
「おもらししてはいけない」
というこちらの思いが伝わり、
頻繁に
行きたくなってしまうのではないか。

○漏らしてもいいから本人の意思に任せよう

具体的には

・外へ行く前や寝る前など、
大人でも意識して
トイレに行く
生活の切れ目のみ声をかける。

その時に
「行かない」
と言ったらそれ以上誘わず、
行かない。

・外へ出てすぐ
「トイレに行きたい」
ということもあると思うが、
それでもいい。
「だから言ったでしょ」
などととがめない。
ひたすら
子どもが
「行きたい」
と言った時に
快く受け入れていく。

・その他のタイミングでは基本、
声をかけずそ
れぞれの子が
行きたいタイミングで行く。

ことをしていってはどうか
ということを話すと、
同僚は理解してくれたように思える。

自分が言いたいタイミングではなく、相手により伝わるタイミングを選ぶ

実は私は
同僚から報告を受ける前から
「声かけすぎ」
と感じていた。

すぐに
「そんなに声をかけなくても大丈夫。
もっと子供の意思に任せよう」
と言おうか
迷ったが、
ひとまず様子を見た。

大人が声をかけて、
「もらさないようにするべき」
と思い込んでいる人にとって

・私が言葉で説明してもあまり伝わらないように感じた
・上から目線に聞こえ、受け入れられないかもしれない

ことが予想された。

嫌われることを恐れたのではなく、
上記の理由から
あまり伝わるように思えなかったので、
だったら
もう少し様子を見て
同僚本人からの発信を
待つことにした。

頻繁に
トイレに行きたがるように
なってしまった子には、
とても
申し訳なかったかもしれない。

もし私が
もっと早く
同僚に声をかけていれば、
この子は頻繁にト
イレに行きたがることが
なかったかもしれない。

しかし、
こういった
この子の姿がなければ、
同僚に伝わらなかったかもしれない
とも思うのだ。

私が
どんなに言葉で説明しても、
表面上は
「はい分かりました」
と言うかもしれない。

でも本性では
「そんなことあるわけない」
などと考え、
行動も変えないかもしれない。

大事なのは
自分の意見を主張したいのではなく、
「子供にトイレ行くよう頻繁に声をかける」
という行動を
変えてほしかったということ。

だから
自分が気付いた時に
すぐに相手に伝えるよりも、
もう少し様子を見た。

しかし、
少し結果が出たところで
タイミングを
見逃さず声をかけた。

しかも、
今回のように
その結果が
あまり良くない方向である時には、
少しでも
その兆候が出たら
すぐに声をかける。

このタイミングは
逃さないようにしたい。

気づいてもすぐに
相手に伝えるのではなく、
タイミングを見ている。

私は結構、
この事に労力を使っている。

ちなみに、
頻繁にトイレに行きたがった子は、
一週間位で
頻繁にトイレに
行きたがることはなくなった。

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