障害児であるムスコときょうだい児であるムスメの、どちらの親でもあるということ

きょうだい児とは、病気や障害がある子のきょうだいである子供のことをいう言葉です。

第一子であるムスメが生まれた後、夫が病気になったこともあり第二子を望むタイミングは当初の予定よりも遅くなりました。
結果的に、そろそろ……と思ったらすでに妊娠していた、という感じだったんですけど。
入学・卒業がかぶる6歳差を避けて7歳差くらい……と思っていたらすべり込み6歳差になり、2023年は見事に入学卒業×2です。
忙しいし、お金かかるぅぅぅぅ。泣

でも、この年齢差でよかったかもしれないなと思っています。
ムスメとムスコは同じ学校に通う時期がありません。
ムスメが、おそらくある意味で目立つであろうムスコを知る人たちに「ムスコくんのお姉ちゃん」と認識される環境がほとんどない、ということです。

「かわいいと思える時と思えない時がある」

ムスコの発語が遅れていた頃、ムスメによく「ムスコはなんでしゃべれないの?」と聞かれました。
ちょっと遅めだねーで済まなくなった頃、「ムスコは自閉症?」と。
10歳くらいの頃だったと思います。

「そうだと思う」と正直に言いました。
ごまかすことはしないとなんとなく決めていたので。
「自閉症って知ってるの?」と聞くと、「クラスにいる。先生が、心の成長がゆっくりな子って言ってた」とのこと。
そのとおりだと思ったので先生に感謝……!
(この説明の仕方は折に触れ使わせてもらっています)

ちなみに、ムスメはそのクラスの子に執着され、ちょっと嫌な思いをしたことがありました。
そのとき初めて、ムスメの親であることと、発達に課題のあるムスコの親であることの葛藤を味わった気がします。
「仕方ないとわかるけど!困る!」みたいな。
そのときは担任の先生に、「配慮が必要な子であることはわかるので、その配慮の仕方を教えてもらえればムスメに伝える。行動を強化しないためにはキッパリ嫌だと言えばいいのか、反応しないようにすればいいのか、検討して教えてほしい。ムスメが嫌な思いをしないように折り合いをつける方法を探りたい」と言いました。
結果的になんとか先生の方で対処してもらえたようです。

ムスメはムスコのことを、「かわいいと思える時と、思えない時がある」と正直に言いました。
「それでいいと思う。一瞬でもかわいいと思ってくれてるのが、ママは嬉しいよ」というようなことを言ったと思います。
血が繋がっているからといって、100%分かり合えるなんて無理な話だから。

ムスメを育てたいやり方と、ムスコを育てたいやり方は違う


ムスメはわりと利発で、習い事もたくさんさせています。
勉強も嫌いではなく、やればできる感じ。得意な勉強は勝手にやり、苦手な勉強は言ってもやらない(笑)
このままいけば、学力的にはそこそこの大学に進学できると思います。
わたしや、夫のたどってきた人生に近いビジョンです。

ムスコはこのままの感じだと、勉強で学年相当に追いつくのは難しいと思います。
数字やひらがなに興味があり、理解もしていますが、こちらから課題を出してやらせるのはなかなか困難。
興味があるものに絞って伸ばしていくのがいいかなぁと漠然と考えています。
普通高校に進学したとしても、たとえば高卒で就職とか、専門学校とか、誤解を恐れずに言えば、わたしも夫も人生で検討もしたことのない進路です。

ムスコの成長した時点でできることは今は読めないので、「支援学校に進学した場合」「普通高校に進学した場合」など何パターンも将来の可能性を考えておく必要があり、ムスコの代わりに真剣に決定しなければならない。
ムスメは親がなんと言おうと自分のやりたいことを自分で決めてくるでしょう。
この違いに、正直戸惑います。が、結局障害があろうが健常であろうが、きょうだいでまったく同じ育て方にはならないですよね。
それの違いがたまたま大きいだけかな、と考えています。

できればムスメを解放してあげたい

できるかどうかわかりませんが、できれば、ムスメはムスコの面倒をみなくていい人生にしてあげたいです。
親亡き後、どうしても近い血縁者はムスメになってしまうので、最低限のことはしてもらわないといけないですが……
お互い自立して離れて暮らし、たまに連絡を取り合うような。そんな関係でいてくれたらと思うのです。

そう考えているところに、たまたま、会社の先輩に知的障害のある妹さんがいることを知りました。
その先輩はもう若い頃から妹さんの面倒を見ることを前提に地元の就職先を選び、今まさに親御さんを亡くしたあとご自身がメインで妹さんのお世話をしているということでした。
ふだんはヘルパーさんに入ってもらっているけれど、週に何回か買い出しに行き、お金の世話やヘルパーさんにお願いできない部分の家事などをしているそうです。

ご本人が納得しているようなのでそこに口出しはできないですけど。

ごめんなさい。わたしはムスメにそんな人生は送ってほしくないと思うのです。

そのために、つまり結局は、ムスメのことも、ムスコのことも、なんとか1人で生きていけるように育てて、手を打っておくということになるのかなと思います。

今はまだ、具体的には何も策がない状態ですけど。。。
今の気持ちを書き留めておきます。

今年もよろしくお願いします!

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