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【創作】note:Data 2021/02/02/1、天照大神と建速須佐之男命(表)(裏)

話は戻って、スサノヲの時代の話。古事記・日本書紀の記述によれば。高天原の追放前は、スサノヲのお話はこうなっていた。

アマテラスと兄弟

建速須佐之男命(スサノヲ)は、『古事記』の記述によれば、神産みにおいて伊邪那岐命が黄泉の国から帰還し、筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で禊を行った際、天照大御神、月読命に次いで鼻を濯(すす)いだときに産まれたとする。

『日本書紀』では伊邪那岐命と伊邪那美命(イザナミ)の間に産まれ天照大神・月読(ツクヨミ)・蛯児(ヒルコ)の次に当たる。

イザナギとの確執

伊邪那岐命(イザナギ)が建速須佐之男命(スサノヲ)に海原(壱岐対馬、韓半島新羅)の支配を命じたところ、建速須佐之男命は伊邪那美命(イザナミ)がいる根の国(黄泉の国)へ行きたいと泣き叫び、天地に甚大な被害を与えた。イザナギは怒って「それならばこの国に住んではいけない」と彼を追放した。

建速須佐之男命は、姉の天照大神に会ってから根の国へ行こうと思い、天照大神が治める高天原へ昇る。すると山川が響動し国土が皆震動したので、天照大神は建速須佐之男命が高天原を奪いに来たと思い、武具を携えて彼を迎えた。

アマテラスとの宇気比(誓約)

建速須佐之男命は天照大神の疑いを解くために、宇気比(誓約)をしようといった。二神は天の安河を挟んで誓約を行った。まず、天照大神が建速須佐之男命の持っている十拳剣(とつかのつるぎ)を受け取って噛み砕き、吹き出した息の霧から以下の三柱の女神(宗像三女神)が生まれた。

この三姉妹の女神は、天照大神の神勅により海北道中(玄界灘)に降臨し、宗像大社の沖津宮、中津宮、辺津宮、それぞれに祀られている。

アマテラスとスサノオの誓約

◯ 多紀理毘売命 - 別名:奥津島比売命(おきつしまひめ)。沖津宮に祀られる。
◯ 多岐都比売命 - 中津宮に祀られる。
◯ 市寸島比売命 - 別名:狭依毘売命(さよりびめ)。辺津宮に祀られる。

次に、建速須佐之男命が、天照大神の「八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠」を受け取って噛み砕き、吹き出した息の霧から以下の五柱の男神が生まれた。

◯ 左のみづらに巻いている玉から 天之忍穂耳命
◯ 右のみづらに巻いている玉から天之菩卑能命
◯ かづらに巻いている玉から天津日子根命
◯ 左手に巻いている玉から活津日子根命
◯ 右手に巻いている玉から熊野久須毘命

これにより建速須佐之男命は「我が心清く明し。故れ、我が生める子は、手弱女を得つ。此れに因りて言さば、自ら我勝ちぬ」と勝利を宣言した。
「わたしの心は清らかで明るいものである。依って、生まれた子はか弱くやさしい女の子だった。つまり私が姉、天照大神との誓約に勝ったということだ」

宇気比(誓約)をして、天照大神が建速須佐之男命の十拳剣(とつかのつるぎ)から女の子ばかりが生まれたから、俺の勝ちだ、という理由がよくわからないのだが。

スサノヲの乱暴

誓約で身の潔白を証明した建速須佐之男命は、高天原で、勝ちに任せて田の畔を壊して溝を埋めたり、御殿に糞を撒き散らしたりして乱暴を働いた。だが、天照大御神は「クソは酔って吐いたものだ、溝を埋めたのは土地が惜しいと思ったからだ」と須佐之男命をかばった。

しかし、天照大御神が機屋で神に奉げる衣を織っていたとき、建速須佐之男命が機屋の屋根に穴を開けて、皮を剥いだ馬を落とし入れたため、驚いた1人の天の服織女は梭(ひ)が陰部に刺さって死んでしまった。
※梭(ひ):機(はた)織りで、横糸を巻いた管を入れて、縦糸の中をくぐらせる、小さい舟形のもの

天岩戸への引き篭り

ここで天照大御神は見畏みて、天岩戸に引き篭った。高天原も葦原中国も闇となり、さまざまな禍(まが)が発生した。

そこで、八百万の神々が天の安河の川原に集まり、対応を相談した。思金神の案により、さまざまな儀式をおこなった。常世の長鳴鳥(鶏)を集めて鳴かせた。

三種の神器、八尺鏡と八尺瓊勾玉

鍛冶師の天津麻羅を探し、伊斯許理度売命に、天の安河の川上にある岩と鉱山の鉄とで、八尺鏡(やたのかがみ)を作らせた。玉祖命に八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠(八尺瓊勾玉・やさかにのまがたま)を作らせた。

天児屋命と布刀玉命を呼び、雄鹿の肩の骨とははかの木で占い(太占)をさせた。賢木(さかき)を根ごと掘り起こし、枝に八尺瓊勾玉と八尺鏡と布帛をかけ、布刀玉命が御幣として奉げ持った。天児屋命が祝詞(のりと)を唱え、天手力男神が岩戸の脇に隠れて立った。

天鈿女命の踊り

天鈿女命が岩戸の前に桶を伏せて踏み鳴らし、神憑りして胸をさらけ出し、裳の紐を陰部までおし下げて踊った。すると、高天原が鳴り轟くように八百万の神が一斉に笑った。

これを聞いた天照大御神は訝しんで天岩戸の扉を少し開け、「自分が岩戸に篭って闇になっているのに、なぜ、天鈿女命は楽しそうに舞い、八百万の神は笑っているのか」と問うた。

天鈿女命が「貴方様より貴い神が表れたので、喜んでいるのです」というと、天鈿女命と布刀玉命が天照大御神に鏡を差し出した。鏡に写る自分の姿をその貴い神だと思った天照大御神が、その姿をもっとよくみようと岩戸をさらに開けると、隠れていた天手力男神がその手を取って岩戸の外へ引きずり出した。

すぐに布刀玉命が注連縄を岩戸の入口に張り、「もうこれより中に入らないで下さい」といった。こうして天照大御神が岩戸の外に出てくると、高天原も葦原中国も明るくなった。

スサノヲの出雲への追放

八百万の神は相談し、須佐之男命に罪を償うためのたくさんの品物を科し、髭と手足の爪を切って高天原から追放した。

八俣遠呂智

高天原を追放されて出雲の鳥髪山(現在の船通山)へ降った建速須佐之男命は、八俣遠呂智(ヤマタノオロチ)という怪物に毎年娘を食われているアシナヅチ・テナヅチの夫婦と、その娘の櫛名田比売命(クシナダヒメ)に出会った。彼らの話によると、もうじき最後に残った末娘の櫛名田比売命も食われてしまう時期なのだという。

櫛名田比売命

哀れに思うと同時に、美しい櫛名田比売命が愛しくなった建速須佐之男命は、櫛名田比売命との結婚を条件に八俣遠呂智の退治を申し出た。建速須佐之男命の素性を知らないアシナヅチとテナヅチは訝しむが、彼がアマテラスの弟と知ると喜んでこれを承諾し、櫛名田比売命を建速須佐之男命に差し出した。

建速須佐之男命との結婚が決まると、櫛名田比売命はすぐに建速須佐之男命の神通力によってその身を変形させられ、小さな櫛に変えられた。櫛になった櫛名田比売命はそのままスサノヲの髪に挿しこまれ、八俣遠呂智退治が終わるまでその状態である。八俣遠呂智退治の準備は建速須佐之男命の指示で、アシナヅチとテナヅチが行った。

櫛になった櫛名田比売命を頭に挿した建速須佐之男命は、見事十束剣によって八俣遠呂智を退治する。八俣遠呂智を退治した後、建速須佐之男命は櫛名田比売命と共に住む場所を探して、須賀の地に宮殿を建てた。

三種の神器、草那藝之大刀

そして八俣遠呂智の尾から出てきた草那藝之大刀(くさなぎのたち、草薙剣)を天照御大神に献上し、それが古代天皇の権威たる三種の神器の一つとなった。

櫛名田比売命との間に八島士奴美神を産んでおり、その子孫に大国主神がいる。『古事記』では大国主神は彼の六代後の子孫としている。また、神大市比売を娶って大年神と宇迦之御魂神を産んでいる。

裏の話

スサノヲの時代の話、史実とは離れて、純知性体の記録ではこうなっていた。

元々の「ヤオロズ」族は、沖縄の島嶼部から五島列島を伝って九州に上陸した弥生族だった。「ヤオロズ」族の中枢にいたのが、「天(アマ)」家であった。九州南部から北上して、「ヤオロズ」族は、北九州に移り住んだ。彼らは国名を「邪馬台国」と名付けた。紀元前一世紀頃のことである。

小国だった「邪馬台国」は、徐々に九州南部、中部や山陽、山陰地方の諸国を傘下に収めていった。西暦二世紀頃、最後まで抵抗していた邪馬台国の南の狗奴国をも傘下に収めた。狗奴国の後の王の卑弥弓呼(ひみここ、彦御子)はアマテラスを謀殺し、一時邪馬台国を簒奪したこともある。

西暦二世紀の「天(アマ)」家の長(オサ)は、伊邪那岐(イザナギ)と言った。神武天皇の七代前の先祖と言われている。彼の妻は、実の妹の伊邪那美(イザナミ)と言った。彼らの代以降、「天(アマ)」家では近親婚が当たり前となり、男系は王に、女系は巫女の長になった。

この頃に、南方から純知性体のベータβ3が邪馬台国にたどり着き、伊邪那美(イザナミ)に憑依するようになった。

スサノヲは、伊邪那岐命(イザナギ)と伊邪那美命(イザナミ)の間に産まれ長女天照大神、長男月読(ツクヨミ)、次男で障害者の蛯児(ヒルコ)の次の三男として生まれた。

イザナミは、長男月読(ツクヨミ)、次男で障害者の蛯児(ヒルコ)よりも末っ子のスサノヲを可愛がっていた。長男の月読(ツクヨミ)はコミュ障気味であり、次男の蛯児(ヒルコ)は手足に障害があった。末っ子のスサノヲは、活発で陽キャだった。長女のアマテラスもスサノヲと可愛がった。

忌むべき近親婚を尊ぶ「天(アマ)」家では、男系の子供の筆おろしは母親が、女系の子供の処女は父親が担当した。スサノヲの最初の相手の女性はもちろん母親のイザナミだった。二人目の相手は、姉のアマテラスであった。

彼らはその行為を当たり前のこととしたが、獣にも劣る所業であることは自覚していた。そのため、禁忌に触れた行為でのエクスタシーは格段であり、β3に憑依されるトランス状態に陥るのは容易なことであった。

イザナミは、性欲の異常亢進、精神病である多淫症/色情狂となっていった。性機能障害による性欲の抑制欠如が原因であった。「ヤオロズ」族の王族相手に手当たり構わず性交し、乱交を行った。彼女は「天(アマ)」家の気品に関わる行為を繰り返した。

たまりかねたイザナギと「ヤオロズ」族は、イザナミを今の島根県出雲の黄泉比良坂(よもつひらさか)の先にある黄泉の国に流罪にし、幽閉した。
その後、スサノヲは、父親のイザナギから海原の国(壱岐対馬、韓半島の新羅)を治めるように言われた。

母親でもあり、最初の女でもあったイザナミを恋しく思ったスサノヲは、イザナミが流罪にあわされている黄泉の国を海原の国赴任前に訪れたいと思った。それを許さなかったイザナギに対して、スサノヲは乱暴狼藉を働き、重症を負わせた。後にこのキズがもとでイザナギは死んだ。

イザナミに代わって、イザナギの妻として、また、女王として実質上の統治をしていたアマテラスは怒って、配下を海原の国に派遣したが、逆にスサノヲの配下に破れてしまった。

武力闘争に勝利したスサノヲは、邪馬台国を姉に代わって統治し、姉を幽閉、毎夜姉を犯す日々を過ごした。

事態を憂慮した「ヤオロズ」族は、アマテラスを幽閉先の天岩戸から救出した。「ヤオロズ」族は、スサノヲに正当な王権を認める代わりに、アマテラスが神事を行うことを納得させた。

天鈿女命は、イザナギ統治の頃から、山陽地方から邪馬台国に一族と巫女の美女集団と移り住んでいた。天鈿女命は彼女の美女の巫女集団をアマテラスの侍女として差し出したが、スサノヲは天鈿女命の巫女たちをも強姦した。天鈿女命もスサノヲに強姦されかけた。

このエピソードのβ3とδ3の密談は、スサノヲの邪馬台国からの追放をも画策していた。日食で老婆のアマテラスを失脚させ、ついでにスサノヲをも邪馬台国から追放する計画であった。

計画は成功し、老婆のアマテラスは謀殺され、スサノヲは日食を押し止められなかった罪で、イザナミと同じく、黄泉の国の出雲の国に流罪となった。

一時、狗奴国の卑弥弓呼(ひみここ、彦御子)に邪馬台国は簒奪されたが、翌年の日食で卑弥弓呼は失脚、無事、老婆の卑弥呼の代わりに壹与を二代目「卑弥呼」=「日巫女」とし、「ヤオロズ」族は彼女にアマテラスの称号を与えた。


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