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僕は江戸川コナンが苦手だ

どうも、赤井も安室も知らないコナンニワカな僕です。

現在『犬神家の一族』(1976年公開)が、youtubeの角川シネマコレクションというチャンネルにて11月10日から二週間限定で無料公開されていることを皆さんはご存じでしょうか。常々観てみたいと思っていたのでこれ幸いと視聴して参りました。その感想…というかミステリー作品全般に対する今の僕の考えを語りたいと思います。観てない人は観て!絶対損しない!


犬神家の一族クソおもろい。

とりあえず犬神家の一族にも軽く触れたいと思います。

僕はそもそも金田一シリーズを一つも見た事がありません。なんなら犬神家の一族も独立したタイトルだと思っていました。しかしミステリーにさらさら興味のない僕でもタイトルくらいは知っている有名作だけあって、とても面白かったです。

物語の完成度はもちろん、演出も良かった。1976年公開作品なので、僕世代にとって馴染みのない表現が新しく感じただけかもしれないが、モノクロの映像表現や死に際のしつこいくらいの赤が新鮮だった。

スケキヨの不気味な白マスクや湖で発見されるVの字死体のような、未視聴者でも知ってる名シーンの原典を知れたのがなにより嬉しい。これからはパロネタをちゃんと楽しめる!

そういえば戦争映画って今でも偶に公開されてるけど、戦争”も”一つの要素として織り込んだような作品って少ないよね。本来のテーマを邪魔するほど大きな意味を持ちすぎる要素にも関わらず、上手くまとめて落とし込んでるの本当に凄いと思う。

あと梅子の演技好き。タイトルロゴもかっこよくて好き。


ミステリー作品(一部)に対するお気持ち表明

本題です。

そもそも僕はミステリーが苦手です。中でも探偵モノが特に無理。探偵モノにおける「探偵」という存在自体がうざいのよ。毛利小五郎はそんなに嫌いじゃないし、探偵というキャラクター性が嫌なわけではない。でもコナンは無理。その差は、感情移入できるかどうかだと思う。

コナンってロボットみたいなんだよね。推理において絶対感情に振り回されない。でも己の恋愛とかになると途端に瑞々しいのなんなん。

まあ名探偵たるものそういうもんだと言われりゃそうなんだけどさ。どうにも味気ねンだわ。推理パートはまだ見れる。でも解答パートほんま萎える。犯人の抱えている混沌とした感情と理性のせめぎ合いを、全部マジレスで淡々と語ってくんのなんなん?せっかく高まったボルテージが一瞬で失せる。そんなこと分かってんだわってことを鼻高々に語る探偵に怒りが湧く。その抱えてる混沌が溢れ出てしまったが故に進行し始めた物語を、犯人が苦悩の末どういった結論を導き出すのかを見たいのに、せっかく何か起きそうだったところを探偵が「こうですよねェ😏」って割って入る。マジで邪魔。

探偵モノのラストはいつも湿っぽい。論破された後、犯人は基本的にすぐ罪を受け入れて真実を語る。でもそれはあくまで暫定真実。これから生まれそうだった新たな真実を握りつぶして暫定事実を振りかざしてくるのが探偵。なんなら真実までも探偵が語る。そりゃあ、犯人が更に悪い方向へ舵を切る可能性だってあるわけだから仕方ないのは分かります。現実だったら勿論そうするべきです。でも罪の先にある真実を追い求めたいじゃないですか。暫定的なものではない…いや、暫定的でも構わないからその先の暫定的真実を。だからすげえ旧時代的な解決で満足してるようにみえる。古のヒーローモノみたいな。ミステリーを観た後の僕の心はいつも決まって湿っぽい。

事実は一つかもしれんけどな、真実はいつも一つとは限らんのやクソガキ💢


じゃあそもそも推理モノ見んなよって言われたら…そうだよねって思います。ぐちぐち言って申し訳ない。トリックを見破る的な見方なら面白いと思います。

でも素直に面白いと思う作品だってあります。現に犬神家の一族めっちゃ面白かったし。金田一も飄々とした男で、例にもれず共感しにくいキャラクターですが、彼の推理パートよりも犬神家側の人々によるドラマパートの方が重要視された構成だったのが良かった。事実だけを語り、真実まではあまり語らないのもナイス。金田一もちゃんと振り回されていたのが良い。誰よりも内情を知っているはずの当事者達がバカに見えるような展開じゃないから不快感ないのよ。

いやあ、少年誌作品に大の大人がムカつき過ぎですよね。反省。水谷豊とかにしとけばよかったかな。


ひん


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