長年運用した仕掛けをSaaSにするよ、担当は君ね - #ssmjp
夕焼けアイコンのジャーニーマンです(長いのでジャニって呼ばれてます @beajourneyman )。LTスタイルの勉強会の元祖と思っている #ssmjp 。合言葉は「 #アウトプットしないのは知的な便秘 」と言うコトで健康に配慮してアウトプットします。
「#ssmjp Advent Calendar 2020」10日目のエントリーです。
背景
何年も前に導入されて買い切りのパッケージ、それがオンプレミスのサーバで動いているシステムってありますよね。秘伝のタレというか、その場その場で現場の課題を解決するために作った仕掛けがたくさんあります。
今でもしっかり動いているし、正規のライセンスもバージョンアップも継続していて、何不十なく使い慣れた仕掛けです。
がしかし、ソフトウェアがOKでも、インフラがダメな場合があります。旧サーバ機器やOSのEOSLはやってきます。
大規模なリプレース計画が始まったのでした。
当然ながら買い切りのソフトウェアは今ではむしろ希少になりつつあります。無論、移行先はSaaSです。
担当は君ね
「ほぅ、ゴリゴリに使っている◯◯をリプレースするんだ、大変そう」と思っていました。
ほどなく1on1かが設定されて「担当は君ね」と。
理由はどうあれ、チームの在籍が一番浅い自分が適任?
少しぐるぐる頭を巡りましたが「やってみる」タイプではあるので、秘伝のタレも含めて学ぶところから始めることにしました。
ない、ない、ない
SaaSはガイドを読んだり、実際のパイロット環境を使ったり、インプリ(導入設定)をいじってみたりと何となく掴めてきました。
がしかし、秘伝のタレはやはり秘伝、伝えることが秘められているだけあって、情報がありません。
パッケージの管理者権限をもらってマニュアルをみながらパラメーターの意味を調べたり、実際に動いているサービスを調べたり、ディレクトリを掘って実ファイルの中身を見たりとまさに手探りな状態でした。
ない、ない、ない。
何回心で唱えたか分からないセリフでした。
突破口
なかなかハードシングでしたが、このnoteを書いている現在、古いサーバは電源を落として、新しい仕掛けで日々運用しています。その中で、何とか乗り越えられたポイントをお伝えします。
<聞く、とにかく聞く>
何もないのでとにかく聞きました。がしかし、聞いても知っている方がチームにいません。他部門だったり、退職してい方もたくさんいました。
個別に何回もヒアリングして、もしかしたらを掘り起こすような作業でした。でも、再現性がありませんでした。やはり、メモ帳でも人間が整理したよりどころがある情報があるないは大きな違いでした。
<まとめて聞いて巻き込む>
その突破口は「全員にまとめて繰り返し聞いて巻き込む」でした。組織としてもかなりカロリーを使いますが、背に腹はかえられないです。
ただ、コレは効果が絶大でした。複数の目で見る、複数の気付きを得る、議論を通してもしかしたらを掘り起こす。非常に手間の掛かるプロセスですが、大きな事故をさけるために必須でした。
繰り返しの全体ヒアリングとトライアルが必須だと感じる出来事でした。
<止めてみる>
荒療治です。ひたすらヒアリングし倒しても分からない場合は、一旦止めて様子を見えみるのも最後の手段としは有効です。
ログオンできなくなったり、データが見られなくなったりトラブルは発生しますが、サーバの火を落して削除する前ならサービスやプロセスを再起動すれば何とかリカバリーして、移行の準備ができます。
スマートな方法はひとつもないですが、手段に拘らず目的から逆算して泥臭く推進する大切さに改めて気付かされた出来事でした。
最後に…
IT系の知人の多くは少なからず経験する古い仕掛けのリプレース。しっかりドキュメントと構成管理ができていて、情報が揃っているケースは残念ながら少ないと思います。少しでもお役に立てば幸いです。
少しですが、IT系のエントリーはQiitaに残しています。
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