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#175_【近代化遺産】棹崎砲台

カバー写真を見て、大きな盆栽を想像されましたでしょうかf^_^;)。
ここにもともと何があったのかと言いますと、大砲の砲座がありました(゜o゜;;。

【参考までに、同時期の砲座です(西泊砲台)。】

「こんなんどこにあるの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、割と対馬で有名な観光スポットの近くにあります。
今回は、その砲座がある棹崎砲台を紹介したいと思います。


何を目的としていたのか

棹崎砲台は、対馬の北西端、といいますか日本北西端の地、上県町佐護の棹崎にありました。
肉眼で朝鮮半島を確認できるこの地に、1938(昭和13)年に竣工しました。

【棹崎砲台跡から見える朝鮮半島です。】
【日本最北西端の地のモニュメントです。】

どのような砲台だったのか

棹崎砲台と同様、45式15センチ加農砲4門と、高射機関銃が2挺、150糎射光機が設置されました。
収納場所らしきものもあるようです。

【射光機の収納場所です。】
【海沿いにあります照明座です。使用するときはここまで運んでいました。】

現在はどんな場所?

棹崎と聞き「もしかして!」とピンときた方いらっしゃるかと思いますが、棹崎砲台があった場所は、現在棹崎公園として整備されています。
棹崎公園の敷地内には、対馬野生生物保護センター(通称:やまねこセンター)があります。

【砲台跡は、やまねこセンターの背後の丘にあります。】
【主の「かなた」です。】

現在砲台跡は、ほぼ全部公園化されていますΣ(゜Д゜)。

これについて、廃墟や軍事史跡好きの方を中心に反応が様々ですが、公園整備そのものは定期的にされており、樹木の枝や根っこが侵食して遺構を破損しているということはほとんどないので、私は全否定しなくてもいいかな、とも思いはじめています。
埋蔵文化財も、発掘調査が終わったら埋め戻しますしね。

【金田城の南門です。発掘調査が終わると埋め戻したり、このようにカバーをしたりします。】

オススメポイント

ガチの軍跡マニアの方や廃墟好きの方からしますと、自然と融和しているところがいいんだ!という話もありますが、駐車場から徒歩10分で訪問できますので、ビギナーにはお勧めです。

【駐車場の近くにあります防空壕らしき穴です。】
【観測所跡です。上に双眼鏡があるのは理に適っていると思います(^^ )。】
【観測所の入口に何やら書かれています。】
【観測所の内部です。】
【測遠機置き場です。階段はおそらく後付けでしょう。】
【地下からの入口です。鉄扉が残っています。】
【砲座があった場所です。】
【砲座周辺の散策路は、迷路ほどではないですが、妙に入り組んでいます。】
【弾薬庫の入口です。】
【中はこのような感じです。】
【ここにも何かあったっぽいです。】
【こんな看板が転がっていました。】

締め

一時期は残念な砲台跡と茶化していた時期がありましたが、最近はあまりそのように思わなくなりました。
先述のとおり、遺構の状態そのものは良好であることと、他の砲台跡も見て、公園化される前の姿がどのような感じであったのかがイメージしやすくなったから、かもしれません。
その意味で、西泊砲台は一見の価値があると思いますので、こちらもあわせてご覧になると良いかと思います。
※ポジショントークっぽいかもしれませんが、西泊砲台への道のりは、危険な箇所がいくつかありますので、ガイドの利用をお勧めします。お問い合わせフォームよりお気軽にお尋ねください。

棹崎砲台跡は、広範囲に色々なものが残っていますので、調べ出すと奥が深そうです。

交通アクセスなど

棹崎砲台は、カーナビで調べる時は、「環境省対馬野生生物保護センター」または「棹崎公園」で調べると分かりやすいです。
国道382号線で佐護まで行き、「環境省対馬野生生物保護センター」(やまねこセンター)を目指していくと、たどり着きます。
車で、厳原から90分、雞知(対馬空港)から75分、比田勝港から40分です。

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