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#82_【雑記】海水温の上昇

先日、漁業士さんの勉強会で、対馬暖流域の水温上昇についての講演があるということで、混ぜていただきました。

今夏は養殖魚の大量死が発生していますし、近年話題になっている磯焼け問題をはじめとした環境変化にも何らかの影響を及ぼしている気がしますので、今後さらに知見を深めたいと思っていました。
素人の私にとっては、どこに裏付けとなる情報があるのか知る由もなかったのですが、なんてことはなく、気象庁のホームページにアップされているとのことで、見てみました。

黄海、東シナ海、先島諸島周辺で海面水温が上昇しています。
黄海および東シナ海の海面水温の上昇率は、日本の気温の上昇率と同程度で、世界全体や北太平洋全体で平均した海面水温の上昇率と比べるとおおむね2倍以上になっています。先島諸島周辺の海面水温の上昇率は、日本の気温の上昇率と比べ小さくなっています。
季節別にみると、黄海、東シナ海、先島諸島周辺では全ての季節で海面水温が上昇しています。黄海では冬季に、先島諸島周辺では秋季に上昇率が最も大きくなっています。東シナ海では秋季と冬季に上昇率が大きくなっています。

 気象庁ホームページ 海域別の海面水温の上昇率の特徴(九州・沖縄海域)
令和5年3月6日更新

日本海や東シナ海など、エリア別で見られますので、対馬が含まれる「東シナ海北部」の傾向を見てみましょう。

そして、世界的に見たらどうなのでしょうか。
こちらも気象庁のホームページに情報がありました。

令和4(2022)年の年平均海面水温(全球平均)の平年差は+0.17℃で、統計を開始した1891年以降で6番目に高い値でした。
年平均海面水温(全球平均)は、数年から数十年の時間スケールの海洋・大気の変動や地球温暖化等の影響が重なり合って変化しています。長期的な傾向は100年あたり0.60℃の上昇となっています。

気象庁ホームページ 海面水温の長期変化傾向(全球平均)
令和5年2月15日気象庁発表

地球温暖化のあおりで、世界的に上昇傾向ですが、そのなかでも東シナ海はとりわけ顕著だそうです。
表面水温は、過去100年で地球の全球平均では年0.6℃ほどの上昇ですが、東シナ海北部ではなんと約1.3℃も上昇しているのだとか。

ひとつ補足しますと、ひとくちに水温上昇といっても、計測する水深が100mくらいだと、表面水温(水深10m程度)ほど上昇幅は大きくないそうで、海水が混ざっていないのではないか、という話もあるようです。実際、台風が通過すると表面水温が下がるとのこと。

磯焼け問題の根本原因が特定しきれていないように、海水温の上昇についても同様のようで、我々素人にもできることはないだろうかと歯がゆい気持ちになります。
とはいえ、まとめられたデータが、どこにどのような形で公開されているのかが分かったので、情報発信に活かせそうに思います。まずは、発信における活用の仕方から、考えていきたいです。

【対馬南部でも例年12月には毛嵐が見られますが…。】

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