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表現力を鍛える

人を動かすプレゼンの技術

2005年 冬号 Think (東洋経済社)の特集記事

iPhone発売前のかなり前の雑誌ですが、本棚にあった・・

今でも一番最初の記事が参考になりそう


プランを説明しても、聞いた人が実行してくれないことが多い

これに対して、これは自分の意見だと思ってもらうといいとのこと


「これの戦略は自分のリーダーシップによって立案したものだ、まあ多少はコンサルタントに手伝ってもらったが」と思ってもらえるプロジェクトが理想となる。

受け手側の感情への働きかけを通じて「自分自身の考え」だと思って貰えるコミュニケーションを勧めている

フェーズ0 「そうそう」

相手の論理や感情をこちらが理解しまた、理解していることを伝えること

フェーズ1「なるほど」

相手の論理と感情を共有したうえで、「こういうことも考慮しないといけませんね」と新しい視点を提示する

単純に新しい視点を提示するのではなく、新たな議論の土俵をつくり提案ポイントへ導く

フェーズ2「へえ~」 サプライズ

第3の土俵ができてはじめて、分析結果や新しい戦略を提示する


いきなりフェーズ2から説明を始めるコンサルタントが多いということですが、この場合、クライアントから共感を得られにく、心を閉ざされる場合もある

フェーズ0からはじめると相手の提示された提案も素直に耳を傾けられるようになる



プレゼンテーションでは、塗り絵手法を使って説明している

クライアントには塗り絵を提示する


そうそう、なるほどー、へえー、

というフェーズでプレゼンテーションを構成するとして、実際のプレゼンテーションを構成するものとして、実際のプレゼンテーションを効果的にするために、重要ななのが、塗り絵となずけている方法でおこなう。塗り絵にはふつうグレーのアウトラインが描かれているだけで、ディテールもカラーもない。考えを提示する場合も、塗り絵同様、グレーのアウトラインだけを提示することからはじめる。最初から詳細な説明はいらない。

たとえば太陽と山と木の描かれた塗り絵があったとしよう。クライアントはそれを見て、どうやらコンサルタントは太陽と山と木の話をするようだと全体を把握し、さらに細部やそれらの関連性について想像すうだろう。コンサルタントはそこから少しずつ説明を加えていく、木は杉である、山には凸凹がある。さらに、杉の木は高さが8メートルで下ほうは枯れ始めている、山には登山道があるが、斜面が急なのでロープウェイの建設計画があるという具合である。

このように最初は薄っすらとした輪郭が分かり、次第に枝葉がつき、最終的にくっきりとした絵が描かれると、受けては自分が理解し、認知したという思いが強くなる。常に、自分の頭の中で何かを補うという行為を行うことで、自分自身がはっきりとわかる形で、プレゼンテーションの内容を認知できる。反対に最初から山には登山道があり、杉の木の高さは8メートルでなどと詳細を話されるとクライアントは自分の頭のなかで補正や再構築を行わず、聞いてはいるが、自分のものにならないという状況にとどまってしまう。

コミュニケーションにおいて、発信者がまず考えるべきは思考や議論の材料の提示であって、結論ではない。よくコンサルタントが、申し上げたいことが3つありますなどという。これは単純化すると意味合いもあるが、塗り絵の枠を示していると考えられる。




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