丹麦語独習覚書 ⑫ Duolingo 有料版、体験してみた
いったん休憩していた、語学アプリ Duolingo でのデンマーク語の学習を再開しました……ていうか、再開したどー!って宣言してもだいじょうぶなくらいの連続ぐあい、になってきました。
以前の記事にもかきましたが、「連続80」という数字が自分にとってはひとつの鬼門のようです。
やけど、連続学習80日前後で苦しくなるんやったら、連続休憩も80日くらいで足りてくるやろ、と予想してましたが、ドンピシャでしたね。
まずは手軽に1日5分から取り組める Drops がさみだれ式に再開されて、じょじょに歯ごたえがほしくなってきて、Duolingo に復帰、いまにいたります。学習がストップする原因でもあった形容詞の語尾変化もなんとか終わらせて、新しいレッスンにはいりました。
んで。
そうやってがんばったおかげか、
有料版 = Duolingo Puls ……の3日間体験
をもらうことができました。
いや、ほんまは関係ないのかも知らんけど……まあ、いっか。
有料版を実際につついてみて、よかったこと等々、メモしておきます。また、後半は無料版でも使える新機能について書いています。
自分は趣味で、「日に数分でもいいからデンマーク語に触れたらいいや」ぐらいで、「ドラえもん」ののび太のように、のーんびりと学習しています。
なので、課金を考えている方は、学習への取り組みがのび太程度のひとの意見、ということをふまえて参考にしてもらえたら、と思います。
なにかのお役に立てたら、幸いです。
なお、この記事では、自分が体験してわかったこと、感じたことに内容をしぼっています。ですので、ここで取り上げてない機能や特典については公式サイト等でお調べください。
① ハートは無制限と有限の切り替えができる
Duoilngo は、ゲーム感覚で外国語学習を楽しめるのが売りのアプリです。
なので、問題を間違えるとライフ = 赤いハートがひとつ減り、ハートが全部なくなると学習できなくなる、という設定になっています。
このハートは、上限5個で、4時間ごとにひとつ回復するのですが、
有料版だとハート無制限、学習仕放題になります!
ということになっています。
(∩´∀`)∩ワーイ、ムセイゲンダー……と、ふつうはよろこぶところなのですが。
私、これがぜんぜんメリットに感じられなくて。
というのも、やりすぎるとしんどくなるので、「ハートが切れたらやめる」というのをひとつの目安にしているからなんですね。
もうひとつは、ハートの回復方法には、4時間まつ、だけでなく、問題を解くことにより回復する、という方法があるからです。「最近学習している内容から、いろいろ問題文を集めた課題にチャレンジ」もしくは、「過去にクリアしたレッスンの復習」をすることでも、回復できます。
だから、ハート切れ = 回復用の問題を解いて、学習内容を定着させるきっかけ……になっていて、とても便利なのです。
てなわけで、私にとっては、
ハートは切れてくれないとこまる……(;´д`)
んです。
だから、有料版のハート無制限って、メリットが感じられないのです。
だけど、この有料版おためし3日間のおかげで、
ハートは無制限だけど、有限との切り替えも可能
ということがわかりました。
ハートに制限があることにメリットを感じているひとは、有料版に移行しても、そこは心配しなくていいことになります。
なのですが!
やっぱり、無料版とくらべたら、緊張感減るわー……というのが実感でした。
② ミスった問題の復習ができる
レッスンのページの右はしに、ヒビのはいった青いハートと、50という数字のアイコンがずーっと出てて、どういう機能なのかずっと疑問だったのですが、これ、
ミスった問題を50問復習できる
という、有料版の機能でした。
パーソナライズドレッスンという名称で、もうすこし正確にいうと、「間違えた問題を50問まで記憶してくれて、10問ずつ復習できる」というもののようでした。もちろん、ミスが50たまるまえに、どんどん復習していってかまいません。また、あたりまえですが、復習すると、その数だけ間違えた問題の蓄積が減っていくようになっています。
自分は学生時代から、「ミスった問題だけ抜き書きしたノートをつくって、正答率が上がるまで繰り返す」というのがいちばん性にあっていました。パーソナライズドレッスンをやってみたら、この抜き書きノートの感覚にかなりちかかったです。この機能はつかえるし、ぜひ欲しい、と思いました。
③ 理解度クイズを受けられる
有料版には、理解度クイズ、という機能もあります。名称からは「現在学習済みのレッスンの理解度」を測るものと理解したのですが……実際にやってみたら、まだぜんぜん取り組んでない文法や単語がバンバン出題されました。ただし、書き取りではなく、単語選択並べ替えで出題されていたので、得点はしやすかったです。
もしかしたら、「現在学習中のユニット内の全レッスン内容の理解度」を測っているのではないか、と思います。
Duolingo では、ユニット = 複数のレッスンのまとまりごとに城門 = チェックポイントが設けられています。このチェックポイントの問題を解くことに成功したら、城門が開いて新しいユニットに取り組めるようになります。
極端なはなし、レッスンが十分進んでなくても、チェックポイントさえどんどんクリアしたら、進度の高いユニットに取り組めるようになります。
いま、時制は現在形で止まってるし(助動詞もまだなのよーん(^o^;))、構文も、不定詞とか関係代名詞とか以前の中1レベルで、ちょっと飽きていたので、理解度クイズで先取りできたことはいい刺激になりました。
それに、いま学んでいる内容がここにつながってくるのか、と先が見えるのはいいですね。私は到達点がはっきり見えている方が意欲がわくタイプです。
ただ、いまからおもえば……なのですが、この理解度クイズでまだやってない内容が出題されたのは、「先のチェックポイントをうっかりクリアして、ユニット内の未到達のレッスン内容を開放してしまった」せいかもしれません。
もしそうならば、「理解度クイズを予習につかえるよう、あえて先のチェックポイントをクリアして、レッスンを開放しておく」という裏技的な使い方は、ありえるかもしれませんね。
それと、これは疑問なのですが。
出題形式が、書き取りではなく、単語選択並べ替えだったので、よく知らない単語が多数でてきたにもかかわらず、推理と気合で7割がたは正解できました。成績も、上から2番目のランクを取ることができました。
いくら、英語版であることと、英語とデンマーク語の文法が近しいことがプラスに作用しているとはいえ、この測定結果、どこまで信じていいのでしょうか?……出題されてた文章の半分以上、和訳できませんでしたのに(^_^;)
予習のかわりになるのがわりあい面白かったので、ついつい、5、6回はくりかえして取り組んでしまいましたが……だけど、3日間の体験では、なんだかツボがよくわからないまま終わってしまいした。
これは、学習の節目節目に使ってみて、はじめて効用が実感できる機能なのかもしれません。
④ 新機能がジェム無しで利用できる
新機能について具体的なことは、《⑥ 「課金するなら、ジェムに」という選択も、ないわけではない》の項目に書きましたので、ご参照ください。
これらの機能は、無料版ではジェムを消費しないと使えないのですが、有料版ではジェム無しで、無制限で利用できるようです。
⑤ 有料版をおすすめするとしたら、こんなひとに
実際につかってみて、有料版に課金するかなぁ……といえば、いまはしなくていいや、というのが自分の答えです。
パーソナライズドレッスンも理解度クイズも魅力的ではあるのですが、そこまでガシガシ学習すると趣味をこえて負担になる、というのがいまの自分の生活状況です。
だけど、一定の期間のうちに確実に学習成果をあげないといけないひとや、仕事や住まいの関係で、一定の語学力がどうしても要求されるひとにとっては、パーソナライズドレッスンや理解度クイズを利用できるメリットは高いと思いました。
また、1日のうち一定の時間を語学学習にあてる、という計画が実行できるひとには、ハートは無制限にしておいたほうが、スムーズに学習をすすめることができると思います。ハートが切れたときにハート回復のための問題に取り組むのは、やっぱりしんどいですし、学習の勢いもそがれます。効率が必要なひとにとっては、ハート回復の手間は、労力と時間の無駄になりかねません。
同様に、ゲーム要素無しで、公文式のようにドリル方式でひたすら練習問題を解いて前に進みたいひとも、ハートの数にしばられたら効率が悪いと思います。
さらに、後述する新機能については、「じっくりと問題に取り組み、ノーミスで回答する訓練」「問題に、反射的に即答する訓練」ができます。これらの機能で、ミスを見つて確実に潰す力、すばやく大量に問題に回答する力を養えば、ペーパーテストの得点力アップができそうだ、というのが私の感想です。学力テストや検定試験を控えているひとにとっては、これらの機能がジェムの残高を気にせず、無制限で利用できるのは有利だと思います。
なかでも新機能のライトニング・ラウンドとランプ・アップ・ラウンドは、ゲーム性が高く、それ自体が使っていてとても面白い機能です。ゲーム性優先で学習をすすめたいひとも、ジェム無し無制限になるのは魅力的だと思います。
ただし、1ヶ月の料金1100円で、ジェムが3000個買えます(長期に契約すると、1ヶ月あたりの料金はもっと安くなります)。費用対効果としてみあうかどうかの確認は、お忘れなきよう。
以上のようなみなさんは、有料版のほうが学習成果をあげやすくなるのではないでしょうか。
自分も必要にせまられていたら、有料版に切り替えてガンガン詰め込み学習する可能性は高いです。もし、子どものころ、すでに Duolingo があったら、「お金払うなら、公文式でなくDuolingo にして!」と親に頼んでたかも、です。
趣味でごとごとと……といった、いまの自分程度のレベルなら、つまり、公文式ほどがんばらなくていいなら、無料版で十分だと思います。
それにいまのところ、Duolingo に課金して、Duolingo の中で出来ることを増やすより、Drops やMondly といった、ちがう特徴のあるアプリを併用するほうが、効率的だし、性にあっていると思っています。
Drops で学んだ単語が Duolingo にも出てきたり、Mondly で学んだ言い回しの文法を Duolingo で学び直したり、お互いが予習や復習の役割をはたしてくれていて、なかなか楽しいですよ(Mondly も好きなんだけど、文法の習得や定着にはイマイチ使えません(T_T))。
たけど、そうですね……もし、語学アプリは Duolingo 一本で!というひとがいたら、そのひとも、学習方法の選択肢を増やすための課金を検討してみるのは、価値アリかもしれません。
⑥ 「課金するなら、ジェムに」という選択も、ないわけではない
この夏、Duolingo では新しい機能がふえたようです。ひさしぶりに開いて、見たことないアイコンがふえててびっくりしました。
で、その新機能、「ジェム」を消費しないと利用ができないようになっています(ジェムは、レッスンをこなすとプレゼントされる宝石です。課金して、購入することもできます)。
なので、おなじ課金をするなら、
有料版のサブスクでなく、ジェムに課金する
という選択もありえます。
逆にいうと、ジェムさえ使えば、無料版でも勉強方法の選択肢を増やすことができます。
ジェムが必要なのは、つぎの機能です。
ただし、これらの機能は、有料版だと無制限の使い放題になります。
・レッスンの到達度を、レジェンダリーにアップする
これまでは、各レッスンをレベル5にしたら、アイコンがゴールドに変わって終了……だったのですが、さらにそのうえのランク、レジェンダリー(デンマーク語は英語版しかないので、日本語版ではなんていうてるのか、わかりません)が追加されました。
で、このレジェンダリーにチャレンジするためには、ジェムが100個必要です……レッスンひとつやって、もらえるジェムは10個か20個くらいだったと思うので、100個消費はかなりキツイ。
そして、このレジェンダリー、3問ミスったらおしまいです。
そのうえ、ノーヒントです。
Duolingo のレッスンでは、問題文に使われている単語のすべてが、ポチッとしたらヒント……っていうか、答えをカンニングできるようになっています(たとえば、デンマーク語の kage をポチると、cake と英語の答えが表示されます)。だから、あわてたり、うっかり、でもしないかぎり、まずミスすることができないようになってます。
なんやけど、レジェンダリーへのチャレンジではこの「ポチッとヒント」がつかえないのです……キビシイ!
しかも、レジェンダリーにも段階があって、3段階か4段階クリアして、やっと完了なのです。もち、上の段階に挑戦するたびに、100ジェム消費です。クリアできなかったら、また100ジェム消費して受けなおしです。
……わかってもらえますか、この学生時代に英検を受けにいったときのような緊張感。
「落ちたら2回目のお金は自分で出しなさい」とまではいわれんかったけど、お金もったいないき落ちたらイカン、って思うたもん。
だから、ふだんレッスンを解くのとちがって、慎重に、慎重に、ゆっくーり、ゆっくーり、解くことになります。
レジェンダリーに挑戦すると、こんなふうに、ノーヒント、ノーミスで、確実に完答するための緊張感ある練習ができます。
が、残念なことに……
レジェンダリーへのランクアップが完了すると、もとどおり、「ポチッとヒント」がつかえるようになっちゃうんですよね。しかも、間違えてもハートが減らなくなってるし……難しいのをがんばったあげく、結局、難易度がさがるとか、がっかりだよ〜(+_+)
・即答ラウンドで学習する
Duolingo では、学習者同士でXPの競い合いをするランキングが組まれています。
このランキングを有利にしてくれるのが、新しく設けられた、ライトニング・ラウンドと、ランプ・アップ・ラウンドです。これ、通常のレッスンより楽に大量にXPが稼げる。
名称が長いので、ふたつまとめて言及するときは、「即答ラウンド」と呼ぶことにします。
どうでもいい情報ですが、個人的にはどちらのラウンドも「イナズマ・アターック!」と、勝手に呼んでます。
ライトニング・ラウンドは、ジェム10個消費で利用できます。ジェムさえつぎ込めば、何度でも挑戦できます。
名前のとおり、2分弱の短い制限時間内に、出てきた問題を全部解いたらクリアです。全問クリアできなくても、一定の問題数をこなしていたら部分点がもらえるので、損はしません。
しかも、「ポチッとヒント」有りです……つかう余裕はないけど。
さらにランキングの確定する週末には、ランプ・アップ・ラウンドが開催されます。
これ、クリアしてランクが進むごとに貰えるXPがふえるけど、制限時間も短くなる、ライトニング・ラウンドのえげつない版、です。
ランクを進めて挑戦するたびに、ジェムも10個必要です。
これも時短なのにXPを稼ぎやすい。だけど、かなりジェムを食うし、時間切れになったら、もち、一番下からやり直しで〜す( ;∀;)
これらの即答ラウンドは、
間違えてもいいからとにかく即答、反射で回答!
……の訓練に、もってこいです。
ところで。
時間切れに対応するため、時間延長タイマーもあります。
が、タイマー1個でジェム450個も必要なので、費用対効果が悪すぎる(¯―¯٥)……私ならそのジェムで、レジェンダリーに挑戦します。
・もし、あえて、ジェム課金をすすめるなら、こんなひとかも
レッスンでふつうに問題を解くのにあきたら、レジェンダリーに挑戦して慎重に解くもよし、即答ラウンドに挑戦して高速解答しまくるもよし。かなり気分転換になります。
趣味や生活の楽しみのひとつとして、あるいは、脳みそへの刺激として Duolingo に取り組むなら、無料版で、手持ちのジェムを使って楽しんだほうがいい、というのが実感です。
そのうえで、さらにジェムに課金までする……としたら、ランキングで上位を取ることをゲームとして楽しみたいひと、でしょうか。
また、学習者に課された達成目標のひとつに、「最上位のダイヤモンド・リーグを1位で終了する」という鬼でしかない目標があります。もし、ダイヤモンド・リーグに本気で取り組むなら、課金して、ジェムをたっぷり用意して、即答ラウンドでXPを稼ぎまくる、というのも選択肢としてありかもしれません。
もしくは、即答ラウンドが好きでたまらないひと、ですね。だけどこうなったら、外国語学習というより、脳トレクイズに課金するノリにちかくなりそうです。
正直な感想としては、ゆっくりでも公文式のように、こつこつレッスンに取り組んで、貯めたジェムは努力のご褒美として消費する、というのが正道だと思います。
だけど、ジェムへの課金は、Duolingo をゲームとしても楽しむための選択肢、としてはアリかも、と考えています(だからといって、ハマりすぎちゃだめですよ〜。ランキングを勝ち抜くために、かんばしくない方法をとっているやからもいるらしいです(+_+))。
ところで。
有料版に課金したら、学習時間がとれようがとれなかろうが、毎月一定のお金が消えます。
だけど、ジェムへの課金は「学習できるときに、学習したいだけ払う」ですむので、これはサブスクにはない魅力です。
私は学習の密度にムラがあるので、サブスクでは元が取れないタイプです。でも、「必要に応じて」なら費用対効果は悪くないし、課金へのハードルは下がるかな?
ちなみに、ジェムの価格は以下です。
550円 ……1200個
1100円……3000個
2200円……6500個
100円あれば、レジェンダリーは3回前後、即答ラウンドは30回前後受けられる、という計算です。ワンコインでゲームをする感覚に近い価格設定かな?とは思います。
が、月々1100円以上費やすようになると、有料版の方が有利になってきます(長期契約も考慮に入れると、採算ラインはさらに下がります)。くれぐれも、判断は課金のまえに、慎重に!
・◇・◇・◇・
最後にもういちど念押しですが、あくまでも、外国語学習への取り組みがのび太程度のひとの意見ですので、有料版を使うこと自体に消極的なのは当然といえば当然でして。
その点は割り引いて参考にしていただけたらと思います。
それでもなお、パーソナライズドレッスンは、マジで欲しいと思いました。あれは解きながら、確実に効いてる感じがビンビンきました。
Quizlet のような、暗記カード自作アプリで代用する手もありますが、楽だし漏れがないし、気がむいたらすぐ復習できるという点で、やっぱりパーソナライズドレッスンの価値は高いです。
もし自分が出来杉くんくらい学習してるとしたら、パーソナライズドレッスンのために課金する可能性は、大です。もし、だれかに課金をおすすめするとしたら、やっぱり、パーソナライズドレッスンがつかえるようになるから、です。
いまの自分が有料版に課金しても宝の持ち腐れですが、意欲の高いひとにとっては、無駄にならない可能性は高いです。
以上、有料版おためしの感想等々……でした。
なんだかんだいって、Duolingo は使えるいいアプリで〜す(≧∀≦)。
いま、病気で家にいるので、長い記事がかけてます。 だけど、収入がありません。お金をもらえると、すこし元気になります。 健康になって仕事を始めたら、収入には困りませんが、ものを書く余裕がなくなるかと思うと、ふくざつな心境です。