見出し画像

夢と仕事のおはなし②

前回の続きです

私は高校生のとき、水族館の飼育員になりたかった。

明確な理由があったわけじゃない。
大学を決めるとき、将来の夢も決めなきゃいけない気がしていた。
当時は獣医になりたいとも思ったけど、国立の獣医学部はレベルが高くて浪人するかもしれなかったし、
何より、私はグロいのが苦手だ。

そこで考えついた将来の夢が、水族館の飼育員だった。

大した根拠もないくせに、水族館の飼育員になると自分に言い聞かせ、大学では(親の期待もあって)学芸員の過程も選択した。

大学3年生の時には、都内の水族館で飼育実習もやらせてもらった。
2週間、ペンギンをメインに飼育をした。
すごく貴重な経験をしたと思う。
本当に楽しかった。

しかし、これを将来の仕事にするぞという気持ちは沸かなかった。
飼育員という仕事は本当に大変なのだ。
重労働なのはもちろんのこと、
アルバイトの飼育員見習いの女の子は、飼育員になりたくて一人で上京し、数年間この生活を続けているという。
また、交通機関が止まるような大雨でも、雪でも、飼育員には関係なしだ。相手は生き物。台風でも雪でも、生きているのだから。

私はこれを何十年も続けていく自信がなかった。

大学3年生の夏、私が漠然と考えていた将来の夢はやめた。
しかし、学芸員=飼育員ではないから、学芸員過程は継続した。

大学4年生の5月、私は就職先を決めた。

そして大学4年生の12月、とある科学館に学芸員の実習をしにいった。
飼育員実習の時とは違い、この職は向いていると感じた。
とてもバタバタした実習期間だったし、朝も早かった。
それなのに、根拠はないが、学芸員として働きたいと思った。

しかし当時はすでに12月。
すでに私は上場企業の一般職という、決して世間的に悪くはない(であろう)就職先を手に入れていたし、学芸員の新卒募集を探すには遅すぎた。

そして3月、学芸員というフィールドにいつでも飛び込むことのできる資格を手にした私は、学芸員という職業に憧れを抱えつつ、大学を卒業した。

4月、私はこうして再び学芸員にあこがれている。

未経験の既卒者を受け入れてくれる博物館はあるのだろうか。
欲を言うと、都内で働く彼氏と仕事が理由で別れることを選択する決心はつかないため、都内から通える場所がいい。
でもコロナの影響で、博物館業界は新たに人を雇う余裕なんてないよね。

このような甘い考えだと、また自分でチャンスを逃すのだろうか。
プライベートか仕事か、どちらか選ぶつもりでないと、ダメなのだろうか。

学芸員は無理でも、何かをクリエイトする職に転職することはできないかと思い、気になる会社の中途採用要項をのぞいてみた。
やはり事務職というものは転職しづらいようだ。
一方で、営業等の経験がなくても応募できる職もあった。
条件としては、簿記3級

実は、簿記をとるという件に関しては、学芸員実習の際に言われたこととリンクしていた。
「学芸員は何でも屋。簿記は取っておいて損はないよ。学芸員のためだけじゃなく、一般常識としてもね。」

そして今日、さっそくAmazonで日商簿記3級のテキストを購入した。

実は私、塾に一度も通うことなく、中学受験を経験し、国立大学にも合格している。これは数少ない私の自信なのだ。
そう、私は自学自習ができる子なのだ(と自負している)。

役に立たせたれるかは今後の自分次第だけれど、とりあえず簿記の勉強をする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?